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August 2004: Rush Live Report

2004年8月 R30 北米最終4公演観戦記 Part 9

8月18日 Radio City Music Hall Day 1
(3) コンサート終了後
RCMH Lobby
バルコニーから見たロビー
 放心しながらホールから出ると、そこはゴージャスなバルコニー。眼前に下がるシャンデリアの下、階下のロビーはマーチャンダイズを買おうというファンでごった返しています。その中に、長身の日本人(らしき)男性を発見。事前にここで落ち合うことを約束していた KN さんです。日本ではそれぞれ関東、関西に住んでいるため email でのやりとりしかなく、ここ NYC で初顔合わせとなりました。ホールでひとしきり今日のコンサートについての感想を語った後、KN さんの泊まられているホテルの建物1階のレストラン・バーに移動。
 レストランではつまみに山盛りのフレンチ・フライとオニオン・リングをとり、ハイネケンで乾杯。僕と彼女と KN さんの3人で今日のことの他ひたすら RUSH の話で盛り上がりました(食べてたのはほぼ僕一人でしたが‥‥ (爆))。大音量で耳がやられている3人ですから、声はかなり大きかったことでしょう!するとフレンドリーなボーイさんが寄ってきて、「Oh RUSH ? Canadian Band. Good Music」とかなんとか。そして僕らが皆 RUSH Tシャツを着ているのを指さして「今日はコンサートだったのかい?」と聞くので KN さんが「そう、RCMH で見てきたんだよ」と答えると、「おお、じゃあ、素晴らしいホールで、完璧な音響でいい音楽を聴いてきたんだね。いい音楽は体に入り、エナジーになるんだ」なんて言っていました。面白い人でした (笑)。12時前に入店して、レジの女性が帰る1時頃に会計、その後もボーイはしばらくいるというので話し続け、ボーイ達の帰る1時半にお開きとなりました。
 帰る途中にまた Carnegie Deli に寄ってサンドウィッチを購入。今回は初挑戦のシュリンプサラダ・サンド。そして10分ほど歩いてホテルに到着したのがほぼ2時。サンドウィッチはまだ食べていなかった夕食用に、と思って買ったのですが、部屋に着いた途端に疲れがドッとやってきて、あっという間に眠りの国へと落ちていったのでした‥‥。
8月19日木曜日(晴れ)
Manhattan→Queens→Manhattan→RUSH コンサート
Shrimp Salad Sand
巨大シュリンプサラダ・サンド
 7時半頃に目覚ましがなるものの、ベッドからやっとはい出したのは8時。ぐっすり寝たのですが、昨日のコンサートで既に腕と足が痛い‥‥。途中座らせられるという憂き目に遭ったものの、結局半分くらいは立っていましたから‥‥。あ、もちろん RUSH の演奏中はこちらも腕上げっぱなしです。僕はドラムの素養はありませんが、ベースに合わせて腕を振るというのはなかなか難しいので、基本的にエア・ドラマーのマネをしています(インチキですが)。従って、コンサート終了後は腕が痛い‥‥。
 シャワーを浴びた後は、昨夜買ったシュリンプサラダ・サンドと一昨日のチキンサラダ・サンドの残りで朝食にしました。初体験のシュリンプサラダ・サンドは予想以上のうまさ!もう「何だこれ」と思うくらいの割合で入っているエビが口の中でブリブリ言って、エビ好きなら堪えられないハズ。味も思った通りまろやかで、こちらも癖になる味でした。そうそう、Carnegie Deli で持ち帰りをすると、2種類のピクルスが付くのも特徴ですね。画像ではナイフで縦割りにして分けた状態で写っていますが、付いてくるのは小ナスほどもある大きさの浅漬け、古漬けの2種類。このしょっぱいピクルスとサンドウィッチを一緒に食べるとまたうまいんです!
