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南営洞1985

全国民の息まで検閲する軍部独裁が猛威を振るっていた1985年9月4日,民主化運動家キム・ジョンテは,家族たちと浴場を行った帰り道で警察に連行される。

彼は,以前からしばしば警察に呼び出されていたから,大したことはないだろうと感じていたが,正体が分からない男たちの手でどこかに引きずられて行く。

目を隠されたまま到着したところは,ナミョンドン(南営洞)対共分室。警察公安捜査当局が,<パルゲンイ(赤)>を追放するという名目で,いわゆる<工事>をした拷問室だった。

その日からキム・ジョンテは,あらゆる拷問で狭くて暗いセメント床の上をころがされ,偽りの陳述書の強要を受けた。

何らの良心の呵責なく残酷な拷問を日常行う捜査官たちに曲げずに陳述を拒否するキム・ジョンテ。しかし,<葬儀社>と呼ばれる拷問技術者イ・ドゥハンが登場して,彼の人生を根こそぎひっくり返す残酷な22日が始まる。

大韓民国の現代史から消えた22日。消されてはいけない記録が繰り広げられる。

[制 作 年] 2012年 [韓国封切] 2012年11月22日 [観覧人員] 22人 2013年 第214位       (韓国映画データベース 年度別ボックスオフィス) [原 題] 南営洞1985 남영동1985 [英 語 題]  [ジャンル] ドラマ [原 作] キム・グンテ [脚 本] イ・デイル,チョン・サンヒョプ,カン・ミニ,チョン・ジヨン [監 督] チョン・ジヨン [第17作] [撮  影] ソ・ミンス [照  明] チョン・ヨンミン,キム・ウク [音 楽] シン・ミンソプ [美 術] チェ・ヨンシク [武 術] イ・ホンピョ [出 演] パク・ウォンサン  → キム・ジョンテ(金鍾泰) 民主化運動家       イ・ギョンヨン   → イ・ドゥハン(李斗漢) 室長 葬儀社 警監       ミョン・ゲナム   → パク・ナムン(朴濫銀) 専務       キム・ウィソン   → カン・スヒョン 課長 南営洞対共分室1課       ソ・ドンス     → ペク係長 南営洞対共分室1課       キム・ジュンギ   → イ係長 南営洞対共分室1課 警長       イ・チョニ     → キム・ジョンミン 係長 南営洞対共分室1課       ムン・ソングン   → ユン社長       ウ・ヒジン     → キム・ジョンテの妻       カン・イニョン   → 軍医官       ハン・スンド    → パク秘書       パク・ソングン   → 刑事1 イ刑事       チョン・イクス   → 刑事2       クォン・ビョンギル → 長官1       オ・ジヘ      → 長官2       ヤン・ギファン   → 長官3       ムン・ジョンヒョン → ソンジュン キム・ジョンテの息子       ラ・ヨンジ     → ソンミン キム・ジョンテの娘       ペ・ヨングン    → ヤン秘書 福祉部長官秘書       イ・ヨソン     → 刑務官       ペ・ジャンス    → 大統領       イ・チャンジン   → 機動警察1       チェ・ウォンビョン → 機動警察2       チェ・ピルソン   → 運転手 [ラインプロデューサー]       ニュース アナウンサー        ユジン              キム・ジュフン         キム・ミョンス         オ・チャンソク         イ・フチャン         被害者インタビュー        ムン・ヨンシク         1959年生 前 (株)ナウコン(アフリカTV) 代表         1985年 <旗 民推委(民主化推進委員会)事件>で,20余日間 不法拘禁・拷問を受けた。         懲役7年を宣告された。       ソ・スン         1945年生 日本 立命館大学 教授         1971年 <在日同胞 学院浸透 スパイ団事件>で,1月余間 不法拘禁・拷問を受けた。         拷問中に焼身自殺を図った。         無期懲役を宣告された。        イム・ボンテク         1947年生 漁業従事         1972年 <ケヤ島 拉北漁夫事件>で,40余日間 不法拘禁・拷問を受けた。 懲役8月を宣告された。         