輝国山人の韓国映画
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鯨とり −コレサニャン−

片思いした女子大生ミランへの求愛に失敗して挫折を感じ,「鯨とり」のために家出した哲学科の大学生ピョンテ(キム・スチョル)と乞食の親分ミヌ(アン・ソンギ)の二人の若者が,失語症の売春婦チュンジャ(イ・ミスク)を,売春宿の主人(イ・デグン)たちに追われながら,ウ島という故郷の離島まで送り届けるまでのロードムービー。

難しくて苦しい旅行でチュンジャは言葉をとりもどし,なつかしいお母さんの懐に抱かれる。そしてビョンテは,「鯨」は遠くの海にいるのではなく,「鯨とり」は近くの人に対する愛の実践だということを悟る。

持ち味のある演技のキム・スチョルが人気歌手だとは,しばらく知らなかった。最近は,映画音楽を数多く手がけている。また,アン・ソンギを初めて知ったのが,この作品。その後,どんな役柄にもなりきり,顔つきまで変わる彼のファンになってしまった。まさに,「彼なくしては韓国映画は語れない」(中田久人)である。

なお,コレサニャン(鯨とり)とは,「大きな目的を目指す」という意味。

[製 作 年] 1984年 [韓国封切] 1984年3月31日 [観覧人員] 426,221人 1984年 第1位       (韓国映画データベース 年度別ボックスオフィス) [原 題] コレサニャン(鯨とり) 고래사냥 [英 語 題] Whale Hunting [原 作] チェ・イノ(崔仁浩) [脚 本] チェ・イノ(崔仁浩) [監 督] ペ・チャンホ[第4作] [撮 影] チョン・グァンソク(鄭光石) [照  明] ソン・ハンス [編  集] キム・ヒョン [音 楽] キム・スチョル     [出 演] アン・ソンギ     → ミヌ(民愚) 乞食の親分      写真(右)     イ・ミスク      → チュンジャ(春子) 失語症の売春婦     キム・スチョル    → ピョンテ(炳泰) 哲学科の大学生  写真(左)     イ・デグン      → 女性村 社長 売春宿の主人     ファン・ゴン     → 抱主 売春宿主人の手下     ナム・ポドン     → 抱主 売春宿主人の手下     イ・ヘリョン     → 刑事     チ・ゲスン      → チュンジャ(春子)の母     キム・ウンソン    → ミラン 女子大生     チェ・ジェホ     → 運転手     ナム・スジョン    → 時計を盗んだ女     パク・ヨンパル    → パク社長 女性村(売春宿)の客     チェ・ソングァン   → 喪主     アン・ジンス     → 検問所の巡査     キム・シンミョン   → 定食屋     チャン・イナン    → 大学教授     イ・ジャンミ     →     カク・コン      →     キム・スギョン    → 女性村の女     キム・ギョンラン   → 喪主     チョン・ヒョンスク  →     チュ・ボン      →     カク・チョン     →      パク・トンニョン   →  [受 賞] 1984 第4回 韓国映画評論家協会賞−最優秀作品賞/監督賞    1984 第20回 百想芸術賞−大賞                   作品賞                   演技賞(アン・ソンギ)                   新人賞(キム・スチョル) [映 画 祭] 1988 第1回東京国際映画祭 正式出品       1989 第3回 福岡アジア映画祭 上映作品 [時 間] 112分 [制 作 者] カン・デジン [制作会社] (株)サミョン(三映)フィルム [ビ デ オ] ビクター [レンタル] あり(非常に少ない) [撮影場所] 江原道 ヤンヤン(襄陽)郡 ナメ港 ほか [Private ] Jd-DVD [お ま け] NAVER 영화       KMDb(韓国映画データベース)      Wikipedia      ・確か,NHKの放送で見たのが初めてだったと思う。その後,レンタルビデオを借り        て見たはずだが,ビデオ屋さんにあまり見当たらないのは,とても残念。また,続編        の「鯨とり2」もできたが,興行的には失敗だったそうだ。     ・学生ビョンテ役は,当初,キ・ジュボンがキャスティングされていたそうだ。     ・福岡市総合図書館 所蔵作品       ・韓国映画を代表する名優        安聖基(アン・ソンギ)監督 上演作品        (福岡市綜合図書館 映像ホール シネラ 1999年4月)      ・通常上映 韓国映画特集       図書館収蔵の80年代以降の韓国映画の特集 上演作品        (福岡市綜合図書館 映像ホール シネラ 2022年4月)

 

<検閲台本>
韓国映像資料院(ソウル)
2023.11.04 撮影

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