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August 2004: Rush Live Report

2004年8月 R30 北米最終4公演観戦記 Part 15

8月22日 The Molson Amphitheatre
1st set〜2nd set〜encore
22th ticket
22th ticket
 僕が自分の席でセッティング(何の? (笑))をしていると、会場に流れる音楽はまた 「21st Century Schizoid Man」 。そして曲が終わると、会場からはコンサート開始を期待する歓声。いや、時刻はまだ7時35分だし、みんな気が早いな〜、なんて思っていたのですが、次の5分ほどの曲が終わってもまた歓声。更に別の曲が始まって歓声は止んだものの、明らかにみんな落ち着かない様子。あれ、もしかして‥‥と思った矢先、曲がフェイド・アウトして 「Intro Movie」 が始まってしまいました!うわ、やっぱり今日だけ7時30分スタートだったんだ!チケットをよく見てなかった〜!!
 イントロが始まると、買い物やトイレで席を立っていたファンがどんどん戻ってきますが、彼女の姿はまだ。がんばれ〜、もうすぐメンバー出てきちゃうよ〜。などとヤキモキしているうちに遂にメンバーがステージ上に現れ、ステージ中央で Alex が『Finding My Way』のリフを勢いよく演奏し始めてしまいました!すると、そこにやっと戻ってこれた彼女の姿が。良かった (^_^;)。
R30 Overture
R30 Overture
  「R30 Overture」 がスタートした直後、あまりの音の良さにびっくりしました!野外だけに、音が抜けていて余計な残響は一切なし。凄まじい大音量だというのに、各メンバーの出す音の輪郭がくっきりわかるほどのクリアな音。いやー、驚きました。
 外はまだ明るいので、目を少し横にやれば夕日が見えます。それは写真をご覧いただけばおわかりでしょう。また、フラッシュを焚かないで撮ったのに、まわりの客が明るく写っているので、まだ会場内も明るいことがわかると思います。そのため、照明の魅力はまだ今ひとつ発揮されていませんが、今回の照明は非常に明るくて色がくっきりしているので、物足りないということは全くありません。しかしそれ以上に LED のバック・スクリーンは明るいですね。これだけまわりが明るいのに、映像はくっきり見えました。
 それから、この写真でわかることがもう一点。見える範囲で腕を振っているファンがいない!僕の席は 13列目。写っているのは1〜12列目のファンですよ!?なんでショウが始まってものの数分で腕を降ろすかな〜。
 冷静な(冷静すぎる)ファンの反応を余所に、メンバーはノリノリで演奏を続けます。 「The Spirit of Radio」 はさすがに良い反応。でも、 「Force Ten」 では僕の前の方、10列目近辺の団体客(?)の何人かが席を立ってしまいました。うーむ。
Subdivisions
Subdivisions
 さて、一発目の『R30 Overture』では思い切って写真を撮った僕ですが、やはり前日のことがあって、かなりビビリながらの撮影 (^_^;)。しかも会場内が明るいので、次に撮ったのは 「きっとみんな覚えている曲だよ」 といって紹介されて始まった 「Subdivisions」 になってからでした。この曲、バック・スクリーンの CG がカッコイイですから。が、画質はイマイチ。実は、ここまでの2枚を撮るのに使ったのは、本来ダミー用(何の?とは聞かないよーに)に持って来たつもりだった ISO400の写ルンです。でも、RCMH 初日ラストや、観光中フィルムが切れてしまった時などに使っていたので、この2枚でフィルム切れ。そこで、ここからは意を決してノーマル・カメラにスイッチ!
 それにしても演奏も音響も素晴らしい!2002年の Air Canada Centre も素晴らしい音響でしたが、負けず劣らず‥‥いや、今回は格段にステージに近い分、すべての迫力が段違いです!
