輝国山人の韓国映画
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ほとんど同じ空間を似た時間帯で交錯するように進行する二人の男の一夏の出来事
▼カナダへの移民を決心したムンギョン(キム・サンギョン)は,先輩のチュンシク(ユ・ジュンサン)に会ってチョンゲ(清渓)山の裾でマッコリを飲む。二人とも,少し前にトンヨン(統営)にそれぞれ旅行してきたのがわかって,マッコリ一杯にそこであったいい話を一つずつすることにする。
▼ムンギョンの話。トンヨン(統営)の観光地文化解説者ソンオク。トンヨン(統営)にいる母(ユン・ヨジョン)の家に泊まることになったムンギョンは,トンヨン(統営)をうろついて,観光解説者のソンオク(ムン・ソリ)に会って,彼女を追いかけ始める。
▼ソンオクの恋人で,海兵隊出身のチョンホ(キム・ガンウ)とぶつかることがあるが,ついにソンオクの心をつかむことに成功して,一緒に移民に行こうと説得まですることになる。
▼チュンシクの話。トンヨン(統営)に一緒に来た女性ヨンジュ(イェ・ジウォン)。チュンシクは結婚しているが,恋人ヨンジュがいて,一緒にトンヨン(統営)に旅行に来た。ヨンジュは,チュンシクに離婚して自分と結婚することを要求し,チュンシクは苦しむ。
▼トンヨン(統営)にきている詩人チョンホとは親しい間柄で,ほとんど毎日のように一緒に酒を飲んで,チョンホの恋人でアマチュア詩人のソンオクも知ることになる。
▼酒の肴に夏の縁について話していた二人の男。しかし,彼らは,同じ人々に会っていた。ただ,良かったことだけ話すという二人の男の漫談のようなコメントが,清涼なトンヨン(統営)で起きた二つのカップルと憂鬱な詩人の出会いを微妙な五つの絵で完成していく。
[制 作 年] 2010年 [韓国封切] 2010年5月5日 [観覧人員] [原 題] ハハハ(夏夏夏) 하하하 [日本公開] 2012年11月10日 [英 語 題] Hahaha [ジャンル] ドラマ,コメディ [原 作] [脚 本] ホン・サンス [監 督] ホン・サンス [第10作] [助 監 督] イ・グァングク [撮 影] パク・ホンヨル [照 明] イ・ウィヘン [編 集] ハム・ソンウォン [音 楽] チョン・ヨンジン [出 演] キム・サンギョン → チョ・ムンギョン 映画監督 元大学教授 空挺部隊出身 ユ・ジュンサン → パン・ジュンシク 映画評論家 ムン・ソリ → ワン・ソンオク アマチュア詩人,トンヨン(統営)観光地文化解説者 イェ・ジウォン → アン・ヨンジュ スチュワーデス チュンシクの恋人 キム・ガンウ → カン・ジョンホ トンヨン(統営)出身詩人 海兵隊出身 ユン・ヨジョン → ムンギョンの母 ホドン食堂 ふぐ料理店 キム・ギュリ → ノ・ジョンファ 外資系造船所 秘書 トンヨン(統営)現地の魅力的な女性 キ・ジュボン → チャン館長 トンヨン(統営)郷土歴史館 キム・ヨンホ → イ・スンシン(李舜臣)将軍 チャン・チャンソク → 劇団代表 イ・サンチョル → チュンシクの伯父 パク・スンギュ → 演劇俳優 イ・ギュソン → 物乞い チェ・サンア → セビョングァン(洗兵館)質問男 チェ・ウォンソク → ふぐ料理店の客 ホドン食堂 カン・ジェナム → 詩人1 ホ・ドハン → 詩人2 補助出演 トンヨン(統営)市庁文化芸術課 トンヨン(統営)文人協会会員 チュンリョル女子高等学校 演劇同好会 劇団ポクスゴル ハンサン(閑山)大勝利 記念事業会 中央市場 商店街繁栄会 [受 賞] 2010 