 食後、10時少し前に部屋を出ました。そしてエレベーター・ホールでエレベーターを待つのですが、来ない‥‥。5分近く経っても来る気配がない(ボタンが反応していないらしい)ので、仕方なく階段を下りました。9階。上がる時も使えなかったらヤだなぁ。
 今日はまず Queens に仮移転中の MoMA に行き、それからマンハッタン南部の SOHO にある MoMA のデザイン・ショップでお買い物、その後昼食もその辺でとる予定。
MoMA QNS
MoMA QNS
 Times Square駅まで歩き、そこから Queens へ向かう7のラインに乗車。ここが始発なので座席に座って発車を待っていると、一人旅と思しき女の子に「この電車は MoMA に行く?」と聞かれたので「I think so」と答えると、「あななたちも MoMA へ行くのね」と言ってにっこり。ベネズエラから来たということでした。
 発車後、地下鉄はすぐに Hadson川を渡って地上に出ます。そこからは初体験の Queens。車外に見える落書きだらけの倉庫やぼろぼろのビルが、なんとなく昔の New York のイメージです。線路が大きくカーブを描くと、後方にはマンハッタンの摩天楼。そして Times Square駅から 15分ほどで MoMA QNS の最寄り駅である 33 St.駅に到着すると、MoMA は駅の目の前でした。ちょっと倉庫のような雰囲気ですね。展示の入り口には MoMA スタッフの服を切り刻んで作ったオブジェが。
MoMA Entrance
入り口のオブジェ
 今やっていた特集は、ひとつめが「Tall Buildings」。世界中の高いビルを、設計図と模型で展示しています。といってもほとんどは建築予定のものや建築案で、まだ存在しないもの。古典的な雰囲気のビルから、いかにもヨーロッパらしいデザイン的に美しいもの、中国の何とも言えない不気味なものまで多彩なデザインが見られました。
 第2特集は Lee Bontecou という、20世紀後半で最も特異な作風の一人という女性作家の回顧展。こちらが凄かった。圧倒的な迫力を持った作品群で、布と金属フレームで作られた半立体がカンバスから盛り上がっているようなもの、つぎはぎで作られた立体物、球と角の伸びた球をワイヤーで組み合わせた複雑な作品などなどで、特徴的なのは暗い穴と目玉のような穴の空いた球。彼女のダークでヘヴィなインナースペースを表現しているのでしょうか。有機的なつぎはぎは、さまざまな作家に影響を与えているんじゃないかと思います。宮崎駿なんかも思いっきり知ってそうな‥‥。
 常設に移ると、セザンヌを中心とした印象派、ダリ、ミロ、ピカソ等、それにポロック、モンドリアン、ウォーホールなど、それと新しい人たちの作品が狭いスペースに展示されていました。ただ、ゴッホの「星月夜」はドイツに貸し出し中!がーん。でも、ポロックをじっくり見られたからいいか。
Lee Bontecou Pamphlet
Lee Bontecou パンフ
 それから、小特集で「小さな日常品のデザインを見直す」というものがあり、ポストイットだとか写ルンですだとか、世界中で当たり前に使われているもののデザインがいかに良くできていて、普遍的な魅力を持っているかを再確認させられました。これは面白かった〜。
 あと、入り口付近のちょっとしたスペースに映像作品が展示されていて、誰かと思ったらまた Bill Viola。ホントに人気なんでしょうね。ここで展示されていたのは日本のどこかの温泉地を撮影したものでした。超々スローで映し出される日本のジジババ、なにやら不思議な雰囲気でした。
 しかし、各特集はなかなか面白かったんですが、全体的にこぢんまりしたこの内容で大人 $12はちょっと高いかも。等と思いつつ2階のカフェの奧のミュージアム・ショップへ移動。そのまた奧にはセール品が沢山あって、パンフや小物がびっくりするほど安い!そんななかからいくつか、細かいものを購入。
Manhattan and Subway 7
もやの向こうの Manhattan と地下鉄
