輝国山人の韓国映画
<Home>へ

チャン・リュル
張律
장률
Zhang Lu
小説家,教授,映画監督

下の写真は、2022年12月23日に福岡市のKBCシネマで撮影
 (映画「福岡 FUKUOKA」を上映後、チャン・リュル監督、山本由貴、
 成川彩による舞台挨拶があり、終了後にロビーで撮影)

1962年 5月30日 中国 吉林省吉林市で出生(在中同胞)       父は、祖父の代に中国に渡った2世で、母は14歳で家族と中国に移住。       文化大革命時に父親が逮捕されて5年間拘束され、母親と幼い彼は、       ヨンビョン(延辺)朝鮮族自治州延吉市の農村に下放された。       ヨンビョン(延辺)大学校 中国文化科 卒業       同大学 中国文学教授       北京に拠点を移す。 1986年 小説家として北京で文壇に登場 1989年 天安門事件の際に民主化に関する寄稿によって職を追われ、政府から       創作活動を禁止された。 それ以降、小説を書くのもやめ、約10年の間、何もしていなかったと語っている。 2001年 <11歳 Eleven> 監督 [短編 15分]         11歳の主人公は,敏感で内気的な少年だ。         彼は,サッカーをとても好きだが,運動神経がまったくない。         4個の石ころで心血を注いで2つのゴールを配置しておいて        友人たちを待つが,PK戦でまともに得点できず競技から除外        される。         少年は,誰かが抜ける場合に初めて競技に参加できる機会を        持つことになる。         だが,そうして得た機会でも,みんなにからかわれ,さらには,        同じ年頃の子供から激しい侮辱まで受けることになる。        第8回 カナダ トロント国際短編映画祭        第14回 クルレルモンペラン国際短編映画祭        第58回 ベネチア国際映画祭_短編コンペティション部門        第21回 プサン(釜山)アジア短編映画祭        第44回 ババリア国際映画祭 2004年 <唐詩 Tang Poetry> 監督,脚本,制作協力  [第1作]         手顫症を持つ中年のスリ男の唯一の喜びは,お手洗いで隣りの        老人の日常事を聞くことと,テレビの唐詩講座を聞くことだ。         ガールフレンドは,彼の興味を誘発しようと金庫を襲う計画を        たてるが,彼は,約束を破って,この計画は失敗に終わってしまう。         何日か後,隣の老人の現金が盗難にあい,殺害される事件が発生        する。        2004 第9回 プサン(釜山)国際映画祭 プサン(釜山)映像委員会賞         第5回 チョンジュ(全州)国際映画祭 インディビジョン 招請        第23回 バンクーバー国際映画祭        第57回 ロカルノ国際映画祭        第48回 ロンドン国際映画祭        第28回 香港国際映画祭 2005年 <キムチを売る女 【マンジョン(芒種)】> 監督,脚本  [第2作]        詳細は,作品紹介ページ(リンク)に記載       韓国・延世大学通信大学院映画専攻教授(〜2008年6月) 2006年 <事実 Fact> 監督 [短編 5分]         すでに起きたことは,事実だ。         まだ起きていないことは,結局,事実になる。         画面の中も事実で,画面の外も事実だ。         男と女の,数えきれないほど繰り返される離合集散も,事実の一部        分だ。 2007年 <風と砂の女> 監督,脚本  [第3作]        【原題:境界 Hyazgar Desert Dream】         モンゴルと中国辺境の砂漠地帯にある小さい村。         そこの人々は,砂漠化が続くせいで,一人二人と村を離れる。         ポルの木の苗木を植えて砂漠化と戦い抜いたハンガイは,土地を守        るという信念一つで耐え忍ぶが,妻と娘さえウランバートルへ向かっ        てしまい,孤独な毎日を送っている。         そんなある日,脱北者チェ・スンヒと彼女の息子チャンホが彼の家        に留まることになって,たった一言も通じない彼らにも平和な時間が        訪れる。        