輝国山人の韓国映画
<Home>へ
▼片思いした女子大生ミランへの求愛に失敗して挫折を感じ,「鯨とり」のために家出した哲学科の大学生ピョンテ(キム・スチョル)と乞食の親分ミヌ(アン・ソンギ)の二人の若者が,失語症の売春婦チュンジャ(イ・ミスク)を,売春宿の主人(イ・デグン)たちに追われながら,ウ島という故郷の離島まで送り届けるまでのロードムービー。
▼難しくて苦しい旅行でチュンジャは言葉をとりもどし,なつかしいお母さんの懐に抱かれる。そしてビョンテは,「鯨」は遠くの海にいるのではなく,「鯨とり」は近くの人に対する愛の実践だということを悟る。
▼持ち味のある演技のキム・スチョルが人気歌手だとは,しばらく知らなかった。最近は,映画音楽を数多く手がけている。また,アン・ソンギを初めて知ったのが,この作品。その後,どんな役柄にもなりきり,顔つきまで変わる彼のファンになってしまった。まさに,「彼なくしては韓国映画は語れない」(中田久人)である。
▼なお,コレサニャン(鯨とり)とは,「大きな目的を目指す」という意味。
[製 作 年] 1984年 [韓国封切] 1984年3月31日 [観覧人員] 426,221人 1984年 第1位 (韓国映画データベース 年度別ボックスオフィス) [原 題] コレサニャン(鯨とり) 고래사냥 [英 語 題] Whale Hunting [原 作] チェ・イノ(崔仁浩) [脚 本] チェ・イノ(崔仁浩) [監 督] ペ・チャンホ[第4作] [撮 影] チョン・グァンソク(鄭光石) [照 明] ソン・ハンス [編 集] キム・ヒョン [音 楽] キム・スチョル [出 演] アン・ソンギ → ミヌ(民愚) 乞食の親分 写真(右) イ・ミスク → チュンジャ(春子) 失語症の売春婦 キム・スチョル → ピョンテ(炳泰) 哲学科の大学生 写真(左) イ・デグン → 女性村 社長 売春宿の主人 ファン・ゴン → 抱主 売春宿主人の手下 ナム・ポドン → 抱主 売春宿主人の手下 イ・ヘリョン → 刑事 チ・ゲスン → チュンジャ(春子)の母 キム・ウンソン → ミラン 女子大生 チェ・ジェホ → 運転手 ナム・スジョン → 時計を盗んだ女 パク・ヨンパル → パク社長 女性村(売春宿)の客 チェ・ソングァン → 喪主 アン・ジンス → 検問所の巡査 キム・シンミョン → 定食屋 チャン・イナン → 大学教授 イ・ジャンミ → カク・コン → キム・スギョン → 女性村の女 キム・ギョンラン → 喪主 チョン・ヒョンスク → チュ・ボン → カク・チョン → パク・トンニョン → [受 賞] 1984 第4回 韓国映画評論家協会賞−最優秀作品賞/監督賞 1984 第20回 百想芸術賞−大賞 作品賞 演技賞(アン・ソンギ) 新人賞(キム・スチョル) [映 画 祭] 1988 第1回東京国際映画祭 正式出品 1989 第3回 福岡アジア映画祭 上映作品 [時 間] 112分 [制 作 者] カン・デジン [制作会社] (株)サミョン(三映)フィルム [ビ デ オ] ビクター [レンタル] あり(非常に少ない) [You Tube] https://www.youtube.com/watch?v=ZODf67NMJPk [撮影場所] 江原道 ヤンヤン(襄陽)郡 ナメ港 ほか [Private ] Jd-DVD [お ま け] NAVER 영화 KMDb(韓国映画データベース) Wikipedia ・確か,NHKの放送で見たのが初めてだったと思う。その後,レンタルビデオを借り て見たはずだが,ビデオ屋さんにあまり見当たらないのは,とても残念。また,続編 の「鯨とり2」もできたが,興行的には失敗だったそうだ。 ・学生ビョンテ役は,当初,キ・ジュボンがキャスティングされていたそうだ。 ・福岡市総合図書館 所蔵作品 ・韓国映画を代表する名優 安聖基(アン・ソンギ)監督 上演作品 (福岡市綜合図書館 映像ホール シネラ 1999年4月) ・通常上映 韓国映画特集 図書館収蔵の80年代以降の韓国映画の特集 上演作品 (福岡市綜合図書館 映像ホール シネラ 2022年4月)
<検閲台本> 韓国映像資料院(ソウル) 2023.11.04 撮影 |