Red Barchetta 1
Red Barchetta 1
  「Hellooooo, TO」 という言葉で始まった MC では、ホーム・タウンはやっぱり最高だよという、他の都市での言葉を簡単に翻す (爆) 発言の後、30周年を記念する北米ツアーの最終日に集まってくれたファンへの謝辞が述べられました。更に 「Specially for you Torontonians out there」 という言葉も追加して。そしていつもの 「目一杯の曲を演奏するけど、覚悟はいいかい!」 というセリフに続いたのは、 「 So I hope you're comfortable, You have all the necessary requirements, this is Earthshine !」 という紹介。 「Earthshine」 は 「聴かなきゃダメだよ!」 というようなニュアンスでしょうか (笑)。
 この日も変わらず力強く美しい演奏ですが、見守るファンはおとなしいのひとこと。最前列のファンですら、演奏中はおとなしく見ているだけです(一人だけ気合いを入れて腕を振っている男性がいましたが)。2002年に初めて RUSH のコンサートを経験した時には、Toronto の観客が日本のファンとよく似た振る舞いで、曲中静かにしていることを肯定的に感じましたが、今回 Montreal での熱狂を経験してからは、観客が静かなコンサートではもの足らなくなってしまいました。もっと騒げ、ホーム・タウン!
Red Barchetta 2
Red Barchetta 2
 続く 「Red Barchetta」 では、さすがに反応が良いですね。『Force Ten』以降冷静に見るだけだった僕の左のおじさんや、少し前の年齢層の高い一団も喜んでいるようでした。そうそう、実は僕の左隣の席は空席だったのですが、開始から30分以上が経っても現れないので、この頃から左の席を合わせた2つの席を使って見始めてしまいました。元々の席の目の前の若いファンの身長が少し高かったので、それを避けられてラッキーです。そして、画像は『Red Barchetta』のエンディングで Geddy が Neil とタッチしているところ。角度が良くなくて、手が写ってないのが残念です。
The Trees
The Trees
 その後の 「Roll the Bones」 ではまた観客の熱狂が薄れてしまったものの、美しい 「Bravado」 では、主に古い曲にしか反応していなかったファンをも巻き込んでの大喝采となりました。ちなみに、画像は普段この曲ではあまり動き回らない Alex が Geddy に近づいてきた時のショット。特に何か話したりということはありませんでしたが。それと、このレポートでは『Dreamline』のソロの毎日の違いについてしか書いていませんが、この『Bravado』の後ソロ前半も、毎回異なった演奏になっています。Montreal でのプレイも良かったのですが、この日も素晴らしかった。この演奏を聴いて、黙っている方がおかしい!
 イントロが始まった瞬間に会場が沸騰する、ということではやはり 「YYZ」 が一番ですね。なにしろ Toronto のテーマ曲ですし。そして 「The Trees」 でも観客の興奮はそのまま。そしてやはりこの曲で特筆すべきはその照明でしょう。完全に陽が落ちた状態ですから、照明は 100%の美しさで迫ります。ただし屋内会場と大きく違うのは、スモークがあまり効いていないことでしょう。たかれていることは確かなのですが、ほんの少し感じる風が煙を流してしまうので、ステージ上にあまり留まってくれないのです。そのため、非常にクリアな視界で照明を見るという、野外ならではの光景が続きました。
One Little Victory
One Little Victory
 そして 「The Seeker」 の熱い演奏が Alex と Geddy の絡み(例のギターのトグル・スイッチをカチャカチャするやつ)で終わると 「One Little Victory」 がスタート。そしてこの日遂に、迫力満点の炎を見ることができました!さすがに会場全体も大きな歓声に包まれます!ただ、少しでもいいショットを、と思ってカメラを持ち上げて撮影したら、思いっきりブレてしまいました。まあ、うまくステージが写っただけでも良しとして下さい。同様に写した他の写真のほとんどは、前の観客の後頭部しか写っていませんでしたから‥‥。
 そんなこんなで 1st set の 80分は過ぎ去ってしまいました。
Tom Sawyer
Tom Sawyer
 放心したまま15分の休憩が過ぎ、 「Darn That Dragon」 でひとしきり笑うと、 「Tom Sawyer」 でまた熱い RUSH の世界が再開です。画像は曲がスタートしてしばらくのショット。 「Darn That Dragon」 のエンディングから Bubble Head 人形の映像が続いていて、リズムに合わせて人形が首を振るという笑えるものです。
 そうそう、2nd set が始まってみると、なんと数列前の団体がごっそりいなくなっているじゃないですか。きっと音が大きすぎるのに耐えられず、後ろに移動したのでしょう。特に野外では自由席である芝の席があるので、こういうことは結構あるようです。いずれにせよ、これで格段にステージが見やすくなった!
