October 2002: RushLive Report
2002年10月 Rush 三昧の旅行記 Part 9
10月22日(雨)
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 Much Music の看板 |
午前8時にホテルを出発し、コンサート前までの観光。まずは中心街まで歩いていったのですが、途中で Much Music の放送局を発見(いや、ここにあることは教えてもらっていたんですが)。ここがいつも Rush の特番を作ってくれる放送局か〜、と感慨深かったです。それから Antique Market、St. Lawrence Market 等を巡り、買い物&食事。昼過ぎにいったんホテルに戻って荷物を置き、コンサート観戦の支度をして再出発。
 Paterson Ewen の画集 |
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次に行ったのは Art Gallery of Ontario。Toronto 最大の美術館で、この時はカナダのアート史を俯瞰する特集とゴーギャンからセザンヌへ、という印象派の特集。それらもよかったんですが、RUSH ファンに最もアピールするのは、Paterson Ewen の作品でしょう。Neil がインスピレーションを得たという彼の作品は、事前に www で見ていた時の印象とは全く異なり、圧倒的な迫力でした。しかも単なるペインティングではなく、ベニヤ板を「むしって」凹凸を付けた上でペイントしているため、実際に見ると不思議な質感です。それにサイズも巨大でした。展示されていた中に、RUSH の曲名、歌詞と直接関連する物はなかったのですが、いくつかは本当に感銘を受けました。帰りに AGO が出版している Paterson Ewen の画集を購入(画像:ISBN1-55054-514-0 $65.00)。
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 Toronto チケット |
そこからは Air Canada Centre に向かいつつ、買い物。会場に着いたときには、おみやげで紙袋がいっぱい。当然、入り口で不審がられてしまいましたが、"Souvenir, souvenir !" と言ってなんとか通して貰えました(ああ恥ずかしい)。ここ Air Canada Centre は、1998年に新設された Maple Leaf Garden に代わる Toronto Maple Leafs(ホッケー・チーム)の本拠地で、スタンドは3階まであり、キャパ2万とかなり大きめのホールです。RUSH がここを使うのは今回が初めて。僕らの席は Geddy 側ブロックの26列目。ここまでの2つのショウではほとんどの客が白人だったのに対し、さすがモザイク都市の Toronto は有色人種もちらほら。僕らの後ろの列にはネイティブ・アメリカンと思しき家族連れまでいました。
7時50分頃に地元ラジオ局の DJ による前口上があり、それから2曲ほど他のバンドの曲が流れ(うち1曲は YES の 'South Side of the Sky'。2002年にリリースされた YES のボックスにコメントを寄せたことと関係あるのかな?それとも、同時期に北米を回っている YES のショウでも観てきたんでしょうか。丁度 'South Side of the Sky' 演奏しているし‥‥)ショウは午後8時を少し回ったところでスタート。音が出た瞬間にわかったのですが、素晴らしく音が良い!どの楽器の音もくっきり聴こえるし、なんと言ってもベースの音がビンビン響いている!前2つのショウとは全然違う!
素晴らしい音の中、ショウはつつがなく進み最初の MC。「またホーム・タウンに帰ってこれて嬉しいよ」という Toronto でのいつもの挨拶に「今日は憂鬱な雨("miserable rain")の中来てくれてありがとう」と続けていました。
さて、Toronto の地元のファンですが、ノリが日本人のようでした。曲の始まりと終わりにはもちろん歓声を上げるのですが、曲の演奏中はいたって静か。歌うファンも少ないので、日本のプログレ・コンサートを思い出してしまいました (笑)。あ、でも僕の右の方にいた中学生くらいと思しき少女は、新旧お構いなしに全部歌っていましたが(凄い)。
 Resist 演奏後のおふざけ |
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この日のセット・リストは Montreal と同じく 'The Trees', 'Freewill', 'Ghost Rider' のパターン。これらの実際にツアー途中から増えた曲に加えて 'Nocturne', 'Vapor Trail' がツアー開始前のリハーサルで演奏されていたという話を聞いていたので、実は密かにツアー終盤での演奏曲目変更を期待していたのですが、残念ながらそれは叶いませんでした。でも、演奏のパワフルさが違う!音の良さと相まって、前2回のショウよりも格段にプレイに力が入っているように感じられました。席は Quebec City のショウよりもだいぶ後ろで、Montreal の時とさほど変わらないのですが、すぐ前の列に背の大きい人たちがいなかったので、ステージもよく見えました。そうそう、プレイで特に印象的なのは 'Dreamline' の例の「言い切り」的な歌い方!この日の「〜For a limited time」の部分はあまりのかっこよさに倒れてしまいそうでした (笑)。画像は 'Resist' の演奏終了後、歌い終わって余韻の残る Geddy にちょっかいを出す Alex (笑)。この日は寄り目の代わりがこれでした。
その後ショウはまたいつも通りに進行し、本編終了。それからアンコールでメンバーがステージに戻ってきたのですが、バックスクリーンには背が低くて眼鏡をかけた男が Alex のセミアコを抱えているのが映し出されました。僕らは「?」だったんですが、会場からはちらほらと笑い声が。そして Geddy は「彼は新メンバーだよ」と一言。後で Powerwindows の Eric が教えてくれたことによると、彼はカナダの有名コメディアン(やっぱり)で、何でもこのツアーの合間、彼の番組に Alex が出演したのだとか(その時は未放映‥‥その後2003年5月18日に、「Trailer Park Boys - Season 3 Episode 5 - Closer to the Heart」として放映されました。Alex は出ずっぱりですし、なによりこの日のステージが、そしてこのアンコール前でのやりとりが使われていました!)。それで友情出演!? (笑:ではなくて、これ自体が撮影だったのでした!)。その後彼はすぐに引っ込んで、アンコールが演奏されました。
本当に素晴らしいショウでした。音がとにかく良くて、しかも演奏も気合い入りまくり。さすがはホーム・タウン。そして観客のノリも日本的で、とても親しみがもてました。交通の便もいいし、ショウが終わった後も構内の Tim Horton's が営業していてコーヒー、ドーナツが買えるし (笑:でもここのオールド・ファッションは本当においしくて、舌から鱗が落ちました。Geddy も大好きなドーナツ、カナダに行ったら食べましょう!)。皆さんも次回見に行くとき、この Air Canada Centre は候補の筆頭ですよ!
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