モンゴル、韓国、フランス        モンゴル オールロケの映画        第57回 ベルリン国際映画祭_競争部門        第12回 プサン(釜山)国際映画祭        第31回 香港国際映画祭 2007年 <軌道 Life Track>(キム・グァンホ監督) プロデューサー         在中同胞キム・グァンホ監督の印象的なデビュー作         肉体的,精神的天刑を抱いて暮らしていく一人の男の話を描いてい        る。         両腕を失って一人で暮らしているチョルスは,聾唖の女性ヤンスク        と暮らすことになって,居心地の良さを感じるが,母に対する罪悪感        が浮び上がって苦しむ。 2008年 <重慶 Chongging> 監督,脚本  [第4作]         外国人に北京語を教えて暮らしているスウィは,父と二人だけ暮ら        している。         ある日,売春女を相手にした疑惑で拘束された父のせいで警察署に        呼び出しされたスウィは,警官であるワンウィの好意で,父が無事に        解放されると,彼に身体を許諾する。         ワンウィに何人かの恋人がいることを知ったスウィは,怒りと絶望        感にますます執着することになって,彼女は,結局ワンウィの拳銃を        盗んでしまうる。         一方,彼女の授業を聞く多様な国籍の学生たちの中には,<イリ       (裡里)駅爆発事故>で家族をすべてを失って中国で来た韓国人キム・        グァンチョルがいる。         どういうわけか,彼から自分と似た面を発見して心の底から頼って        いたスウィは,彼が中国も韓国ぐらいうんざりすると言ってモンゴル        に発つという言葉に,頼る所を失って絶望する。         彼女を固く締めつける現実の中で,彼女の人生は,ますます奈落に        陥ることになる。        シネマデジタル ソウル 2008 2008年 <イリ> 監督,脚本  [第5作]        詳細は,作品紹介ページ(リンク)に記載 2011年 <豆満江(トゥマンガン)> 監督,脚本  [第6作]        詳細は,作品紹介ページ(リンク)に記載 2012年 <ジュリー Jury> [短編 24分](キム・ドンホ監督) 脚本         映画祭の審査のために集まった5名の審査委員の妙な葛藤は,極に達        して,結局,お互いの感情が爆発する映画祭史上初の事態が発生する。 2013年 <風景 Scenery> 監督,制作  [ドキュメンタリー]  [第7作]        詳細は,作品紹介ページ(リンク)に記載 2014年 <慶州(キョンジュ) ヒョンとユニ> 監督,脚本,制作  [第8作]        詳細は,作品紹介ページ(リンク)に記載 2015年 <同行> 監督 [短編 22分]         精神病棟に入院中のおじいさんの面会にきた孫娘。         おじいさんは,孫娘と談笑を交わし,普段欽慕している清掃夫に近付        いて,皮を剥いたリンゴを渡す。         清掃夫が,どうしても断って,これに腹が立ったおじいさんは,持っ        ていた果物ナイフで威嚇して清掃夫を追いかける。         彼らの追撃劇が始まって,突然聞こえてくるカット(cut)の声!         今まで,映画を撮影中だったということ。         次の撮影を準備している間,撮影部ファーストが監督に<愛>をわか        っている人ならば,このように映画を撮らないと言って,監督と言い争        う。         監督は,撮影部ファーストの話を無視してしまい,制作チームが,再        び撮影準備に入ったとたん,撮影部ファーストは,撮影したフィルム缶        を持って現場から逃げる。'        出演:アン・ソンギムン・ソリパク・ヘイルハン・イェリ        2015 ソウル老人映画祭 開幕作 2015年 <フィルム時代愛  Love and...> 監督,脚本  [第9作]        詳細は,作品紹介ページ(リンク)に記載 2016年 <春の夢> 監督,脚本  [第10作]         市場をうろついて,冗談を言って回ったりする盛りが過ぎたごろつきの        イクチュン。         