Union駅

　満腹になった後は中心街へ。Dundas Street をストリートカーの横を歩いて東へ進み、バス・ディーポ、Atrium on Bay を通過して Eaton Centre に到着。15日に郊外の公園に行く予定なので、そこへの行き方を聞く為ににまずは Eaton Centre 内にある Tourist Info へ。それから Dundas駅に戻り、Toronto 市交通局（TTC）運営の市バス・地下鉄・Street Car１日乗り放題の Day Pass（$7.75）を購入。そして地下鉄で、日本で言うなら東京駅に当たる Union駅へ。
　地上に出て、Front Street を経由して Toronto 最高の音響を誇るホール、Roy Thomson Hall に到着。といってもここで何か見るわけではなく、用があるのはホールの北側、King Street の歩道にあるプレート。そう、ここには映画、音楽、演劇などでカナダに貢献したアーティストを讃えた「Canada's Walk of Fame」のプレートが多数埋め込まれていて、その中には RUSH のプレートももちろんあるのです。実は前回はここに来るのを忘れてしまったので、今回が初めての見物。そして見つけたプレート。ちゃんと Alex、Geddy、Neil のサインが刻まれています。そして、この旅で最初の RUSH site！
　と、ここでさらに副題を追加。『2004年８月 R30 北米最終４公演観戦記 with Toronto 各地の RUSH サイト巡り＆北米Ｂ級グルメの旅』。こんなもんでしょうか。ということで、今回は前回に輪をかけて長いです。よろしく。

すばしこい奴

　Roy Thomson Hall から一番近い St. Andrew駅で地下鉄に乗り、北上して Queen's Park駅で下車。地上に出ると、本日第２の RUSH site が目の前にそびえていました。州議事堂です。そう、もちろん『Moving Pictures』のジャケットに使われた建物！実は2002年には都心にある旧市庁舎を『MP』のジャケットの建物と勘違いしていて、ここには来なかったのでした (^_^;)。ということで、念願叶っての訪問となりました。中にも入れるようになっていましたがそれはパス。
　ひとしきり撮影した後は University Avenue を北上、そこら中にリスがいる Queen's Park の中程で西に折れると Toronto大学に到着。構内を散策すると、まるで古城のような校舎（？）があちこちに。うーん、日本の大学とは全然違う。ちなみにここ、ハリウッド映画の撮影が多数行われていて、いろいろな映画に登場しています。ここだけでなく、Toronto 全体が映画撮影のメッカなんですよね。

　また University Avenue に戻り、さらに北上して東西に走る Bloor Street へ。この通りはブランド・ショップや若者向けの店が多く、活気があります。これを東へ進み、Yonge Street との交差点近くの HMV から地下街に入り、Amex Traveller Service で TC を換金。こちらは2002年の三菱とは違い、あっという間に処理してくれました。

Maple Leaf Gardens

　すぐに外に出て、Bloor-Yonge駅で地下鉄に乗り、二駅南へ下って College駅へ。そこから Carlton Street を東に歩くと、すぐに見覚えのある建物に到着。Maple Leaf Gardens！かつて NHL の The Toronto Maple Leafs が本拠地として使っていたアリーナで、RUSH も1976年から1994年までずっとライヴ会場として使っていました。『Grace Under Pressure Tour』 のヴィデオもここで録画されたものです。が、1998年に Air Canada Centre が新しい TML の本拠地として作られたため、お役ご免となってしまいました。現在は完全に閉鎖され、看板以外はすっかり寂れてしまっています。なお、ここで写真を撮っていると、通りがかった若者が僕らの着ていた RUSH Ｔシャツに気づき「RUSH ? RUSH ! YEAH !!」と親指を立てて通り過ぎていきました。僕らももちろん「YEAH !」 (笑)。

