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October 2002: RushLive Report

2002年10月 Rush 三昧の旅行記 Part 4

 
Part 3より続く
 
※このページで使用しているステージ画像は、9月23日 Los Angeles, CA 及び10月22日 Toronto, ON のオーディエンス・ショット・ヴィデオからキャプチャーしたものです
 
さて、我々の座った席ですが、前数列は背の高い男性が占めていて、かなりステージは見づらい(僕の身長は約165cm)!でも、その隙間からはかろうじて肉眼で表情がわかる程度の大きさで生メンバーが見える距離。全体像が良く見える、という意味ではなかなか良好な席です。ただ、会場の音響はさほどよく感じられませんでした。特に低音が回っていて、ベースの音程を聴き取るのは少し困難。RUSH のショウは音響が素晴しいというのが一般的な意見なのでかなり期待していたのですが、少なくともこの日に関してはあまり良くなかったと言えるでしょう。
 
spacer before sunrise
休憩中のバックスクリーン映像
もうだいぶ明るくなってきています
 それはともかく。2〜3曲でしょうか、他のバンドの曲が流れた後、会場に流れる音が虫やオウムの鳴き声のようなものに変わり、真っ暗だったスクリーンにうっすらとオレンジ色が映し出されました。既にブートは山のように聴き、7月15日と17日のヴィデオも見ていたのですが、さすがに intermission 部分は削られていたため、この音と映像は未体験。しばらく様子を見ていると、だんだんとスクリーンが明るくなってきました。そして、山の向こうから朝日が昇ってくる CG 映像だということがわかったのが約5分後。前回の T4E Tour のようにずっと他のバンドの曲を流していると戻ってくるのが遅れるファンがいるから、早めにアラートを出しているんでしょうか。
 
dragon appears
第2部開始直前のドラゴン
Fire Ball !!
映像の中で吐いた炎がステージにも!
Dragon Sequence〜One Little Victory
その他のイメージ
spacer
 音と映像が始まって約13分ほど経過したあたりで、遠くから何ものかの咆吼が聴こえてきた。そうか、こうやってドラゴンが出てくるんだな。そして、スクリーンには火を吐く数頭のドラゴンが映し出されました。おお、そろそろかと思っていると、ついに暗転。まだ戻ってきていないファンも少なくありませんが、席に着いていた人間はすぐに総立ち。スクリーンではドラゴンの一頭がこちらへ飛んできて、取り出した葉巻に炎で火を付ける映像。その直後、ドラゴンが一瞬後退したかと思ったら画面いっぱいに炎を吐く!と同時に、スクリーンとメンバーの間に立ててある6本の筒から2メートル近い炎が!熱い!この炎のことは映像で見て既に知っていたのですが、こんなに熱を感じるものだということはわかりませんでした(当たり前)。29列目でこの温度。メンバーは一体どれくらい熱いのでしょうか‥‥。
 
spacer fire ball on mid-section
曲中の Fire Ball!(の後に立ち上る煙)
Dragon Sequence〜One Little Victory
その他のイメージ
 などと思っている間にも Neil の double bass 連打による 'One Little Victory' のイントロは始まっていて、すぐに Alex が切り込み、更に Geddy が参入。新作でも最もアグレッシヴな曲の一つで第2部スタート。この曲、初日から数日はちょっとすかすかしていたり、コーラスのサンプルと演奏がずれたりしていたのですが、さすがにツアー後半になると全く隙がなく、力強い演奏になっていました。曲の途中からまたスクリーンにドラゴンが登場し、Backstage pass を取り出して見せびらかした後、それを炎で黒コゲに。そして画面内でFire ball を吐くと、Alex 後方のセットから映像とシンクロして一本の炎が!つまり、「Rush なんてやっつけてやるさ」ということだと思うのですが、もちろん演奏は続き、更に直後に歌われる歌詞が "〜A spirit breaking free〜" の部分。諦めたドラゴンは白旗を振り、画面後方へと飛び去っていきました。映像、セット、歌詞がシンクロした演出に拍手。 そして、曲が終わるとまたしても大量の炎。会場は大興奮の渦でした。
 