 外に出ると蒸し暑くなっていて、しかもちょっと雨が落ちてきたのであわてて駅へ。ホームに上がると(この駅は3階くらいの高さになってます)もやを被っている Manhattan がよく見えていました。
 紫の7番のラインで Manhattan島に戻り、 Grand Central駅で Down Town 方面に向かう緑の6に乗り換え、Spring St.駅に到着。東に Little Italy、西に Soho というエリアで、Mid Town と全然違う景色が目に飛び込んできました。こちらは Jazz のレコード・ジャケットなどからイメージする New York といった感じでしょうか。
MoMA Design Store SOHO
MoMA Design Store SOHO
 駅を出てすぐに、目的の MoMA Design Store SOHO があり、入店。MoMA がセレクトした世界中の面白いデザインの品物ということで、機能性はさておき、見た目に楽しいキッチン用品、文房具、おもちゃ、アクセサリーなどが、広いスペースに陳列されています。それを順々に見ていって足が止まりました。なんと、無印良品の島が‥‥ (笑)。なんでも「1980年に始まって以来、高品質、低価格で良いものをリリースし続けている」とのこと。僕は西武線沿線育ちなので、無印のスタート時(当時は西友の片隅でひっそりと売られていた)から利用していますが、まさか MoMA で見るとは思いませんでした。でも、商品のラベルは全部日本語のまま。売れるのかな?
NOHO
Noho の街角
 買い物を終えた頃にはもう3時に近い時間で、昼食をどこでとるかを検討するためにガイド・ブックを開きました。この Soho、さらに少しだけ北の Noho のあたりには気になる店が多く、迷ったのですが、今回も前回も一度も利用していないピザ屋 Ray's に行くことに決定。北に一ブロック、東に数ブロック歩いて店を目指すと、綺麗な街角の先にこぢんまりとしたお店を発見しました。
Ray's Pizza
Ray's Pizza
 外に貼ってあったメニューを見ると、丸ごと1枚で $20弱。これを2人で分けて食べるのかなー、と思いながら中に入ると、4人がけテーブルが3つ、一人用テーブルが3つくらいの本当に小さな店です。中でメニューを改めて見ると、12分の1のスライス1枚が $2 ということで、それを1枚ずつ頼むことにしました。僕はリコッタ&サラミ、彼女は色々乗ったレイズ・スペシャルを注文。お金を払うと、予め焼いてあるピザをオーブンに入れて温め直して出してくれました。その一切れのデカイこと!長辺がだいたい 30cm 位でしょうか。イタリア移民の店らしく、ちゃんと薄くてパリッとした生地で、アメリカンなインチキ・ピザ(お好きな方はスミマセン)ではありません。そこに具がどっさり乗っていて、テーブルに備え付けのガーリック、唐辛子をふりかけて食べるともう最高!なにしろ台がうまい。パリッとしていて味があって、具の乗っていない縁の部分だけでも、来て良かったと思わせる味です。しかもこれで $2 とは!飲み物を入れて約 $3 で、お昼としてはバッチリです。
Ray's BIG Pizza
Ray's BIG Pizza
 数口食べてしまってから(また空腹から)忘れていた写真を撮ると、気の良い店員が切っていない大きな一枚をカウンターに出して、「こっち撮りなよ」というジェスチャー。わぉ、ありがとう!そうして撮った写真を見ていただけば、その大きさはお分かりいただけるでしょう (爆)。
 他の客は、近所で仕事をしていると思しき OL のおばさんやビジネスマンらしき人たち。遅い昼食か、間食でしょうか。また、温め直さないでまとめて買っていく客もいて、地元で普通に使われている店という感じでした。とにかくうまくて安くて大満足。
