「女の子に触れたことがないんです」
という彼の言葉。ううむ、そうか・・・。彼は童貞であるということになる。
何となくそんな気はしたのだが。

初めて会ったのは、自宅からほど近いとある私鉄の駅。
あるきっかけに出逢った友人同士集まって遊ぼうという事になって、今日はその日である。
彼はかなり遠方からの参加なので、この土地を知らない。私を含め他の友人はその駅で彼を待つ。
電車は、ど田舎のため、単線である。やがて、そのど田舎の駅に電車が到着する。
平日のため、学生もまばらに降りてくる。こんな時間ということは早退もしくはさぼりらしい。
その人々に送れることしばし、一番最後に改札から出てきたのは彼だった。だいたい、先程自宅に電話があったが、
電車に乗り遅れた、1時間ほど遅れる、という連絡を受け、その上改札を出るのも一番最後という遅れ方。
少々いらだったが、まあ、遠方から来てくれたのであまり文句は言わないことにする。
実は今日この日が来るまで、みんなお互いの顔を知らない状態だった、が、だいたい雰囲気で分かる。
この駅に車で来る人間はそういない。すぐに仲間だと分かった。
そして、駅から、移動するために、めいめい車に乗り込む。ただ、今さっき到着した彼だけは足がないので、
私が乗せて上げることにした。遠慮がちに乗ってくる彼。
かわいい・・・
とっさに思った。通常、単純な会話のやりとりをしているだけの関係だったので、顔を見るまで人は分からなかったが、
彼はかなり私の好みに近い。
車に乗って、移動する間の少しの時間。何気ない雑談を交わす。ふと助手席を見ると、やや緊張の面持ちで、
足を軽く広げ気味に座っている彼が目に入る。私はいたずらっぽく彼の膝あたりを指でちょんちょんとつついた。
すると彼は、「あ、あはは」と、困ったような、照れたような笑いで、足を閉じた。
「ん?どしたの?」
「あ、いや、あの・・・だめですよぉ」
本当に恥ずかしいらしい。・・・まさか!?
「そんなに恥ずかしい?いやらしいことしてるんじゃないのに」
「・・・あはは」
彼はしばし沈黙した。そして、こう言ったのだ。
「僕・・・女の人に触れらるの初めてなんです」
珍しい人もいたもんだ・・・。私は正直言って、嘘ついてるんじゃないかこいつ、とまで思ってしまった。
だが、確かに聞いてみれば兄弟はみんな男、学校でも特別に女性と交わることもしなかったらしく、いつも
たいてい一人か、男友達とつるんでいたらしい。ただ、女性に対しての知識は頭でっかちで、もちろんエッチな妄想も時々はしているらしいが。
とにかく、女性と交わる経験が非常に乏しい人なのであった。

そんなこんなしているうちに、目的地に到着。まずはカラオケなんぞしてみましょうかということで、
みんな思い思いの歌を入れていく。彼は人前で歌うことは滅多にしないらしい。まして初対面の人間ばかりの今日は特にだ。
どうもその雰囲気が堅苦しくて困っていたらしい。「何か飲む?」にはアルコールと答えた。
まあ、1杯なら構わないか、と思っていたが、立て続けにまたアルコールを注文する有様である。
あとで聞いたら、どうしても自分という者が雰囲気に馴染んでない気がして、自分をとばすために飲んだそうだが(笑)
それにしても、昼間からすでに出来上がってしまって、すっかり顔が真っ赤になっている彼を見ると、なんだか
かわいそうにも思えてしまった。まぁ、だけど今日ぐらいはいいだろう。どうせいつこのメンバーが再会するかも分からないし。
そしてしばらくして、出来上がった彼は気持ちよく歌い出した。といっても2曲ぐらいだったが。
カラオケも落ち着いて、しばし雑談をして、時間も頃合いがよくなったところで、解散することに。
なかなか楽しかったので、「またやろうね」と約束して、別れた。
彼は電車で帰らなければならない。私が駅まで乗せていくことにした。ただ、この場所からだと、どうせ1駅違うだけなら、
大きい駅の方が電車の来る時間もかなり違ってくる。ガソリン代を惜しまず、私はその大きい駅の方へと車を走らせた。
時間はまだ十分にある。
車内は二人きりの状態・・・。何があってもおかしくはない。しかし、今日会ったばかりの同志に失礼をしてはならない、それは暗黙の了解だった。
だが私は、行きの時のあのちょっかいがおもしろかったので、帰りもちょっとやってみた。つんつん、と。
やはり彼は異常に恥じらって、今度は、アルコールではなく、顔を赤らめて下を向いてしまった。
「どしたの?」
「あ、いや、ちょっと・・・なんでもないです・・・」
消え入りそうな声である。またしばしの沈黙。
「何で黙ってるの?」
「あ、いや、思っていたよりも・・・かわいかったから・・・」
突然の告白である。いけない、いけない。この歳になっても、そんなこと言われるとかなりドキドキしてしまう。
その気持ちを隠すように、私は冗談混じりに言う。
「な、なーに言ってるの!かわいいなんてこと全然ないよぉ」
彼は黙って、下を向いたまま、にっこりと微笑む。
「うん・・・でもね、私もそれは思った。会ったらその気持ち、もっと大きくなったよ」
彼の、握りしめて膝にあった右手を、運転しながらで危なかったが、私の膝に乗せて上げた。
彼は何も言わず、固まってしまって、わずかに震えていた。
「手・・・握っちゃおうか」
私はそう言って、彼の右手をぎゅっと握った。まだ彼の手は震えている。汗もかいているようだ。
彼が軽く、だけど長く吐息を吐く。
ちょうど信号待ちだった。
「私ね・・・本当は君のこと好きなのかも知れないなぁ・・・」
「えっ・・・」
またうつむいてしまった。たまらなくかわいい。いっそ独占してしまいたいほどだった。この際だ、私は思わず口にしてしまった。
「・・・好き」
彼は一瞬驚いたらしいが、すぐ私の方を見て微笑んで言った。
「僕もです」
もう、ここからすべては回り始めていたのかも知れない。