dragon appears
One Little Victory の余韻があるまま続く Driven
spacer
 炎の余韻がまだ残るなか、T4E からハードな 'Driven' へ。この曲は本当に好きで、聴いたその時からベース・プレイに痺れっぱなしなんですが、どんどん上手くなる Geddy の人差し指をピックのように使うプレイは、どうがんばってもまねできない。そして T4E Tour からお約束のミニ・ベース・ソロ。これがまた7/8月と違って、同じパターンを倍速(っぽく)弾いていてかっこいい!そして、Geddy に注目が集まっているところに切り込んでくる Alex のディストーション・ギターのロング・トーンが胸につき刺さる!これは、実際に音圧を感じて欲しいです。ライヴ・アルバムや、ましてやブートではその凄まじさは絶対にわかりません!
 
spacer Stage shot for Ghost Rider
Ghost Rider
 ハードな曲から一転して、ハイ・ハットとリム・ショットが導くのは 'Ghost Rider'。Touch System によってリアル・タイムに合成される、放浪中の Neil の写真が涙を誘います。歌詞も楽曲も VT で最もメロウであり、まだ絶望のどん底にあった時期を綴ったこの曲、ツアーが始まる前はまさかライヴでやるとは思っていませんでした。Neil はどんな心境で演奏しているのか‥‥。なんて、プレイしている時はそれに集中して、歌詞は全然考えていないという Neil ですから、気にしていないのかもしれません。今はラブラブだし (笑;ブラジル公演で奥さんがステージに上がったというのには驚きました。いくらカメラマンとはいえ‥‥)。なお、この曲のバックに流れる映像は、Neil が実際に放浪していたときのバイクの後ろ姿の写真と、同じ道を後に撮影した映像がリアル・タイムに合成されています。これは Touch System によるもので、詳しくは www.derivativeinc.com のRush Tour における Touch System の運用を解説したページを参照してください。ムービーもあります。
 
Stage image for Secret Touch
Secret Touch
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 そして待っていました、歌詞の内容とは裏腹にヘヴィでノリの良い 'Secret Touch'。この曲は初日からタイトに演奏されていたんですが、ツアー終盤に来て更に強力になっていました。Chili Peppers 並?歌が終わってからのヘヴィなジャムは、美しい照明と相まって本当にかっこいい!画像でもおわかりの通り、バックの模様が本当に綺麗です。生だともっと綺麗でした。それと、この曲で流れる映像もまた Touch System によるものです。画像のように線が複雑に、ランダムに描かれる時もあるし、縮緬皺のような立体感のある映像になる瞬間もありました。実際に生で見ているときにはほとんど目に入らないんですが、後で見直すと本当に綺麗で、感動を新たにします。
 
spacer Stage shot for Dreamline
Dreamline のレーザー
 そして、ここからはヒット・メドレーですね。'Dreamline' はレーザーを効果的に使った照明が素晴らしく、また曲自体の人気が高いので、まわりの客もノリノリ。歌っている人もかなりいました。また、このツアーでは終盤近くの "...Wandering the face of the earth/ Wondering what our dreams might be worth/ Learning that we're only immortal-/ For a limited time" の部分を言い切るというか、言葉は良くないですが吐き捨てるようにフェイクして歌っているのがかっこいい!この日はそれほど強い歌い方ではなかったのですが、それでも痺れる〜。
 
Stage image for Red Sector A
Red Sector A
Red Sector A その他のイメージ
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 それに続く 'Red Sector A'。実はこの曲、もうライヴでやらなくてもいいんじゃないか?と、前回のツアー音源を聴いたときから思っていたんです。が、実際に観ると、そのかっこいいこと!四つ打ちの上で Neil のさまざまなフィルが展開され、天井からのスポット・ライトが対応します。そこに Alex のカッティングとそれに対応したレーザーが応酬するのですが、そのさまは実際に観ないとかっこよさがわからないでしょう。また、シンベの重低音もライヴ会場ならではでした。しかしこの曲のバックに流れる Touch System の映像、よくわかりませんね〜 (笑)。
 

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