たまった月給も受けることができず,工場から追い出されたチョンボム。         イェリの大家でうぶで賢くないチョンビン。         そして,彼らがみんな好きで,いとおしむイェリがいる。         病気になった父を世話するイェリが経営する<故郷居酒屋>は,彼らの        唯一の安息所であり,オアシスだ。         そんなある日,いつも彼らだけの女神と考えていたイェリの<故郷居酒屋>        に新しい男が現れた。        出演:ヤン・イクチュンパク・チョンボムユン・ジョンビン           ハン・イェリユ・ヨンソク        2016 第21回 プサン(釜山)国際映画祭 開幕作        2017 第18回 釜山映画評論家協会賞/審査委員特別賞 2018年 <群山:鵞鳥を咏う> 監督,脚本,制作  [第11作]        元詩人のユニョンは、秘かに憧れていた先輩の妻ソンヒョンと朝鮮族の人権        向上を訴えるデモの現場で再会し、彼女が離婚したことを知って嬉しく思う。        飲みに行った二人は酔った勢いで全羅北道の群山(クンサン)まで出かけ、        昔の日本家屋を改造した民宿に泊まる。ソンヒョンは福岡で育ったという宿        の主人イ社長に興味を抱き、ユニョンは民宿の娘ジュウンから関心を寄せら        れる。        二人は群山の町を歩きながら、福岡の刑務所で亡くなった詩人・尹東柱        (ユン・ドンジュ)について語り、様々な人と出会う。         出演:パク・ヘイルムン・ソリチョン・ジニョンパク・ソダム、            ハン・イェリイ・ミスク 2019年 <福岡 FUKUOKA> 監督,脚本  [第12作]        韓国で古書店を営む男性。彼は、三角関係が原因で縁を切った友人が日本の        福岡で居酒屋を経営していると知った。常連客の女性と、福岡を訪ねる男。        学生時代から20年、酒場で再会したふたりはよそよそしい。        しかし、いつしかその過去と現在は繋がれていく。         出演:クォン・ヘヒョユン・ジェムンパク・ソダム        2019 ベルリン国際映画祭で上映        2019 アジアフォーカス・福岡国際映画祭 2019 チャン・リュル監督特集 「越境するポエジー」で上映        2020 アジアフォーカス・福岡国際映画祭 2020 <福岡 モノクロ版>を上映 2021年 <柳川 YANAGAWA> 監督,脚本  [第13作] 2023年 <白塔の光 The Shadowless Tower> 監督、脚本 2023年 福岡アジア文化賞 芸術・文化賞 受賞 2023年 山形国際ドキュメンタリー映画祭 2023 インターナショナル・コンペティション 審査員       <白塔の光 The Shadowless Tower> 上映  ヨンセ(延世)大学校コミュニケーション大学院映画専攻教授として2018年  6月まで講義したことがあって、2019年3月から再びヨンセ(延世)大学校  グローバル人材大学所属教授で講義した。  現在は、教授職をやめている。  疎外された者,異邦人,あるいはディアスポラ(Diaspora)としての朝鮮族の人生と  アイデンティティを絶えず自覚して,自分だけのミニマル(最小)な外的,映画的ス  タイルと,深くて明澄な内的作家主義を実現している私たちの時代の巨匠 [監督作品]
制作年作 品 名 【原 題 名】
2001
2003
2005
2007
2008
2008
2011
2013
2014
2015
2015
2016
2018
2019
2021
2023
11歳 [短編 15分]
唐詩
キムチを売る女 【マンジョン(芒種)】
風と砂の女
重慶
イリ
豆満江(トゥマンガン)
風景  [ドキュメンタリー]
慶州(キョンジュ) ヒョンとユニ    
同行 [短編 22分]
フィルム時代愛 
春の夢
群山:鵞鳥を咏う
福岡 FUKUOKA
柳川 YANAGAWA
白塔の光 The Shadowless Tower
[最終更新] 2022-12-28

 



【BACK】 (一覧ページへ)