　ところで現在、この Carlton Street 上を走る Street Car 506号線が、改修工事中で走っていませんでした。MLG の写真に写っているパイロンはその工事の印。そのため、さらにずっと先にある（カナダ盤のクレジットでおなじみの）Carlton 189、Anthem のオフィスへは歩いていくしかないのでした。延々歩いてやっと到着！でもホントにただの民家！看板も何も全くなく、番地を知らなければとてもこの建物内に RUSH のゴールド、プラチナ・ディスクが多数飾ってあるなんて想像できませんね。と、納得して Sherbourne Street まで引き返しました‥‥なお、諸般の事情でうまく写真が撮れず、ここの写真はありません。あしからず。

Egg Plant Sand

　時刻表の予定から20分以上遅れてやって来た市バスに乗って（Toronto もやはり時刻表は当てになりません）今度は南へ向かい、Front Street 沿いにある Toronto 最古のマーケット、St. Lawrence Market に到着。日曜日には出店が多数立つと聞いていたんですが、土曜日にもたくさんの店が出ていて大にぎわい。が、それらには目もくれず、とにかくマーケット内へ。時刻は既に14時半を回っていて、もうおなかがペコペコなのでした (笑)。そして、地階にあるフード・コートの目当ての店へ直行。2002年に偶然食べたら忘れられなくなってしまったイタリアン・デリ Mustacio's の Egg Plant サンド。北米ならではの巨大な茄子スライスのフライとカツがラタトゥイユ・ソースとともにパンに挟まっているだけのシンプルなものですが、とにかく巨大。しかも安くて税込み CA$6.08。さらに $10札を出したらお釣りに $4くれるアバウトさ。今回は２人で Veal&Egg Plant と Chicken Brest&Egg Plant の２種を購入。デカイのは一緒に写っている手でわかるでしょうか？女性が丸ごと一つ食べきるのはほとんど無理でしょう。でもうまい！！残ったら持ち帰りＯＫです。

St.Lawrence Market 新装開店 していたオーナーが NHL 選手の店

　おなかが満ちたところでマーケットで買い物。食料品の店はいくら見ていても見飽きないくらい多様で、また売り方も日本と随分違っているので本当に面白いです。特に肉屋の扱っている肉のサイズ！それからチーズ店の大きさもやはりこちらならではでしょう。ここではおみやげ用のスパイスやお菓子の他、今晩の食事用にスモークド・ゴーダ・チーズ、スモーク・サーモン専門店でスモーク・サバ、インディアン・キャンディー、そして八百屋で巨大マンゴーやプラム数種を購入。さらに、肉屋で量り売りハム、サラミ、ベーコンなどなんでも 100g $1.10というタイム・セールスをやっていたので、「なるべく多くの種類を全部で200gで」とお願いして各種ハムを購入（おまけにソーセージもくれた）。また、お菓子、豆類、スパイス、お茶 etc etc、量り売りできる乾いたものなら何でも売っている量り売りの店で m&m's、ジェリービーンズ、リコリス、グミなどを道中のお供として購入 (爆)。

RUSH ばかりの陳列棚 （８月22日撮影）

　外に出るともう16時45分。17時閉店のため、もう出店のほとんどは店じまいしていて残念。その中で残っていた店で安い Maple Syrop（125ml, $2.75）など購入すると、荷物はもうかなりの量。そこで、King駅まで歩き、地下鉄で Dundas駅へ行き、Dundas Street を Street Car に乗っていったんホテルへ。
　18時丁度にホテル着。一休みしてからまた Street Car で Dundasu駅へ行き、若者通り Yonge Street の代名詞、SAM the Recordmanへ。南側の扉から中に入るとまず目に飛び込んできたのが RUSH の島。全種類のアルバムに加えて各人のソロ、各種 DVD、Max Webster の『Universal Juveniles』、Bob&Doug McKenzie の『Great White North』などが格安で陳列されています。Remaster一枚 CA$7.09（税込みでも約600円！）、新しいので一枚$10.09。出たばかりの『Traveling Music』は１冊$19.99。この店の売れ線トップ10で堂々１位になっていた『Feedback』は$7.09！安い！しかも RUSH の島は入り口前だけでなく、店内中央、更にはレジ前に最大のものがありました（画像：これは最終日８月22日に撮ったもので、『Feedback』の LP が加わっている）。2002年にも同様のものがありましたが、確実に増えてますね〜。