あとこの角を曲がれば、駅に着く。それが何だかとても苦しくて、悲しくて、寂しくなった。
その角での信号待ちの時。
「・・・キスしたい」
思いがけず自分の口から発した言葉だった。だけど、自分の今の正直な気持ちでもあった。彼はそれこそ驚いていた。
「えっ、だけど・・・」
ためらっているようである。彼にとってのファーストキスにあたるらしい。
「じゃ、じゃあ、ほっぺでいいです」
しかし今この信号待ちの時に出来るものではない。私はある計画をしていた。駅で別れ際にキスして上げたい、そう思っていたのである。
信号が青に変わった。角を曲がって、駅前のロータリーへ着く。手頃なところに車を停めた。
駅構内から人があふれている。学生たちが駅前にたむろしている。さすが大きい駅だ。
「着いたよ」
しかし、彼は車から降りようとしない。うつむいて何か考えているらしい。私は待つことにした。
そして、2分ほど経っただろうか。彼が口を開いた。
「キスして欲しい」
迷いはなかった。私はシートベルトを外し、彼の顔へと顔を近づける。
唇が重なる。少々かさついていたが、気にしない。柔らかい粘膜の感触が伝わってくる。暖かさが、伝わってくる・・・。
舌を絡めてやる。ぬるっとした唾液がからみついてくる。彼も私の唇を押し割って、舌を入れてくる。
キスの仕方も分からないだろう人が、なぜか上手に舌を使って求めてくる。(あとで聞いたら、私の真似をするので精一杯だったとか)
キスだけで、こんなにビクビクと体が震えるものだろうか。喜びで体全体が溶けてしまいそうな錯覚に陥る。
長い長いキスだった。
ふと唇を離すと、彼はぽーっとした顔で、はぁ・・・と、ため息をつき、うっとりとした表情で、ありがとう、と言う。
そして、更に、
「お願い・・・胸、触らせて・・・」
いいよ、と、手を導く。彼は、揉んだりはしなかったが、手のひらで何度も、壊れ物を触るように丁寧にその感触を確かめていた。
「ああ・・・なるほどね・・・これが女の子のおっぱいなんだ・・・」
いたく感動したようである。手を胸から離し、今度は彼が私の左手を取って、ある場所へ導いた。
「あっ・・・」
私はドキッとしてしまった。その手は、彼の股間にあった。Gパンの上から、はっきりと分かるそのモノの存在。
「・・・こんなになっちゃいました」
「ど、どうして・・・」
「だって・・・」
もう、たまらない・・・すごくかわいい!私は彼のそんな姿がたまらなく愛おしくなってしまって、思わず股間を少し服の上からなでて上げた。
彼が小さく反応を返してくれる。ピクッと、体を震わせて、はぁ・・・と、軽く吐息を吐く。
「あ・・・いつまでもこんなことしてちゃだめ!早く帰らないと」
私は、別れを惜しむ彼の背中を後押しして、駅へと促した。
「うん、それじゃ・・・」
軽く手を振って、家路を急いだ。