2011年 再審 大法院 無罪確定        ユ・インテ         1948年生 民主統合党 国会議員         1974年 <民青学連事件>で,30余日間 不法拘禁・拷問を受けた。 無期懲役を宣告された。         2012年 再審 大法院 無罪確定        イ・ジェオ         1945年生 セヌリ党 国会議員         1973年年,1976年,1979年,1989年 <ソウル大学校 維新反対 示威 背後操縦>,         <ナム・インジョン事件>で,あわせて110余日間 不法拘禁・拷問を受けた。         あわせて懲役11年6月懲役を宣告された。         民主化運動関連者 補償審議委員会で審議進行中        キム・テリョン         1949年生 前 建設会社 会社員         1979年 <サムチョク(三陟)アル家族 スパイ団事件>で,35日間 不法拘禁・拷問を受けた。 無期懲役を宣告された。         チュンチョン(春川)地方裁判所 再審進行中        キム・ジョンサム         1948年生 前 韓国産業人力公団 講師         1979年 <ナム・インジョン事件>で,60余日間 不法拘禁・拷問を受けた。 懲役15年を宣告された。         2006年 民主化運動関連者 補償審議委員会で民主化運動として認定された。        イ・ハギョン         1952年生 民主統合党 国会議員         1974年 <民青学連事件>で,不法拘禁・拷問を受けた。 懲役7年を宣告された。         1979年 <ナム・インジョン事件>で,7日間 不法拘禁・拷問を受けた。 懲役8年6月を宣告された。         2006年 民主化運動関連者 補償審議委員会で民主化運動として認定された。        ソル・フン         1953年生 民主統合党 国会議員         1974年 <高麗大ビラ配付事件>で,2年4か月 服役         1980年 <金大中 内乱陰謀事件>で,2か月間 不法拘禁・拷問を受けた。 懲役7年を宣告された。         2003年 再審 大法院 無罪確定        チョ・ソンウ         1950年生 前 民化協 常任会長         1975年 <ヨンドン カトリック 学生連行事件>で,15日間 不法拘禁・拷問を受けた。         1980年 <金大中 内乱陰謀事件>で,2か月間 不法拘禁・拷問を受けた。         1989年 <ムン・イクファン牧師 訪北事件>で,2か月間 不法拘禁・拷問を受けた。 あわせて6年余 服役         2003年 再審 大法院 無罪確定        ユ・スキョル         1953年生 文化イレ イフ 代表         1980年 <記者協会事件>で,10余日間 不法拘禁・拷問を受けた。        ファン・イノ         1956年生 プチョン(富川)市民社会団体協議会 前 共同代表         1980年 <サボク労働郷庁事件>,<ミス・ユニバース大会 選挙未遂事件>で,         40余日間 不法拘禁・拷問を受けた。 懲役20年を宣告された。        パク・トンウン         1945年生 前 農協職員         1981年 <チンド(珍島) 家族スパイ団事件>で,63日間 不法拘禁・拷問を受けた。         無期懲役を宣告された。         2009年 再審 大法院 無罪確定        チェ・ギョンファン         1959年生 金大中 平和センター 広報室長         1981年 <ハクリム事件>で,43日間 不法拘禁・拷問を受けた。         1年6か月 服役         2012年 再審 大法院 無罪確定        ミン・ビョンドゥ         1958年生 民主統合党 国会議員         1981年 <ハクリム事件>で,42日間 不法拘禁・拷問を受けた。 懲役2年を宣告された。         1987年 <チェヒョン議会事件>で,35日間 不法拘禁・拷問を受けた。 懲役3年を宣告された。         2012年 再審 大法院 無罪確定        チェ・ヤンジュン         1939年生 前 建築業 従事         1982年 <日本 就業関連 スパイ事件>で,25日間 不法拘禁・拷問を受けた。 懲役15年を宣告された。         