 抑制の利いた中音域での演奏に、次第にピッキング・ハーモニクスを織り交ぜて盛り上がってい行く素晴らしいソロが聴けた 「Dreamline」 (またやってくれた 「...for a limited time!」 の歌い切り!痺れる〜!)、じっとしてはいられない、ヘヴィで凶悪な 「Secret Touch」 を経て、MC が入ります。
  「Thank you so much. We would like to do one another song that's spell to the crack for us, the song we haven't played quite some time, from Grace Under Pressure album, this is Between the Wheels」 という紹介に導かれて、ツアーの目玉である 「Between the Wheels」 が始まりました。我々の間の裂け目(crack for us)というのが何なのか、具体的な説明はありませんが、この紹介を聞けば、この曲を今回演奏することには強い意味が込められているであろうことがはっきりとわかりますね。しかし、それを抜きにしても圧倒的な演奏。シンセのパートではとにかく重低音が腹に来ますし、 「亀裂の入った世界」 を憂う歌はひたすら切ない。そしてそれを演出するためにゆっくりと降りてくる照明機材。めくるめく幽玄世界は圧巻の一言で、言葉を尽くしても表現しきれるものではありませんね。
Mystic Rhythms
Mystic Rhythms
 続いてカラフルな照明とそれに混ざるようなバック・スクリーン映像が美しい 「Mystic Rhythms」 。どの曲もそうですが、この曲も前に『CP tour』で演奏された時より丁寧な演奏で、特にリバース・ディレイを使ったギター・ソロ部分は完璧にスタジオ盤が再現されていると思います。
 レーザー・ショウが圧巻の 「Red Sector A」 ではこの日も Geddy のハミング入り。この曲は毎ツアー演奏しているだけあって、演奏がどんどん進化していますね。特に歌にどんどん感情が込められるようになっていて、リズムに縛られない歌いまわしがカッコイイです。 「Between the Wheels」 から 「Red Sector A」 という80年代中盤の3曲は、今の RUSH に演奏されることによって、スタジオ盤とはまた違った新たな魅力を引き出されているように思えます。
O Baterista
O Baterista
 そしてお待ちかねの 「O Baterista」 では、ちょっと珍しいミスが起こりました。エンディング手前の、ドラミングに合わせてビッグ・バンドのサンプルを流す部分に入る直前、意図せずサンプルが2回ロードされてしまったのです。
 このパートでのサンプル・ロードの方法は今ひとつはっきりしないのですが、これまで『VT tour』と『R30 tour』を聴いたり見たりしてきた経験から、恐らく特定のいくつかのシンバル、タムといったドラム・エレメントに取り付けられた振動検知センサーをトリガーとして、予め設定された音が順番にロードされるのではないかと推測していました。これはつまり、特定のセンサーと特定の音が1:1で対応しているのではないということで、サンプル音のロードには毎回正確なドラム・パターンのプレイ(もしくは、他はその日の気分で演奏したとしても、センサーを取り付けたドラム・エレメントを順番通り正確にヒットすること)が必要と思われました。
 さて、この日のプレイですが、普段サンプルを鳴らす部分の少し手前(『KoR4』d2 tr8 06:55〜06:57)で、最初のサンプル音が二つ、誤ってロードされてしまいました。その後、Neil はなんとか元通りに戻そうと、いつもと微妙に違うパターンを叩くのですが、残念ながらうまくゆきません。そのため、本来サンプルが鳴る部分で鳴らなかったり、鳴るべきでないところで鳴ってしまったりと、思った通りの演出が出来ませんでした。ただ、部分的には音程、音数が合っていることから、設定されているのは 「トリガーが反応した時に音が鳴るか鳴らないか」 の情報だけで、音程、音色は特定のセンサーと1:1で対応しているのではないかと思われました。なお、最後のビッグ・バンド演奏(ドラム抜き)をスタートするトリガーは別のようで、そこから先はいつも通りに演奏されました。終わりよければすべてよし。最終的には大喝采のうちに演奏が終了しました。
Resist
Resist
