輝国山人の韓国映画
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離れの客とお母さん

互いに惹かれあうが,世間の目を気にして気持ちを表すことができない未亡人と下宿人の内密の愛を抒情的に描いた作品。案内役をあどけない6歳の娘オッキが行うことで愛らしい作品となっている。

おばあさん,お母さん,家政婦のすべてが寡婦(未亡人)なので,<寡婦(未亡人)の家>と呼ばれるオッキ(チョン・ヨンソン)の家に,亡き夫の友人で画家のハン・ソノ先生(キム・ジンギュ)がソウルからやってきて間借りをすることになる。

お父さんを一度も見たことがない6歳のオッキは,離れに出入りし,ハン先生にお父さんのように従う。

オッキのお母さん(チェ・ウニ)とハン先生は,ひっそりとお互いに恋心を抱いて,オッキは,そんな二人の間を行き来してお互いの心を伝達する。

ハン先生がゆで卵が好きだという話をオッキから聞いたお母さんは,彼の食卓にゆで卵を出すようになって,その日から毎日家に立ち寄ることになったやもめの卵売りの男(キム・ヒガプ)は,家政婦ソンファン宅(ト・グンボン)とお互いの境遇を慰めて情を積む。そして,やがて卵売りの子供を妊娠したソンファン宅は,彼と再婚してオッキの家を離れる。

ある日,オッキの母方のおじ(シン・ヨンギュン)が訪ねてきて,オッキのお母さんに再婚を薦め,おばあさん(ハン・ウンジン)は,寂しい気持から病で床につくが,結局,オッキのお母さんの再婚に許諾する。

おりしも,ハン先生は,オッキを通じてオッキのお母さんに対する愛を告白する手紙を送るが,お母さんは,姑とオッキを心配してハン先生の愛を断る。

ハン先生は,ソウルの母が危篤だという便りにソウルへ旅発つ支度をし,彼が旅立つ日,オッキのお母さんは食器棚に残った卵をゆでてオッキを通じて彼に渡す。そして,オッキとともに裏山に上がって,ハン先生が乗った汽車が離れるのを見守る。
 

[制 作 年] 1961年 [韓国封切] 1961年8月26日 [観覧人員] 150,000人 [原  題] 離れの客とお母さん 사란방 선님과 어머니 [英 語 題] Mother and a Guest in the Room of Master [ジャンル] メロドラマ,文芸 [原 作] チュ・ヨソプ(朱耀燮)の同名短編小説 [脚  色] イム・ヒジェ(任煕宰) [監  督] シン・サンオク(申相玉) [撮 影] チェ・スヨン [照  明] イ・ゲチャン [音 楽] チョン・ユンジュ [美 術] カン・ソンボム [出  演] チェ・ウニ    → お母さん チョンスク(貞淑)      チョン・ヨンソン → 私 オッキ(玉姫)      キム・ジンギュ  → 離れのお客さん ハン・ソノ(韓善浩)      ハン・ウンジン  → おばあさん 姑      ト・グンボン   → 家政婦 ソンファン宅      キム・ヒガプ   → 卵売りの男      シン・ヨンギュン → 母方のおじ      ホ・ジャンガン  → 占いのおじさん      パク・チョンジャ →      ヨム・ヘスク   → [受  賞] 1962 第1回 大鐘賞映画祭/監督賞,脚本賞,特別装置賞(チョン・ヨンシ)                    特別奨励賞(チョン・ヨンソン)      1962 第5回 釜日映画賞/最優秀作品賞,最優秀監督賞,女優主演賞(チェ・ウニ)       第9回 アジア映画祭/最優秀作品賞 [映 画 祭] 第23回 ベニス国際映画祭 出品      第35回 アカデミー映画祭 出品       第13回 エジンバラ映画祭 出品 [時  間] 102分 [カ ラ ー] モノクロ [等  級] 小学生観覧可 [制 作 者] シン・サンオク(申相玉) [制作会社] シン(申)フィルム [ビ デ オ] あり [レンタル] あり [撮影場所] サムソンギョ(三仙橋)       スウォン(水原)ファソン(華城)       ヘファ(恵化)洞 [You Tube] https://www.youtube.com/watch?v=c_bWx5n0n8Y [Private ] Jd-8Video       K-DVD  韓国映像資料院古典映画シリーズ            シン・サンオク デジパック             離れの客とお母さん(1961年)             ロマンス・パパ(1960年)             成春香(1961年)             唖の三龍(サムニョン)(1964年)             千年狐(1969年) [お ま け] ・福岡市総合図書館 所蔵作品       ・子供オッキのあどけない視線を借りて,二人の男女の耐え忍ぶ落ち着いた        内密の愛を抒情的に描いた作品       ・チュ・ヨソプ(朱耀燮)の同名短編小説を映画化した作品だが,        シン・サンオク監督は,原作にはない人物や事件を挿入する方式で,簡潔        な話はそのまま置いたまま,イメージと情緒の拡張を通じて「短編小説の        ような長編映画」を完成したと評されている。       ・二人が,一つの画面に捕えられたり,セリフをやりとりする場合が珍しい        ほど,二人の愛は,オッキの視線を通じて間接的に描写される。       ・また,これといった事件も起きず,これといったあらすじもなく,雰囲気        と情操に乗って流れていく。       ・それにもかかわらず,映画的な緊張感や密度が離れていないのは,監督が        それだけ感情調整に優れた演出力を見せているという証拠と評されている。       ・また,映画は,二人の感情を表現するのにピアノ音楽と花のような小道具        を効果的に活用しており,何の表現もできないが,恋心で沸き立つオッキ        のお母さんの内面が,激烈なピアノ音楽を通じて伝えられていると評され        ている。       ・二人のひそやかだが切迫した感情は,家政婦と卵売りの差し支えになるも        のがない愛の物語と対照することにより,一層効果的に伝えられている。


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