ワイルド・シング

■メジャーリーグ■

これを書いているのは2001年4月7日,イチローがメジャーリーグで初のホームランを打った日である。一昨日は野茂が2度目のノーヒット・ノーラン達成(感服!)。連日号外が出るほどの日本人メジャーリーガーの活躍で,ファンはさぞかしビールがうまかろう。

オレってそんなに野球好きだったかなあと自分でも不思議なのだが,スポーツニュースのハシゴが楽しい毎日である。89年の映画「メジャーリーグ」についてはそのうちDVD版に買い換えたら取り上げようかなと思っていたのだが,連日盛り上がるもんだからつい勢いでキーボードに向かってしまった。

ストーリーの方は今さら繰り返すまでもない。痛快なベースボール映画として僕も大好きな作品だ。野球映画は数あれど,これほど気持ちよくカラッとして爽快な映画はめったにあるまい。

この映画,日本公開の少し前にクライマックスシーンのさわりをテレビで見て,うおーこれ面白そうじゃ!と思っていたら,知人が試写会の切符をくれた。もう喜んで出かけたことを覚えている。

そこでこの映画を見たときのことはちょっと忘れられない。というのも,その会場のスクリーンがたいそう明るくて見やすく,視力の弱い僕にはとてもありがたかったのである。以前にもちょっと書いたが,目が悪いと暗いスクリーンで字幕を追うのが辛いのだ。ああ,ちゃんと見えるって感動だな〜。

そのせいもあってか僕にとってこの映画はすこぶる印象がよい。もう断然支持しちゃうもんね。ま,続編はこの際見て見ぬふりということで。

今見るとあらためて思うのだが,さすがにアメリカは野球の国だけあってすごい画面を作る。クライマックスの大観衆一体となったあの熱気,単に物量と言い切れないあの力強さこそあの国の野球に対する愛情とプライドなのか。なんだかうらやましくなってしまうぞ。

さて「メジャーリーグ」といえば「ワイルド・シング」である。クライマックスでリッキー(チャーリー・シーン)がリリーフとして登場する場面を盛り上げるあの曲だ。今ではメジャーリーグ全体を象徴するような大メジャー曲になってしまったが,映画の方もここで最高の盛り上がりを見せる。うなりをあげてキャッチャーのミットに飛び込むリッキーの豪速球が実に快感だ。なんと言っても実写であれをやれるというのがまずうらやましい。

僕の手元にあるのは最初のLD版なのでチャプターさえ振ってない。サイド2の34分30秒あたりから。見ているうちにあのブードゥー教のスラッガーとか俊足のお調子者とか個性派揃いのメンツをもう一度高画質なDVD版で見たいという気分になってしまった。やっぱり面白いよ,これは。

映画「メジャーリーグ」が生まれた頃には想像もできなかった日本人メジャーリーガーの活躍がうれしい今日この頃,WILD THINGも新たな気分で聞こえてくるような気がする。

メジャーリーグ SF047-5386
発売元(株)日本ヘラルド映画/パイオニアLDC