家に着いて、しばらく経ってから、電話が鳴った。
彼だった。
「今日はどうもありがとう、楽しかった。それに、すごく嬉しかった。」
「うん、私も」
「・・・ねえ、お願いがあるんだけど」
「なあに?」
「・・・明日、逢えないかな」
「えっ?」
「逢いたい・・・」
「・・・うん、分かった。じゃ、○○駅で待ってる」
「ありがとう。じゃ、また明日」
と、そんなわけで、逢った次の日にまた逢うことになったのである。ただ、特別行くところもないので、 私の家に招いた。幸い、誰もいない。
二言三言の会話のあと、なんとなくお互い寄り添って、抱き合う。
「キスして下さい・・・」
彼が哀願する。その姿がもうとにかくたまらなくかわいい。昨日のように、また唇を合わせてあげる。
たまらなくなってきた彼は、私を床へ優しく押し倒した。そして、服の上から胸への愛撫を始める。
「お願い、おっぱい見せて・・・」
私は、だめ、と、抵抗した。彼はどうしても見たいという。3度ほどお願いされ、ついに私が折れた。
「いいの?」
黙ってうなずく私。彼はそっと服のボタンを外し、ブラジャーが見える所まで脱がせた。ため息をつき、そっと触れる。
「・・・きれいだなぁ・・・」
左右の胸を交互に優しく愛撫してくれた。
「ブラジャー、取ってもいい?」
うん、とうなずくと、彼はブラジャーを持ち上げる形でめくり、あらわになった胸を触り出した。
こうなると欲望は果てしない。
「・・・なめてもいいかな」
いちいち質問してくる。それがまたご丁寧でいいのだけれども。うん、と、うなずく私。すかさず、彼が胸へ顔を押し当てた。
なめると言ったから、軽くなめるだけかと思ったら、本当に隅から隅までなめ尽くすようになめるのである。
乳首を指でつまみ、顔を埋め、舌で転がすようになめられると、体の芯が熱く熱くうずいた。気持ちいい・・・。
「下も見たい・・・」
とうとう来るところまで来てしまった。だが私はそれだけはだめ、と激しく抵抗した。じゃあ、触るだけでもいいから、という願いに、
見ない約束で、ということで、下着に手を入れさせて触らせた。
こうなると白状するしかないが、すでに下着を濡らすほど下は濡れまくっていた。いやらしい音が、静かな部屋に響いている。
思わず声が出そうになるが、声を殺して、はあはあとあえいでしまった。
彼の手が離れた。十分満足したらしい。
「SEXしなくていいの?」
「うん、もういい、大丈夫・・・」
彼の顔が冴えないので、気になった。
「どうしたの?」
「うん・・・あのね・・・」
彼は黙って手を股間に当てさせた。かなり固くなっているのが分かる。だが、SEXしようと思わないらしい。
どうしたのか聞いてみると、彼は顔を真っ赤にして、Gパンに手をやった。
「見せてあげるね。・・・絶対笑わないで・・・」
そう言って、Gパンとトランクスを脱いで横になった。
彼のモノが見える。ただ、こういうことを言うと失礼だが、少々かわいいサイズである。そしてよく見ると、彼は真性包茎であった。
「お願い、笑わないで・・・」
消え入りそうな声で彼が言う。私は、笑うことさえもしなかったが、彼があまりにも情けなさそうに言うので、かえってかわいそうになってしまった。
私は彼のモノを、優しく手で包み、しごいてあげた。彼が、気持ちいい・・・と、声を上げた。
しばらく、ゆっくりとこすってあげると、彼がせつなそうに言った。
「ああっ・・・出したい・・・」
もう彼の顔は恍惚の表情である。私は黙って彼のモノに口を付けてあげた。
「飲んであげるよ」
「い、いいの・・・?」
私は微笑んで、彼のモノを口に含んで、吸い上げた。真性なので、感じ方が鈍いらしい。しばらく私の愛撫を受け入れていたが、
きっと疲れてしまうだろうから、と言って、彼が目の前で自分の手を使ってしごき始めた。
私はじっと見守って上げた。彼の手の動きがどんどん早まっていく。時々、腰をひねらせたり、快感に身を震わせるようにもだえたり、
そうして自慰行為が続いていった。
彼の手が一層早くなった時、
「あっ・・・イキそう・・・お願い・・・」
すかさず口を彼のモノに近づける。
「あっ、出ちゃう!イク・・・!」
うぅっ、と、うめいたと同時に、口いっぱいに彼の体液があふれた。私は、それを残らず、なめ取る。
彼は頭を床にくたっと倒し、手に彼のモノを握ったまま、はあ、はあ、はあと、息を整えていた。
時計を見ると頃合いのいい時間になっていた。彼を車に乗せ、駅へと向かう。
駅に着き、昨日のように、キスを交わし、別れる。
家に戻った私は、それまで彼のいたその空間を思いだし、自然と股間に手を伸ばし、一人エッチにふけっていった。
いやらしく濡れた股間をさすり、彼の名前を何度も口にしながら、激しく昇天した。
そして、また自分一人の空間に戻る・・・。



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