 片手を上げて一礼した Neil が足早にステージ袖に消えていっても鳴り止まない大歓声の中、Alex と Geddy が登場。『VT tour』のような長めの前振りはせずに、 「ちょっと違う雰囲気の曲をやるね」 とだけ言って 「Resist」 の演奏を開始。いや〜、ホントに Geddy はどんどん歌がうまくなるなぁ‥‥ってオイ!前の方、座るな!5〜10列目くらいの客が皆、座ってしまいました‥‥。なんでかな〜。見晴らしは良くなるんだけどね‥‥。
 そして続く 「Heart Full of Soul」 では途中から Neil が参加し、会場からは 「オオ〜オオ」 の合いの手が入ります。
Alex on 2112
Alex on 2112
Geddy with parrot on 2112
Geddy with parrot on 2112
2112 ending
2112 ending
  「Heart Full of Soul」 が終わり、Geddy が短く 「ありがとう!」 と言うとステージは暗転し、 「2112」 のシンセ音が響き渡りました。Alex と Geddy にはクルーからギターとベースが手渡され、3人がステージ中央で待機しています。そして演奏が始まると、Geddy はステージ下手に行って観客を煽り、会場は 「Hey!」 の大合唱。その間、Alex がステージ上手に来てくれた!そこでシャッターを切ったのが上の 「Alex on 2112」 の写真。ブレちゃいましたけど。でも、ステージ上手のミキシング・ボード(写真右端に一部が見えてます)に海賊旗が掲げられているのが見えると思います。しかも、この時のクルーは全員海賊の手下のような格好をしていました(それ風の帽子を被っただけ、という話もありますが)!
 それから、 「Overture」 の途中に乾燥機を再始動するために2人の女性が現れました。GパンにTシャツ姿の2人ですが、やはり海賊の帽子を被っていて、しかもサーベルまで持っているじゃないですか!乾燥機にコインを入れ終わると、そのサーベルを振り回しながら Neil のドラム・キットに近づいて攻撃開始(のフリ)。対する Neil はスティックを振り回して応戦(いや、ドラムを叩いているだけですけど)。笑える〜!
 そして 「The Temples of Syrinx」 が終わると、今度はマイクから解放された Geddy がステージ右端まで来てくれました!この時の写真はピントも合い、RCMH 初日と同じ柄のTシャツの Geddy の肩に、赤いオウムが留まっているのがバッチリ撮れました(オウムは1音下げの赤いベースのストラップに取り付けられています)。
 左の写真は、さらにその後 「Grand Finale」 のエンディング部分です。スクリーンにはマンガっぽい緑の宇宙人が乗った UFO が3台現れ、この後それぞれが Dirk, Pratt, Lerxst の Bubble Head 人形を捕まえ、吊り下げたまま飛び去っていきました。うーん、何度見ても訳のわからない映像だ〜!
Lerxst in Strangiato
Lerxst in Strangiato
 続いて 「La Villa Strangiato」 がスタート。楽しそうでノリノリな前半部分が終わり、Geddy がシンセを弾き始めると 「Lerxst in Strangiato」 です。Alex の美しいギター・ソロを演出する為に天井から照明機材が降り、レーザーが放たれ、バック・スクリーンには有機的に動く黄色〜赤い帯が現れます。そのうち帯は卵を抱えた蜘蛛のような CG に変化し、画像はそれが怪しく動き回っているところのショット。この映像も Touch System によるもの。とにかくこのパートの照明には、いつも力が入れられていますね。
 ソロが終わって3人によるキメの演奏後、雰囲気が一転してジャジーな演奏になり、Alex の変な演奏が始まりました。初めは前日の 「La La La、La La La」 をソフトにしたような歌(?)。それから 「There is no place like home」 と唸りだし、だんだんと調子を上げながら 「...no place like Toronto〜」 などと言って観客を喜ばせます。そして 「Toronto は Really nice〜、あっちも、そっちも、こっちも、どこも Nice だよ〜」 というおべんちゃらを続けた後、Alex が鼻をマイクにくっつけて 「スンスン」 言い始めました!そのままカントリー・ミュージックのようなギターに乗せて 「スンスンスンスン、イヤッホー!」 とご機嫌で歌い続けます。すると大笑いの Geddy と Neil もそれに合ったリズム演奏をスタート。うわ〜、おバカ〜 (笑)。バック・スクリーンにも Alex のブタの真似と、それを見て大笑いする Geddy、Neil が映し出されました。そこでタイミング良く撮れたのが下の画像。
Oink Oink !
