出逢った彼と2週間ほど過ぎた頃だったろうか。
女性を全く知らない彼が、私を欲しいと言い出した。
とはいっても、以前から真性包茎の人はSEXが出来ないという話を彼自身が聞いていたらしい。
どうすればいいか迷っていたようである。
ただ、性的に興奮すればきちんと勃起するし、精液も出る。自慰をすれば、それなりにイけるらしいし、問題ないとは思っていたのだが、
彼がいうにはそれは違うらしい。SEXで挿入するときにかなりの痛みがあるという。(もちろんSEXしてないから分からないらしいが)
以前彼は、「おとなのおもちゃ」なるもので挿入を味わおうとして激痛を感じてから、挿入に対して恐怖がつきまとうという。
だが、今回の彼は、その恐怖を感じつつも、意を決したわけである。
それならば、ということで、何も我が家でやることもないと思い、ホテルへ行くことにした。
私が知っている限りのホテルは、このあたりではかなりボロくさいモノしかない。かといって休憩ごときに6000円も払うような バカ高いホテルなんぞ利用する気にもならない。手頃なホテルに入ることにした。
車を降りて、例によって例のごとくナンバープレートを隠し、階段を上がっていく。
その間にも彼は、初めての経験に驚きの声を上げている。「うわー」だの「へぇー」だの、感嘆が多い。
そして、ドアを開けて入るとそこは、大理石張りの床に、テレビと机とソファ、奥の方にダブルベッド。
まあまあきれいな方であった。ソファに座って、ジュースを飲む。ホテルで買うと高いので、前もってコンビニで4缶ほど買ってきたモノである。
一息ついても、なかなか彼が重い腰を上げないので、私からベッドに移動した。
ベッドの上で、それまではいていたロングスカートだけをするすると脱ぐ。下はパンティだけになった。
上のブラウスはまだ脱がない。下を脱ぐだけでもかなり楽になった。布団に大の字になって寝転がり、「早くおいでよ」と声をかけると、
やっと彼が腰を上げてベッドへ来た。
「脱がせて上げるね」と、私は彼の上着に手をやり、ボタンを一つずつ外してやった。ふと何気なく股間を見ると、もう既に張りつめているのが分かる。
次にGパンを脱がせる。きついからなかなか脱がせられない。彼が手伝ってくれた。
そうして彼はトランクスだけ、私はブラウスにパンティという姿になって、しばらく布団の上で横になったまま話していた。
話が少しとぎれ、かけてあった有線の曲だけが部屋に響きわたって、お互い天井を見つめていた。
「・・・しちゃおうか・・・」
どちらからともなく、唇を重ねてきた。最初は軽く、そして、だんだんと深く・・・。
キスをしながら、私の胸を揉んでくる。耳を軽く噛んでくる。私は耳は弱い。ついつい甘えた声を出してしまう。
「いい?脱がせても・・・」
彼がブラウスに手をやって、私がうなずくと、ゆっくりとボタンを外して、ブラジャーまでも外してしまい、胸があらわになった。
すかさず胸を愛撫する彼。こないだの時とは全く違う愛撫で、たまらなくなる。乳首への刺激も忘れない。
きゅーっと乳首を吸われると、頭が真っ白になりそうだ。股間がうずき始める。
彼の唇や舌を使った愛撫がどんどん下半身へ移動してきて、ついに私の大事な部分へ達した。まだパンティをはいていた状態だったので、
パンティの上から、鼻の先を使ってなでまわす。
「いや・・・だめ、じらさないで・・・」
彼は、自分のトランクスを脱ぎ、私のパンティを脱がせて、とうとう秘密の場所を愛撫し始めた。
もう、下着は局部が濡れた状態で糸を引くほどになっている。彼が舌を這わせると、水をはじいたようないやらしい音がするのが分かった。
「あ・・・いやっ・・・」
そう言っても、彼は愛撫をやめない。ますます執拗になめ回してくる。汚いからやめて、と言っても聞かない。
たまらなくなった私は、彼のモノへと口を近づけた。69である。根元まですっぽりくわえて、唾液をいっぱいからめて、上下に動かしてやる。
彼も時々、口を離して、せつなそうな吐息を吐く。
「気持ちいいよ・・・」
彼がややあえぎ気味の声で囁いた。そう言われると、私まで嬉しくなってしまう。
さて、既にもう私のあの部分はどうしようもないほど淫らに濡れていた。
「じゃ、そろそろしてみようか」
私が彼を迎え入れて上げようと声をかけた。彼はまだ恐怖があってなかなか体勢を作れない。
「怖いよ・・・」
「大丈夫だから」
「うん、じゃ・・・入れるよ」
彼のモノが、私の入り口に触れた。怖いのか、体が硬直している。それでもゆっくりと、腰を前へと動かす彼。
「はう・・・ちょ、ちょっと痛い・・・」
「大丈夫?ゆっくりでいいよ」