 店を出た後は、腹ごなしにウィンドウ・ショッピング。Soho はブランド店が立ち並ぶ、おしゃれなエリアです。ショウ・ウィンドウを眺めたり、ちょっと気になるお店に入ったりしながら西へぶらぶら歩きました。それから、来る時に使った緑のラインとは平行に走っている青のラインの Spring St.駅(基本的にマンハッタンを横に走るストリート名が駅名になっているので、違う場所になのに同じ名前の駅というのは結構あります)から地下鉄に乗って北上、50 St. で東に折れて Lexington Av./53 St.駅で乗り換え。長い通路を歩いていると、アマチュア・ミュージシャンの演奏にしばしば出会います。その中では、演奏に合わせて人形が動くオルガンを弾いていたおじいさんの演奏が良かったですね〜。
77 St. Station
77 St.駅
 更に緑のラインで北上して 77 St.駅で下車、Whitney美術館へ。2002年に来た時、ここのミュージアム・ショップが面白かったので、お店だけを目当てに来たのでした。入り口での荷物チェックがキビシイ。そしてショップへの入り口を探すも、どうも展示のチケットを買わないで直接入れる道はなさそう。そこで検札のおじさんに訊いてみると、あっけなくOKが出ました。そしてここでは家族へのおみやげをいくつか購入。
 喉が渇いたのでコンビニで水‥‥と思ったものの、並んでいる変な飲み物が気になり、トロピカーナのストロベリー・オレンジ(100%)と知らないブランドのパイン・マンゴー・ミックス(25%だった)を購入。甘し。余計に喉が渇く‥‥ (^_^;)。それから 77 St.駅に戻って地下鉄に乗り、このラインでホテルに一番近い駅である 51 St.駅で下車。と、この駅のすぐそばに NYC で一番おいしいという評判のベーグル屋、Ess-a-Bagel があることを思い出し、直行。たくさんの種類の具を、種類が1ダースほどもあるベーグルを選んで挟んで貰うスタイル。迷っていると、なんと全て日本語のメニューを渡される!あう。そして定番のガーリック・ベーグルで挟んだクリームチーズ&サーモンと、様々な種子を全部練り込んだベーグルで挟んだチキンブレスト&トマトのサンドを一つずつ、それにおいしそうだったシナモン・マフィン、更に見た目全然キッシュっぽくないほうれん草のキッシュ(最初はマッシュルームを頼んだのに、「いや、うちはスピナッチが一番だ!スピナッチにすべきだ!」と強烈にアピールされてしまって変更)を購入。でも全部で $14は安いな〜。そして外に出ると、ガラスに沢山貼られたこの店を紹介する雑誌記事の中に、榊原郁恵の写真を発見。うーむ。
 時刻は17時45分。残っている米ドルの TC をカナダ・ドルに換金する為に、Rockefeller Center 横の Amex Traveller Survice に急ぐ。歩いて歩いて 4th Ave. から Madison Ave.、5th Ave. を渡って 6th Ave. に到着したのが閉まる直前の6時数分前。間に合った〜。それからホテルにいったん戻りました。
RCMH
RCMH
 シャワーを浴びて一休みしてから準備し、19時過ぎにホテルを出発。そういえば、この都会のど真ん中の会場だとダフ屋もそうそうおおっぴらに商売が出来ないようですね。18日には気づかなかったんですが、RCMH の向かいの広場や少し離れた地下鉄の出口あたりで「RUSH tickets...」という小さな声。ホントにこっそり商売しているようでした。彼女は今日、別のTシャツを買いたいということですぐに列に並びに行きましたが、僕は興味があってちょっとダフ屋を冷やかしに。といっても、交渉している話を横からちょっと聞き耳を立てたくらいですが。それから僕も遅れて並び、会場内へ。やはりセキュリティ・チェックはバッグ内をざっと見るだけで、なにも引っかかりません。
 席に到着すると、彼女が「Neil のウォーム・アップ・ソロを聴いた〜」と言うじゃありませんか!僕は少し遅れたうえ、前日とは反対側の列に並んだので、そんないいものは聴けませんでした。悔しー!(『KoR』の info.txt には僕が聴いたかのように書いちゃいましたが、実際に聴いたのは彼女だけです‥‥)。それから、今日は席が近い KN さんが僕を見つけてやって来てご挨拶。そんなこんなで開演時刻が迫ってきました。

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