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南部軍

実際にパルチザンとして活動した従軍記者イ・テの自伝的小説を映画化した作品で,朝鮮戦争当時のパルチザングループの活動状況と境遇を几帳面かつ客観的に再現した映画

1950年9月末,朝鮮中央通信社のイ・テ(アン・ソンギ)は,従軍記者としてチョンジュ(全州)に派遣勤務をするようになる。破竹の勢いでナクトンガン(洛東江)まで降りてきた人民軍が敗戦を繰り返すようになると,イ・テは,朝鮮労働党遊撃隊に合流する。取材活動がある時まで戦闘隊員として参加しろとの指示であった。

南部軍は,部隊を改編するようになり,イ・テは,<チリサン(智異山)勝利の道>というパルチザンの陣中新聞の編集と戦史記録の責任を預かってパルチザンの戦闘活動を記録し始める。そして,彼が考えたパルチザンと自分の消極的な行動に葛藤する。

青龍作戦が崩れ,討伐隊に追われながら負傷したイ・テは,自分を看護したパク・ミンジャ(チェ・ジンシル)と愛に陥るが,本隊復帰命令のため悲しい別れをする。

続く戦闘で時間が流れ,休戦消息が聞こえるなかで,南部軍は寒さと飢えで窮地に追い込まれる。最後のあがきのような戦闘が行われ, 落伍したイテは,雪中をさ迷う討伐軍医の捕虜となり,彼の長いパルチザン闘争も幕を下ろす。

