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October 2002: RushLive Report

2002年10月 Rush 三昧の旅行記 Part 6

 
Part 5より続く
 
※このページで使用しているステージ画像は(明記したものを除いて)9月23日 Los Angeles, CA 及び10月22日 Toronto, ON のオーディエンス・ショット・ヴィデオからキャプチャーしたものです
 
spacer Backscreen for before encore
アンコール前の Backscreen
 黒地に真っ赤に燃える VT の火の玉と、アルバム・ロゴの RUSH の文字がバック・スクリーンに投影されて約2分後、メンバーが戻ってきました。Neil は手も振らずにキットの中へ。Geddy と Alex は、ステージ上の3台のドライヤーの中で回っていたTシャツを適当につかみ取り、会場に投げ込みました。それから Geddy はベースを、Alex は白のセミアコをテクニシャンから受け取り、セッティング。Geddy が「今日は来てくれてどうもありがとう。じゃあ、黄泉の底 ("The tobes of hades") へ下ろうか」と言って始めたのはもちろん 'By-Tor and the Snow Dog'。第3章までですが、この長さで演奏するのはこれまた約20年ぶり。単なるハード・ロック・トリオだった頃の楽曲だけに曲の構造はシンプルですが、2002年のツアーで演奏しても色あせないのは元の曲が良かったからでしょう。"The sign of Eth is rising in the air." の部分ではバックに巨大な文字で "Eth" の印がゆらめきました。そしてこの後、笑撃の映像が僕らを待ち受けていました。
 
Robot !
Robot Geddy (or Alex)!
By-Tor and the Snow Dog Anime その他のイメージ
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 ギター・ソロのパートに入るやいなや、バック・スクリーンに映し出されたのはどこぞのビーチ。白い砂と青い海がまぶしい。そこにいるのは、アメコミ・タッチで描かれた Geddy と Alex (いや、'Big Al' か!?)。まずは Geddy が右腕の力コブを誇示。Alex もそれに応え、右腕に力コブを作る。今度は Geddy が両腕に力コブを作って見せると、さらに Alex も両腕に力コブ。両者見合った後、2人で同時に上半身に力を目一杯込める。が、勢い余って(?)両名ともに足首から下を残して粉微塵。残った足首から骨が見えているのがエグイ。そこから画面は左に移動。すると、椅子に座った Neil が!例のつばなし帽子を被った Neil は、アップになるとスタートレックの Mr.スポックよろしく片方の眉をピクリ。「なにバカなことやってるんだか」といった感じでしょうか (笑)。場面が変わって屋内。舌を出して尻尾を振っている2頭の犬。左の青白い犬が Alex、右の茶色い犬が Geddy だ(どう見ても)。あ、By-Tor と Snow Dog か。そして始まったのは駈けっこ。右に右にと延々走って行くものの、いつまで経っても決着はつかず。するとカメラは奥の椅子にすわっている人物に寄っていく。また Neil。ここでも「アホなことやって」という感じで眉をピクリ (笑)。
spacer Robot Battle !
Robot Battle !
By-Tor and the Snow Dog Anime その他のイメージ
そしてまた場面が変わり、今度は夕暮れの軍事基地でしょうか。なにやら微妙に SF な舞台に登場したのは、赤と青の2台のロボット。‥‥これって Geddy と Alex?などと考えている間に始まったのはロボット同士の戦闘!ではなく、何故かダンス勝負。ロボットだけにロボット・ダンス。カクカクした動きは演奏と(あ、演奏中だった!)タイミングが合っているような、合っていないような。そして演奏がエンディング前のユニゾン部になると、ロボットの踊りもそれに合わせた動きになり、片方が目を回してどうやら決着がついた模様。すると何故か戦いに勝利したはずの Geddy ロボの首が落ち、ころころと転がる先にはもう1台のロボット(たしか緑)。そして、その Geddy ロボの首をグシャリと踏みつけた。カメラがそのロボットを上へなめると、ドラム・スティックを持ち、つばなし帽を被っている。このロボットは明らかに Neil。そしてまた、眉をピクリ。丁度ここで演奏もエンディングを迎えたのでした。一体何なんでしょうか、このアニメ (笑)。僕等だけでなく、周囲のファンも呆気にとられて笑っていました。そして、このアニメの流れている間の演奏を全然覚えていない!どうやらこのアニメは8月中旬〜下旬に追加されたようで、入手済みの7月中旬のヴィデオしか見ていなかった僕等はまったく初見。改めて RUSH のお茶目さを確認させていただきました (笑)。
 
Dryer into blackhall
Dryer into blackhall
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 目と耳を演奏に向け直すと、'By-Tor' のエンディングに被って 'Cygnus X-1' のイントロ・テープが流れ出していました。この曲は、CP tour の途中からショウのエンディングにリフのみ演奏されるようになっていましたが、それ以上が演奏されるのは実に PeW tour 以来。ヘヴィでスペーシーな、プログレ・ハード時代を代表する曲の一つでしょう。さすがに RUSH の楽曲のなかでも最もヒステリックなヴォーカル・パートはパスされましたが。
spacer Apollo into blackhall
Apollo into blackhall
 そして、この曲にも面白いアニメ映像が流されました。まずは、宇宙を映し出すスクリーン中央に渦が現われ、煙のようなものが吸い込まれていきます。そう、ブラック・ホール。歌詞と連動しています。そして、Hemispheres のジャケットに登場するアポロとディオニソスを吸い込む。さらに、Signals のダルメシアンと消火栓、'One Little Victory' で登場したドラゴン、そしてステージ上のドライヤーが次々と吸い込まれていきました。あと、後でヴィデオを見たらホッケー選手も吸い込まれていました。さすがカナディアン (笑)。というわけで、これも真面目なようでおバカな映像でした。
 
Stage photo for Working Man
Working Man
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 そして 'Cygnus X-1' が歌の直前まで来ると演奏がポーズされ、最後の曲、'Working Man' がスタート。この、RUSH のメジャー・デビューを促した重要な楽曲も、演奏されるのは約20年ぶり。しかも完全演奏するなんて、誰が予想したでしょうか?この曲では Geddy がアルバムとはずいぶん違うラインで歌うのが印象的。そして、バック・スクリーンに映し出された3人は、実にのびのびと、楽しそうに演奏していました。
 
こうして、休憩を入れて約3時間のショウは終わりました。もうとにかく素晴しい!それしか言葉が思いつかない、本当に素晴しいショウでした。3時間もあっという間で、正直なところアンコール前には「もう終わっちゃうの?」という感じ。演奏が素晴しいのはもちろんのこと、照明、映像の舞台演出が半端でないことに打ちのめされました。こりゃあ、そうそう北米外には行けませんて。ましてやファンの数がいったい「何人」なんだろう、という程度の日本には来るはずがないですね。そう確信した、生 RUSH 初体験でした。
 
ちなみに、会場を出たはいいけれど、地下鉄の駅への入り口が見つけられず(見つけた2ヵ所は既に閉まっていた)、夜の Montreal ダウンタウンを隣の駅まで歩いてしまったというのは余談です。
 

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