かなりゆっくり挿入される。途中、何度か「痛い」を連発していたが、何とか入った。
「あ・・・入った・・・」
「ほら、大丈夫だったでしょ?真性でも大丈夫なんだよ」
「ああ・・・入ったんだぁ・・・」
彼は感激でただただその一言だけをつぶやいている。よほど嬉しかったらしい。
「どんな感じ?」
「・・・(たった一言)あったかい・・・」
私の体に、彼の体が入ってきた。今、二人は一つに繋がっている。
しばらくそのままの体勢で、抱き合う。肌のぬくもりが、なんともいえない心地よさである。
彼がそっと起きあがって、抜き差ししてみたいと言う。
好きなようにさせてみることにした。下手に動くと痛くてつらいらしい。
最初はゆっくり、そして慣れてきたらだんだん早くしていくように、と教えておいた。彼はその通りしているのである。
ちょっと滑稽だったが、笑ってはいけない。彼の仕方に任せる。
抜き差しを始めて、しばらくしたとき、彼がやっと「気持ちいい」と感じることが出来たらしい。要領よく自分の気持ちいい部分を知って、
入れたり出したりしている。何ともういういしい(笑)だんだん慣れて、腰の動きを一層早めると、今度は、はあはあ、と、あえぎだした。
SEXの喜びを知ったかのように、私に抱きつき、腰をぐいぐいと突いてくる。私もたまらず、声が出てしまう。
しばらく無心に動いていたので、疲れてしまったらしい。それでも快感を得られた喜びで、満面の笑みさえ浮かべていた。
「うん、もう大丈夫、満足した。ありがとう」
そう言って、彼は童貞喪失を経験したのである。
「これで君も男だね(笑)」と、ふざけて言うと、彼はただ笑って頭をかいていた。
その後、SEXでは射精できないということで、こないだ同様、彼が手でしごいて、私が飲んで上げることにした。
一通り、童貞喪失の儀が終了し、お互い下着だけをつけてまたベッドで横になった。
待てよ・・・
彼はイッたが、私がまだである。ま、いいか、と思っているところに、彼が鞄から何か取り出した。
「ちょっと!何でそういうモノ持ってるわけ!?」
卵形のバイブである。
頭でっかちなだけに、そういう道具類などは充実(?)しているらしい。
「使ってみる?」
「えー・・・?」
かなり抵抗があったが、ま、経験だからいいかなと、軽い気持ちで使うことにした。
が、使い始めて数秒後。
「いやぁぁぁぁぁぁぁんっ・・・」
いつもより激しくよがっている自分がいた。振動が無段階で調節できるらしい。彼は使い方を心得ているので、と、彼に持たせたのが間違いだった。
最初は弱くなっていたので、あ、こんなもんか、という程度だったが、だんだん強度を増し、最高になったところで私は激しくよがってしまったのだ。
「もうだめ、やめて、いやぁぁぁ!」
いくら哀願してもやめようとしない。確かに、イヤと言っているくせに、今まで経験した快感よりも更に高い快感が私を襲うので、ついつい、頂点を目指して 駆け上がっていってしまう。
体がビクビクと反応してしまう。下半身にぎゅーっと快感の神経が集まってくるように感じてきた。
もうそろそろ、イキそうである。
「イッちゃうよぉ・・・」
「いいよ、イッても。見ていて上げるから」
至って彼は冷静である。そんなこんなしているうちに、とうとうあそこが強く脈打ち始めた。
「いやぁぁぁっ・・・イクぅー!!」
いつもなら絶対にこんな大きな声を出さないのに・・・今日は違った。自分でもどうしたらいいのか分からないぐらい大声で叫んでしまったのだ。
グッと体が反り返り、大汗をかいて、絶叫し、昇天した後、しばらく意識がもうろうとした状態で横たわっていた。
後になって分かったのだが、彼が言うには、イク時に、ほんの少量だったが失禁したらしい。恥ずかしい話である。

目が覚めると、彼が腕枕をしてくれていた。
「起きた?」
「う・・ん・・・あれ?」
どうやら眠ってしまったらしい。あと10分ぐらいで休憩が終わりの時間になるらしい。急いで2人とも着替え始めた。
きっと今日は家に帰っても熟睡できるだろう。

そうして、彼にとっては童貞喪失、私にとってはバイブ初体験の日となったのである。
困ったことに、あれからどうもバイブの刺激が好きになってしまったらしく、一人エッチの時の必需品になってしまう始末である。
もっとも、バイブと言っても、ホームセンターなどで売っている「肩こりに効く」という名目で売られている、
太マジックほどの大きさの、それこそ本当のバイブレーターであるが・・・。


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