おバカ
 かなり長いこと続いた 「鼻歌」 パフォーマンスは、 「Oh〜 Yeah....」 、 「Oh, Yeah... ゴホッ」 と Alex が咽せたところで終了 (笑)。Neil のスネア・ロールで通常の演奏に戻されました。そして、 「Strangiato Theme reprise」 でまた Geddy がステージ右端まで来てくれた!が、前のファンが両手を上げていて、カメラを構えてもなかなか Geddy がファインダーに入らない‥‥。そして今だ!と思ってシャッターを切った時には、踵を返してステージ中央に戻っていくところでした。しかも、無情にもここでフィルム切れ。Montreal で購入した3本のフィルムをすべて使い切り、もう撮ろうにも撮れなくなってしまったのでした。うー、やっぱり5本買っておけば良かった!いや、こんなに写せるのなら、デジカメを買ってくれば良かった〜!
 続く Alex、Geddy の仲良しコンビがお笑い映像をバックにステージ上を駆け回る 「By-Tor and the Snow Dog」 では、ちょっと珍しいハプニングが。皆がステージに釘付けになっていると、ブロック 100 の入り口から通路を走ってくるショルダー・バッグを持った女性。そしてその後ろからはそれを追いかける係員。女性はブロック 102 と 103 の間にやって来て、102 の後ろの方に駆け込もうとしたところで係員に捕まり、また来た道を連れ帰られていかれてしまいました。もしかして、コンサート終盤で係員の監視がゆるんだところでステージに近い席に潜り込もうとしたのでしょうか。
Strangiato Theme reprise
行っちゃった〜
 そんな珍事も演奏には関係なく、曲は重低音と全開の照明が圧倒的な 「Xanadu」 へと続きます。この頃、心地よい風が吹き始めてステージ上のスモークを流し去り、なにもかもがクリアにくっきり見えたのが印象的でした。また、コンサート終盤にもかかわらず風のおかげでとても涼しく、とても不思議な雰囲気だったのも忘れられません。そして、レゲエ・アレンジの 「Working Man」 で 2nd set も終わりとなってしまいました。
 待つこと1分(この短い間に彼らは何をしてくるんでしょうね?お茶?トイレ?)、メンバーが再登場して、乾燥機を止めて客席にTシャツを投げ込みました。Geddy はあまり遠くに投げないので、13列目では望み無し。
 そして Toronto の観客への謝辞を言った後、 「Summertime Blues」 、 「Crossroads」 がサイケな演出の中で演奏され、そして遂に最後の最後、 「Limelight」 に到達。もう、このリフが始まると切ない気持ちになってしまいます。ショウ・ビジネスに身を置くことの悲哀と、その裏に感じ取れる決意を歌った演奏で、カナダの最終公演であり北米最終公演となるコンサートが、その幕を閉じました。
 「どうもありがとう、Toronto。またロードで会おう!」という Geddy の言葉は、嬉しい再会の約束。『Classic Rock Vol.71』での読者からの質問でも、 「本当はスタジオ・アルバムを作るサイクルだったんだけれど、この機を逃す手はないと思ったから」 決行された『R30 tour』であり、ユーロ・レグ終了後はオフを挟んでスタジオに戻ってくれるという明るい見通しを説明してくれていました(しかも何枚かのアルバムを作るとまで!)。でも、しばらくは彼らが演奏する姿を見られないと思うと淋しい!
 気づくと、 Jerry Stiller に帰りを促されたファンは既に席を立ち、会場外へと歩み出しています。僕らはしばしコンサートの余韻を楽しんだ後、後ろ髪を引かれながら会場を後にしたのでした。

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