こんにちは。この拙いＨＰをいつも訪れてくださってありがとうございます。なんやかやと気ぜわしい時期ですが，みなさんはいかがお過ごしでしょうか。
こちらは今日，朝から静かに雨が降っております。徹底的にインドア人間のせいか，実をいうとこういう天気は好きです。雨の音を聞きながらのんびり読書でもしていると日々のささくれた気分も落ち着きます。ここでずずっとお茶をすするほどには枯れていませんが，こうしてキーボードに向かう気分はいくぶんゆったり。
僕は笠井潔の探偵矢吹駆シリーズが好きなのですが，最近１０年ぶりに新作が出た（今は２００２年３月）のでちびちびと読んでいるところです。なんといってもこの連作の硬質で知的な歯ごたえが心地よい。普段はもっとストレートで感情的な物語を楽しむ方ですが，このシリーズに限っては登場人物たちが延々と思想的格闘を繰り広げても退屈しません。きっとカケルとナディアのキャラクターノベルとしても楽しんでいるのだと思います。
年明け以降，あまり盛り上がらなかった冬季オリンピック（もう忘れかけてます）も含めて映像関連からは少し遠ざかっています。ＤＶＤや映画の新作にも「ま，次の機会に」という感じです。そのぶん小遣いは浮くはずですが，なぜか手元には残りませんね。謎というよりこれは世の真理でしょうか。
その映像はかなりよくできていました。
地上十数メートルといったところでしょうか。ヘリからの映像なのか，飛行機からのそれなのかわかりませんが，いわゆるBIRD'S EYE VIEWという感じで画面は流れていきます。
景色は都会のものではなく，田舎の広々とした，でも雄大というほどスケールの大きなものではないようです。刈り取った藁が積み上げられていたりするので農村の風景でしょうか。でもカメラは鳥くらいのスピードでなめらかに移動しているので見ていて気持ちがよく，ＢＧＭも聞こえます。
ああ，こりゃいいシーンだわい。音楽もいいじゃん，ぜひ"名場面探索隊"で取り上げなくちゃ，と思っていたら……目が覚めてしまいました。
ええーっ，今の夢だったのか〜と驚くと同時に正直「ああー更新ひとつ損したなーもったいない」と思ってしまいました。のんびりやってるつもりでもけっこう更新気にしてたのか〜と我ながら苦笑することに。でもこうして再利用しているのでまあいいか。ちなみに「飛ぶ夢をしばらく見ない」というのはある映画のタイトルであります。
飛ぶといえば先日，待望の「紅の豚」ＤＶＤがリリースされてバンザーイな気分であります。このダンディズムというか，やせ我慢の美意識とロマンが中年男にはこたえられません。この映画に共感できるか否かを人付き合いの基準にしたいくらいです。
ま，そういった私的な思い入れはともかく，このＤＶＤにはフランス語版の吹き替えも収録されています。噂に聞いていたジャン・レノのポルコ・ロッソやいかに，と思ってさっそく聞いてみましたが，なかなかいけますね，これは。
僕にはフランス語は皆目わかりませんし，声優陣のセリフ回しなどについても語感の印象だけでしかコメントできませんが，いい感じに聞こえます。この作品にフランス語はけっこうなじんでいるのではないでしょうか。森山周一郎氏の超渋い声は豚の顔の時のポルコにぴったりでしたが，ジャン・レノも（ちょっとスマートかなと思うけど）なかなか！
ジーナのあの歌の部分はどうするんだろうと思っていたけど，これは加藤登紀子版がそのまま使われていて，セリフ部分ともたいして違和感はなかったように思います。繰り返し見た映画なのでもう字幕不要，フランス語のままでもしっかり楽しめますね。
冒頭でポルコとマンマユート団が一戦交える場面がありますが，誘拐された女の子たちのはじけ方（最高〜）といい，空賊たちのリアクションといい，聞いてて実に楽しいです。フランス語版の方が英語版よりだんぜん芸達者だわーと思いました。一見の価値ありです。
そのＤＶＤですが，最近感じるのはどうもプレイボタンを押してから映画本編がスタートするまでずいぶん待たされるようになったのではないか，ということです。
以前はドルビーや映画会社のロゴくらいだったのに，近ごろはやたら長いメニュー画面やらなんやらで「早く始めてくれ〜」と口走ってしまうこともしばしば。ディスクが豪華仕様になるのはうれしいけど，こんな風に膨張するのは勘弁してほしいですね。
「ハムナプトラ２」なんか映画そのものはとても楽しかったのに，ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのＣＭ，凝ったメニュー，更に「スコーピオン・キング」だかの予告編を経てやっと本編がスタートという仕様。レスポンスの遅いうちの旧式プレーヤーではここまでくるのに結局４分くらいはかかったでしょうか。まいったなー。
２度目からはリモコンで極力スキップするけど，この仕様は行き過ぎだと思いました。ＬＤはシンプルでよかったなあと感じるのはこんな時です。ベストセラー確実と目されるディスクはますます内容ぎっしりになりそうだけど，みんなが見る（買う）からといって本編前に本編以外のものをどっさり見せられるのは遠慮したいものです。プレイボタンを押したら即，本編スタートってのが潔くっていいですよねえ。
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以前に書いたものをながめていたら，去年の春も同じように小ネタをかき集めてお茶をにごしている自分を発見……笑っております。春はナマケモノの本性が現れる季節なのかもしれません。
