輝国山人の韓国映画
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自分より巨大な権力を有している検事と恐れに対抗したある田舎教師を描いた作品
▼タジキスタンの田舎村アシュート。8年間の内戦で電気も切れ,水も不足しているこの村で,小学校の先生をしている40歳代の主人公アノルは,貧困に悩まされているが,平凡で素朴に心おきなく生きている。
▼<蜂が飛ぶ>という童話を書いている彼は,子供たちに話を聞かせる。
▼「両親が老いると,巨大な塔の井戸に連れて行って捨てていた頃,父を愛したある将軍は,父を隠した。
▼アレクサンダー部隊が砂漠で道に迷って死んでいく時,父は,息子に蜜が入った湯飲み茶碗を出せという。
▼蜜を食べた蜂は,喉が渇いて日が昇る前に湧き水を探すので,その蜂の脚に糸を結んでついて行けという言葉と共に。
▼老いた父は,小さな蜂がみんなを救うという信念を教えたのだ。その後,アレクサンダー部隊は生き残って,両親を捨てる風習は廃止される。」
▼しかし,アノルの現実は,話のように順調ではない。隣りの金持ちは,アノルの塀の下にお手洗いを作って,彼の妻を毎日のぞき見する。
▼アノルは,町の検事に訴えるが,検事が相手にしないので,全財産をはたいて彼の家の前にお手洗いを掘り始める。
▼腹を立てた検事は,アノルの息子を泥棒として追い出し,村の人々は,彼をあざ笑い始めるが,アノルの意地を折ることはできない。
▼お手洗いを掘り続けた彼の執念により,結局,200年ぶりに村の井戸から泉がわくことになる。
[制 作 年] 1999年 [韓国封切] 1999年12月24日 [観覧人員] [原 題] 蜂が飛ぶ 벌이 날다 [英 語 題] The Flight of the Bee [ジャンル] ドラマ [原 作] Jamshed Usmonov [脚 本] ミン・ビョンフン [監 督] ミン・ビョンフン [第1作] チャムセ・ウジマノフ [撮 影] ミン・ビョンフン [照 明] [音 楽] [美 術] [出 演] ムハマド・ジョン・ショディ → アノル マストゥラ・オテック → ファクリディン・ファクヒディン → タゴイ・ムロード・ロジック → 隣りの男 [受 賞] 1998 イタリア トリノ国際映画祭/大賞,批評家賞,観客賞 1998 第39回 ギリシャ テッサロニキ 国際映画祭/銀賞 1998 ドイツ コットブス(cottbus) 国際映画祭/芸術貢献賞 1999 ロシア アナパ(Anapa) 国際映画祭/監督賞 [映 画 祭] [時 間] 90分 [観覧基準] 全部 観覧可 [制 作 者] [制作会社] [制 作 費] [D V D] 日本発売なし [レンタル] [H P] [撮影場所] タジキスタン [M-Video] [Private ] K-DVD 【58】 ミン・ビョンフン 恐れに関する3部作 コレクション 蜂が飛ぶ(1998年) 大丈夫,泣くな(2001年) 葡萄の木を切れ(2006年) [お ま け] ・自分より巨大な権力を有している検事と恐れに対抗したある田舎教師を描いた <蜂が飛ぶ>,賭博の借金に追われた偽ヴァオリニストが故郷に帰ってきて自 分の偽りがばれないかという恐れに捕われて逃げる<大丈夫,泣くな>,そし て,神と女性問題に直面したある神学大学生の恐れを描いた<葡萄の木を切れ> というミン・ビョンフン監督の「恐れ」に関する3部作は,評壇の注目を浴び, 世界各国の映画祭で多くの賞を受賞してきた作品である。