Q.1   目にメスを入れず、レーザーで近視を矯正する手術があるとお聞き
       しましたが。


A.1  「エキシマレーザー」という特殊な装置を使用した近視矯正手術です。
     アメリカで始まり、現在ではヨーロッパ先進国、中国、東南アジアなど
     世界中で行われている最先端の手術で、アメリカでは昨年1年間で
     100万眼の手術が行われました。日本では今年の1月に厚生省から
     認可がおり、当院でも許可と同時に準備を開始し、5月より治療を行っ
     ています。



Q.2  手術の費用はどれくらいかかりますか?

A.2  近視は病気として扱われないため、保険は適用されず全て自己負担
      となります。当院では、30万円(両眼)・片眼の場合は15万円です。
      これには手術料の他に術前検査及び術後3ヶ月間の検査料、投薬
      料が含まれています。



Q.3  人体への影響はありますか?

A.3  手術中の痛みはまったく感じず、レーザー光自体によるまぶしさもあり
     ません。コンピュータを用いた最新のレーザー手術で確実な方法であ
     るうえ、レーザーは熱を発生させず、他の眼組織にも影響を及ぼさない
     ため極めて安全です。ただし、目というデリケートな器官への手術です
     ので、医師にご相談のうえ手術の事をよくご理解いただいて受けられる
     ことをお薦めします。


Q.4 近視矯正手術の有効性は? 

A.4  近視で悩んでいるほとんどの方が対象になります。特に目に病気や
     アレルギー体質、ドライアイといった理由でコンタクトレンズが使えない
     方や、職業上メガネやコンタクトレンズを使えない方には有効な手段で
     はないでしょうか。
     年齢的には18〜40歳くらいが最適と考えています。18歳未満の方
     は近視の度数が安定していない(近視が進行する可能性がある)ため
     手術は18歳まで待ったほうがいいと思われます。また40歳以上の方
     は老眼が始まってくるため、遠くは見えるようになるけれども近くが見に
     くくなる可能性があります。



Q.5  具体的にどのような手術になるのですか?

A.5  エキシマレーザー近視矯正手術にはPRK(ピーアールケー)とLASIK
     (レーシック)の2つの方法があります。角膜実質にエキシマレーザーを
     照射して角膜を平坦化させるのですが、そのためには角膜上皮が邪魔
     になります。PRKはこの上皮をレーザーで削り取ってしまう方法ですが、
     上皮が角膜表面を覆ってくるまでの2〜3日は、軽い痛み(異物感)があ
     りますし、視力も安定しません。それに対してLASIKは角膜上皮を電動
     メスで薄くめくり、そこへレーザーを照射した後、再び角膜上皮を元に戻
     すという術式です。上皮が手術直後から角膜表面を覆っているため、P
     RKに比べ手術後の痛みも少なく視力の回復も早い画期的な方法です。
     しかし、手術後数日の経過が若干違うだけで、1週間後は両者間にはほ
     とんど差はありません。