2011年 再審 大法院 無罪確定        キム・ジャンホ          1941年生 前 日本語学院 院長         1982年 <在日同胞 スパイ事件>で,60余日間 不法拘禁・拷問を受けた。 無期懲役を宣告された。         現在 再審を計画中        ハウォン・チャラン         1941年生 前 週刊誌 記者         1983年 <海外就業 スパイ事件>で,90余日間 不法拘禁・拷問を受けた。 7年間 服役         2012年 再審 大法院 無罪確定        チョン・サムグン         1943年生 前 漁業 従事         1985年 <拉北漁夫 スパイ事件>で,60余日間 不法拘禁・拷問を受けた。 懲役7年を宣告された。         2009年 チョンジュ(全州)地方裁判所 再審 無罪確定        アン・ヒジョン         1965年生 忠清南道 道知事         1987年 <高麗大 地下サークル 組織事件>で,不法拘禁・拷問を受けた。         1988年 <反米青年会事件>で,30余日間 不法拘禁・拷問を受けた。 1年間 服役        キム・チョル         1939年生 前 貿易業 従事         1989年 <在米同胞 スパイ事件>で,23余日間 不法拘禁・拷問を受けた。 懲役7年を宣告された。         2012年 再審 大法院 無罪確定        キム・ヤンギ         1950年生 前 貴金属 分析業 従事         1986年 <在日同胞 関連 スパイ事件>で,43日間 不法拘禁・拷問を受けた。 懲役7年を宣告された。         2009年 再審 クァンジュ(光州)高等裁判所 無罪確定 [受 賞] 2013 シネマテークKOFAが注目した韓国映画 選定作 [映 画 祭]  [時 間] 106分 [観覧基準] 15歳以上 観覧可   [制 作 者]  [制作会社] オーラピクチャーズ(AURA PICTURES) [制 作 費]  [D V D] 日本発売なし [レンタル]  [H P] http://namyeongdong1985.co.kr (韓国) [撮影場所] 京畿道 第2庁舎       ソウル特別市 トボン(道峰)区庁       セバン電子工業       ヨンドンポ(永登浦)機械工具商店街       へチョン モギョクタン(公衆浴場)       警察総合大学       シンドゥリ(薪斗里)海水浴場 [忠清南道 テアン(泰安)郡]       (株)キュフェ [M-Video]  [Private ] K-DVD(コメンタリーあり)【53】 [お ま け] ・最初のコメント字幕によると,「1980年5月,クァンジュ(光州)民主抗争は,チョン・        ドゥファン(全斗煥)新軍部のために凄惨に鎮圧されたが,国民たちの民主化闘争が,        そこで止まることは,決してなかった。       ・この過程で,拷問は,軍部独裁政権の有用な恐怖政治の手段であったが,この映画は,        その時期にソウルのナミョンドン(南営洞)対共分室で起こったことに基づいてドラ        マ化した。」とある。       ・最後のコメント字幕によると,「キム・ジョンテは,拷問の後遺症からパーキンス病を        患い,2011年12月にこの世から去った。       ・拷問技術者イ・ドゥハンは,2006年11月に出所後,数年間,牧師として活動したが,        自分の過去を美化して牧師資格を剥奪された後,現在は,行方が知れない。」とある。       ・南営洞1985 上映会のお知らせ (掲載依頼によるもの) 終了         2013.7.6(土) 大阪上映会          エル・おおさか南館 5Fホール          18:20上映(18:00開場)          参加協力券1000円         2013.7.7(日)東京上映会          なかのZERO小ホール          18:30上映(18:00開場)          参加協力券1000円        ※ 両日とも、上映終了後に監督・主演俳優とのトークセッションがあります。          是非、ご参加ください。          詳細は,http://www.jeju43.sakura.ne.jp/nam1985/namyeongdong1985japan.html


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