輝国山人の韓国映画
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帰郷

時間の中でとまったホコリのように散った記憶,現実とファンタジーを行き来するある家族の悲劇的な旅程

韓国名チュ・ソンチャン,オーストラリア名ルーカス・フェドラ。二つの名前を持つ彼は,自分を捨てた土地、韓国を訪れる。しかし,彼が得た情報は,テグ(大邱)で発見した迷子という事実だけだ。

遠い海を渡ってきた見知らぬ土地の時間も紛らわしいが,ホコリのように散った記憶を追って30年前の時間の中に出かけねばならないソンチャン。生母を探して独りで訪れた旅行の途中で,彼は,あるモーテルを訪問する。

確かに親しみを感じるのに目を開いたら消えるおかしな夢のように,ソンチャンの前に母娘と見られる二人の女が登場し,ソンチャンはなんだかわからない親しみと憐憫を感じる。

訪問者を殺しながら生きてきた彼女たちの過去を知らないソンチャン。運命の夜は,彼をますます過去の傷の中に追い込む。

[制 作 年] 2009年* [韓国封切] 2009年11月5日 [観覧人員]  [原 題] 帰郷 귀향 [英 語 題] A Blind River [ジャンル] ドラマ,ファンタジー [原 作]  [P  D] イム・ヨンスク [脚 本] アン・ソンギョン [監 督] アン・ソンギョン [第1作] [助 監 督] オ・ヒョンジン [撮  影] イ・ソニョン [照  明] パク・チョンウ [音 楽] キム・ドンウク,キム・ギヨン(ヌーベルバーグ) [美 術] イ・ミンボク(au-ra) [出 演] パク・チア    → ソンニョ(聖女)       パク・サンフン  → チュ・ソンチャン(朱成璨) ルーカス・フェドラ(沛渡拉、Fedora)       キム・イェリ   → チュ・ソヨン       イ・ファシ    → 母/テラスの中年女       パク・チヨン   → マリ       キム・ジュンソ  → 幼いチャン       キム・テワン   → 幼いソンチャン       チョン・ジェジン → 老人       チュ・ヨンホ   → フィリップ       ユン・サンファ  → 児童保護所 所長 テソン院       ヒョン・ヨンソン → 警察       チャン・ウジェ  → 医師       チャン・リウ   → 看護師       ルシルラ        ・ヨセフィーナ → 委託母       パク・チファン  → おしっこ男       ペク・チンチョル → 考試院 総務       シム・フィ    → 薬剤師 テウォン薬局       イ・セビョル   → 案内所 女性職員1       キム・ウネ    → 案内所 女性職員2       キム・ミンジ   → 案内所 女性職員3       ヒョン・ヨンソン → バス停留所/タクシーの中の男       イ・ジュンギョン → 児童保護所の子供 テソン院       パク・ピョンフン → 公益要員       ヤン・ウンソン  → 妊産婦 [受 賞]  [映 画 祭] 2009 第5回 チューリッヒ国際映画祭 競争部門 公式招請 [時 間] 122分 [観覧基準] 18歳以上 観覧可   [制 作 者] イム・ヨンスク [制作会社] 長靴を履いた猫 キャッツ [制 作 費]  [D V D] 日本発売なし [レンタル]  [H P]  [撮影場所] 江原道 ヨンウォル(寧越)郡 サンドン(上東)邑       サンドン天主教聖堂       サンドン第一教会       オミアコリア       ソンミョン建設       ナミャンジュ(南楊州)総合撮影所       ナ婦人科       テウォン薬局       ブリッジ考試院       トングク(東国)大学校 禅学科事務室       ピルビクスタジオ       ノリスタジオ       ニューソウル ダイビング プル       チュンチョン(春川)ソヤンガン(昭陽江)サービスエリア       (株)テハン(大韓)テドン(大同)輸送       テグ(大邱)パティマ病院       サルトゥル聖パウロ修女院       テグ(大邱)児童福祉センター       テグ(大邱)広域市 地下鉄公社       チルソン(七星)市場駅       テグ(大邱)広域市 トンテグ(東大邱)駅観光案内所       韓国鉄道公社テグ支社トンテグ(東大邱)駅       韓国鉄道公社東部支社       チルソン(七星)市場商人会       チルソン(七星)市場青年会 [M-Video]  [Private ] K-DVD 【77】 [お ま け] 映画<帰郷>の制作ノートから       ・映画<帰郷>は、アルベール・カミュの戯曲「誤解」からモチーフを得た。      ・みじめな現実から逃避しようと殺人を行った娘と、そんな娘のために自分        の息子なのかもわからないまま訪問者の死を手伝うお母さんの話で、子供        を産んだが、同時に捨てた入養(養子縁組)人たちの生母が思い出された        のだ。       ・彼らは、入養(養子縁組)人に渇望と憎しみを同時に呼び起こすが、時間        の中に止まった化石のように存在する。       ・お母さんで代弁される過去は、忘れられることも成長することもできない        まま、重い影のように入養(養子縁組)人に付いて回って、子供を入養        (養子縁組)に送ったお母さんは、母性を失った過去の罪悪感から抜け出        せないまま、一生胸に石を抱いて暮らす。      ・生母を探して韓国にやってきた入養(養子縁組)人は、過去を埋めようと        する社会的現実によって正確な情報を得られず、結局、実体ない過去の痕        跡を探して浮遊するようになる。       ・映画<帰郷>は、そんな見知らぬ時間と空間を経験する、ある入養(養子        縁組)人の旅程から始まる。


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