SAM のショウ・ウィンドウ 2004

　そして外に出ると、期待通りありました。2004年仕様の RUSH ショウ・ウィンドウ！古いマーチャンダイズや CD、LP ジャケット、パンフ、バブルヘッド人形、店オリジナルの大きな看板や各スタジオ・アルバムにちなんだ人形などが豪華に並べられていました。それに『Feedback』収録曲のオリジナル・アルバムを並べてあるのもいいですね〜。いくつかは初めて見たジャケットでした。
　それからもう一度店内に入り、個人的に懸案だった Mary-Lynn Hammond の CD を捜索。ご存じの方も多いでしょうが、このカナダ・ローカルのアーティストの 2nd アルバム『Vignettes』の一曲に、Geddyがベースで参加しているのです。もちろん、amazon.ca で通販購入することもできるのですが、新しいリリースではないし、行く機会があるのだからどうせなら現地で購入したい、と思っていたのでした。ただ、2002年にも探したのですが、そのときは時間がなかったのもあって見つけられなかったのです。それで、今回はその雪辱戦のつもりでした。そしてまず案内で尋ねるたのですがピンと来ない様子。そこで「Geddy Lee が参加しているんだけれど」と言ったらそちらで検索し、すぐに Folk コーナーにあることが判明。FOLK !? どうりでロック・コーナーを探してもないわけだ。そして案内通り２階の奥のさらに奥にある Folk コーナーに到着するものの、M の列には見あたらない‥‥などとしているところで次の予定の時間が迫り時間切れ。まだ機会はあるので今日は諦め、外に出ました。

Toronto の夜景

　Dundas駅から地下鉄で Union駅へ行き、特別に LRT と呼ばれている Street Car に乗り継いで Queen's Quay へ。そこから歩いて１分、Toronto Islands Park に向かうフェリー乗り場に到着。夜の Toronto Islands Park からは Toronto の夜景が見えるということで、最初から予定していたのでした。Toronto Islands Park はアウトドア系のレジャー施設や遊園地があって、島からの帰りの便は客で満員。でもこれから夜景を見に行く客は我々を含めて10人程度でした。カメラにはこのために購入した ISO1600 のフィルムを入れ、準備万端。

Yonge Street の夜景 - Subdivisions !

　20時40分にフェリーが出発した頃はまだ薄暮でしたが、既に金融街のビルが輝いています。残念ながら雲が多く、空が青く染まることで有名な「トロント・ブルー」は見られませんでしたが、島に近づくにつれて暗くなり、夜景はどんどん美しくなってゆきました。到着後は、真っ暗で人気のなくなった島も少しだけ散策し、21時15分の便で離島。

　Quenn's Quay に戻ってきてからは徒歩で移動。2002年に RUSH のコンサートを見た Air Canada Centre の横を通って Union駅へ。そこから地下鉄に乗り、Dundas駅へ戻り、地上に出て撮ったのが Yonge Street の夜景。 「Subdivisions」のプロモ・ヴィデオの中に出てくる夜景は、まさにここらへんです。店は随分変わってますが、SAM のネオンは一緒ですね。

14日の夕食

　それから Street Car にのってホテルへ戻ったのが 22時半頃。洗濯をしつつ、今日買ったハム、チーズと昨日買った残りのパンでサンドウィッチを作り、さらにスモーク・サバを切って夕食をとりました。ハムがうまい！安いのにどれもおいしくて、こういう簡単な調理も我々の旅先での楽しみの一つです。スモーク・サバも脂ノリまくりでうまい！そして、24時過ぎに爆睡。