[制 作 年] 1990年 [韓国封切] 1990年6月2日 [観覧人員] 324,169人 1990年 第2位       (韓国映画データベース 年度別ボックスオフィス) [原 題] 南部軍 남부군 [英 語 題] North Korean Partisan In South Korea [日 本 題] 南部軍 愛と幻想のパルチザン [原 作] イ・テ(李泰)「南部軍」 [脚 本] チャン・ソヌ(張善宇) [監 督] チョン・ジヨン(鄭智泳) [第7作] [助 監 督] シム・スンボ [撮 影] ユ・ヨンギル ほか [照  明] キム・ドンホ [編  集] キム・ヒョン [音 楽] シン・ビョンハ [美 術] チョ・ユンサム [出 演] アン・ソンギ    → イ・テ(李泰) 朝鮮中央通信社 従軍記者 元ソウル合同通信社 記者    チェ・ジンシル   → パク・ミンジャ 従軍看護兵  [映画デビュー作]    チェ・ミンス    → キム・ヨン 小隊員 大学生    イ・ヘヨン     → キム・ヒスク    カン・テギ     → チェ小隊長    ツイスト・キム   → ファン・デヨン    チョ・ヒョンギ   → メン・ボン    トッコ・ヨンジェ  → ファン・ボンガク    シン・ユンジョン  → ヒンナリ(白百合) チョ・ヨンジャ同志    ホ・ギホ      → キム・グミル    ムン・チャングン  → ウェーガリ 友情出演    ナ・ギス      → ソン・マンソク    パク・ホングン   → ハ同志    ナム・ポドン    → ソン要員  友情出演    パク・ヨンパル   → チュ・ソンイル    キム・ジヨン    → 村女ソン    チャン・スンファ  → パン・ジュンピョ 友情出演    アン・ジョンファン → パク・ヒョンギュ    ペ・ビョンス    → イ・ドンギュ    チャン・ビョンジョ → ヤン・ジハ    チェ・ミョンスク  → チェ同志    イム・デホ     → マ同志    イム・チャンジョン → チョン・セヨン  [映画デビュー作]    ノ・ジェヒ     → ユスラウメ少年    チャ・ヤンヒ    → パク・キソ    キム・ヨンシン   → ホ・インソン    カン・ヌンウォン  → チェ中隊長    チョ・ビョンゴン  → 支社長    イ・ジヌ      → シン・ヨンギュン    チョン・ボムス   → コ・ハクチン    ペク・チョンソン  → ユ・ヨイン    パク・チョンス   → ヨンジャ同志    ファン・ミソン   → アン・ギョンヒ    キム・ウソク    → 討伐隊長    ムン・ヒョク    → 子供    チョン・ヒョンチェ → 患者1    イ・ハクチェ    → 患者2    チョン・ミスク   → 通信会社女子隊員       字幕外      チョ・ソンモ    → 学徒兵    イ・ウンソク    →     キム・ホンボク   →     チェ・ヨンレ    →     パク・ジョンス   →  [受 賞] 1990 第11回 青龍映画賞/監督賞,男優主演賞(アン・ソンギ)                   男優助演賞(チェ・ミンス)               新人女優賞(チェ・ジンシル)    1990 第1回 利川春史大賞映画祭/監督賞,男優主演賞(アン・ソンギ),撮影賞                       音楽賞,編集賞(キム・ヒョン),技術賞(イ・ヨンギル ほか1)                       新人演技賞(チェ・ジンシル)       1990 芸術評論家協会 映画部門 最優秀芸術家 選定 [時 間] 157分 [観覧基準] 18歳以上 観覧可   [制 作 者] チョン・ジヨン(鄭智泳) [制作会社] ナム(南)プロダクション [ビ デ オ] 日本発売なし [レンタル] なし [H P]  [撮影場所] 全羅北道 コチャン(高敞)郡 ソヌン(禅雲)山       チリサン(智異山)       ソンウンサ(仙雲寺) [撮影協力] チョンジュ(清州)大学校 演劇映画科       チョンジュ(全州)大学 映画サークル       ヨンアム(霊岩)女子高等学校       ヨンアム(霊岩)高等学校    チンブ(珍富)中・高等学校 [江原道 ピョンチャン(平昌)郡]       コチャン(高敞)北高等学校       チリサン(智異山)国立公園管理所       オデサン(五台山)国立公園管理所    ウォルチュルサン(月出山)道立公園管理所       全羅北道 コチャン(高敞)郡 チュッコク(竹谷)面 ハゴク里       全羅北道 コチャン(高敞)東北国民学校    ソヌンサン(禅雲山)道立公園管理所       慶尚北道 ポハン(浦項)ポギョン(宝鏡)寺       ナラ演技 芸術学院       シルラ(新羅)放送 芸術院       テグァンリョン(大関嶺)サミャン(三養)牧場 [You Tube] https://www.youtube.com/watch?v=qxiur5Y6JAg [Private ] (K-VHS) → Blu-ray  KMDb       NAVER 영화       KMDb(韓国映画データベース)      Wikipedia [お ま け] ・この映画のチャン・ソヌ(張善宇)監督は,この映画を撮影中である1989年9月3日に警察当局により        ポハン(浦項)のポギョンサ(宝鏡寺)からソウルへ連行された。       ・これは,1988年に外国映画の<直配阻止闘争>(下記)時に,シニョン劇場とコリア劇場への蛇投入        を教唆したという理由で,「暴力に関する法律」違反の嫌疑に基づくものであった。       ・監督は拘束され,10月24日に保釈されるまで,52日間ソウル拘置所に収監された。       ・この事件は,懲役10か月,執行猶予2年の判決となった。       <直配阻止闘争>とは       ・1985年に映画法が改正され,外国映画社の韓国国内への直接配給が許されると,世界的映画配給会社        であるUIP(United International Pictures)が,韓国への米国映画の直配を始めることによって,        国内映画街に波紋を起こした事件       ・UIPは,1988年1月に韓国支社を設立した後,ソウルのコリア劇場,シニョン劇場など,全国9つの        劇場に<危険な情事>を直配するなど,米国映画を大量に配給した。       ・これに対し,映画市場の開放に反対してきた多くの映画人たちは,<米国映画直配阻止映画関係者闘争        委員会>を結成し,「対応態勢が取りそろわない状況で米国映画の直配を許容することは,相対的に零        細な国内映画社が存立基盤を失うことになり,また,映画を通した米国の文化的浸透に無防備状態に置        かれることになる」と主張し,<直配阻止闘争>を行った。       ・<直配阻止闘争>の過程で発生した映画館放火事件などで,何人かの映画人が拘束される事態にまで至        ったが,直配阻止には失敗した。       <映画の最後のクレジット(字幕)>       ・1952年3月9日 私は、シチョン面ウェゴン村で討伐軍に逮捕された。       ・6か月後、休戦協定が採決された。        協定調印書には、両側後方に残された装備の撤去、さらに、戦死者の発掘及び搬出に関する条文はあったが、        南側山岳地帯で絶望の中でさまよい生きている人々についての考慮はまったくなかった。


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