永年愛用してきたLDプレーヤーがくたびれてきたのでリニューアルすることになったのだが,この機会にDVDも導入することにした。プレーヤーも発注し,とりあえずいくつかソフトも買って「その日」を待っているところなんだけど……。
ソフトだけ持っているという状態は悲しいものがあるなあ。
知人にもプレーヤーは持ってないけど誰それのファンでLDは買った,という人が何人かいたのだが,正直言ってその心境はあまりよくわからなかった。プレーヤーの値段なんてよほどのハイエンド機でもない限りたかが知れている。問題はソフトに投資し続けることの方なんだよね。
安いプレーヤーならソフトを10枚も買えばもうその値段に追いついてしまう。ソフト買ったんならプレーヤーくらい買えばいいのに,と内心思っていたもんだ。まあ,ある種のグッズ感覚,関連商品みたいな気持ちだったのかな?などとその心境を類推するしかないんだけど。
今自分も初めて「ソフトはあるけど見られない」という状況を経験している。これはもうたまらんなあ。いやホント。僕にはとてもこんなのがまんできないよ。きっと美しいだろうなあ,これはすばらしいだろうなあ,とあれこれ想像しながら指をくわえて見てるだけなんて情けないな〜。
**********
初めて買ったLDのソフトってなんだったっけ?
おぼえているような気もするし,勘違いかもしれないとも思う。お店の片隅の棚ひとつで全作品が収納できる時代だった。まだLDなんてうんとマイナーだった時代に「風の谷のナウシカ」のリリース告知を見たときの驚きと喜びは今でもおぼえている。見間違いじゃないだろうな,ホントに出るのか?と何度も目をこすって確認したものだ。
時は流れ,そのLDもどうやらゆっくり退場する運命にあるようで,時代がひとめぐりしたことを感じている。それでも来世紀まで穏やかに付き合っていくことになるんだろうけど。
対するDVDはさすがに元気がいい。でも先輩ユーザーの声を拾ってみるとまだまだ不安定な部分も多そうで,ハードもソフトも先行き不透明の感はぬぐえない。きっと喜びと同時に格闘の日々もやってくるのだろう。そんな予感がしている。
指をくわえて見てるだけ,というのはプレーヤーが届くまでのたった数日限りのモラトリアムかな。