第63回 カンヌ映画祭/大賞(注目すべき視線) 2010 第19回 釜日映画賞/最優秀監督賞 主演女優賞(ムン・ソリ) 男優助演賞(ユ・ジュンサン) [映 画 祭] [時 間] 115分 [観覧基準] 青少年観覧不可 [制 作 者] [制作会社] (株)映画制作 チョンウォン(田園)社 [制 作 費] [D V D] 紀伊國屋書店(DVD 4,800円+税)2013/5/25発売 [レンタル] [H P] [撮影場所] 慶尚南道 トンヨン(統営)市 トンヨン(統営)市郷土歴史館 ハンサン(閑山)島 チェスンダン(制勝堂) ホドン食堂(ふぐ料理店) ナポリモーテル セグァン韓医院 ピョンファ(平和)スンデ ユソン(儒城)ヘムル(海物) セビョングァン(洗兵館) 文化マダン コブクソン(亀甲船)案内所 クァンミョン食堂 カサブランカ(喫茶店) 劇団ポクスゴル テホ イブル(布団)トンヨン(統営) 大韓旅客自動車 エンドゥナムチプ トンヨン(統営)総合(高速,市外)バスターミナル トン(東)ピラン2ギル10(ワン・ソンオクの家) [M-Video] [Private ] K-DVD【29】(1,500) J-DVD【74】(1,100-2021/05/12) [お ま け] NAVER 영화 KMDb(韓国映画データベース) Wikipedia ・映画の舞台となった慶尚南道トンヨン(統営)市に行ってきました。(2017.09.15) ・まずは,ナポリモーテルです。外装工事中でした。
<ナポリモーテル 外観(外装工事中)> | <ナポリモーテル 玄関> |
・宴会を抜け出したムンギョン(キム・サンギョン)とチョンファ(キム・ギュリ)が二人で歩いて どこか(ホテル?)へ向かおうとする場面が撮影された場所です。 しかし,チョンファは,ムンギョンの母(ユン・ヨジョン)に携帯電話で呼び戻されます。 ここは,ナポリモーテルの裏の駐車場で,映画が撮影された当時のままでした。 この駐車場は,ムンギョン(キム・サンギョン)とソンオク(ムン・ソリ)が,刺身屋で食事をし て別れる場面でも使われました。
<ナポリモーテル駐車場> | <ナポリモーテル駐車場> |
・ムンギョン(キム・サンギョン)とソンオク(ムン・ソリ)が初めて出会った場面が撮影された セビョングァン(洗兵館)です。 ソンオクは,観光地文化解説者として女子高校生たちに説明をしていました。 靴を脱いであがると結構広い板の間の空間があります。
<セビョングァン(洗兵館)> | <セビョングァン(洗兵館)> |
・ムンギョン(キム・サンギョン)が,夢の中でイ・スンシン(李舜臣)将軍(キム・ヨンホ)に 会う場面が撮影されたハンサン(閑山)島のチェスンダン(制勝堂)です。 ムンギョンが階段を降りると,イ・スンシン(李舜臣)将軍が下のベンチに座っています。 ベンチは,撮影当時のものではありませんでした。 そして,ハンサンジョン(閑山亭)(ファルト:弓を射る場)まで歩いて行って,海を越えた向 かいの島にある弓の的を見ます。
<イ・スンシン(李舜臣)のベンチ> | <ハンサンジョン(閑山亭)> |
・なお、チャン館長(キ・ジュボン)が、ムンギョン(キム・サンギョン)を案内して回るトンヨ ン(統営)郷土歴史館は、閉館になっていました。残念です。 [連載]崔盛旭の『映画で学ぶ、韓国近現代史』 ホン・サンス作品の神髄『ハハハ』 ――儒教思想の強い韓国で、酒と女に弱い“ダメ男”を撮り続ける意味とは? https://www.cyzowoman.com/2021/05/post_342461_1.html