「今どきの教育を考えるヒント」清水義範(講談社文庫514円税別) |
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清水義範さんは西原理恵子画伯とコンビで出してる「面白くても理科」シリーズで読むようになったんですが、私より13歳ほど上の方で、愛知教育大学を卒業して先生にならずに会社員となり作家となった人です。
この本は雑誌「現代」に連載されたもので、教育を単に学校教育だけの問題としてではなく、もっと大きな視点から考えたらということで始まったようです。中学生と小学生の子供を持つ私としても、今の教育についてはいろいろ自分なりに考えることや感じることが多いので、清水さんがどんなことを書かれているのか興味があって読んでみました。
「教育を大きな視点で考える」の章で教育は学校だけの話ではなく、また子供だけの話でもなく、子供から大人まで全て人が日々今の時代の教育の受け手であり、与え手でもあると述べられているのには、確かにそうだと思いました。学校の先生だけが教育者ではなく、子供だけが教育を受けているわけでもない。社会人となってもいろいろな教育を受け、皆誰かしら他の人に結果的にいろいろなことを教えあっている。私が親の立場で子供に対して意識的にまた無意識に教育をしているんだろうし、逆に子供から教わっていることも多いと思う。
「若者の問いに大人として答える」の章では、自分自身子供の問いにきちんと答えてこれただろうかと自問してしまった。
「荒れる子供たちの原因」や「学級崩壊を考える」、「教育、そして日本の危機」の章は、自分の子供たちに今後親としてどう対応していけばよいのだろうと考えました。
正月休みに小学5年生の娘とお風呂に一緒に入っていて、娘のいろんな質問に答えていたら、「お父さん、物知りだから先生になったらよかったのに。」といわれまして嬉しかったけど、実際に先生になっていたら、悩みまくってるんじゃないかなと思います。教師のみなさんがんばってください。 |
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