お薦めの本

「半パン・デイズ」重松清 (講談社695円税別)


1969年3月、東京から父親の故郷の瀬戸内の町(岡山県?)に引っ越してきたヒロシが、小学校に入学して卒業するまでの6年間のお話。標準語で話すので、1年生の同級生にトーキョーと呼ばれたヒロシが、やがて方言を話すようになり、よそ者からこの町の子供になっていく。主人公より3歳年上の私には、アポロ11号の月着陸や大阪万博、仮面ライダー、明日のジョー、愛と誠、天地真理、オイルショックなどなど、物語の舞台となる昭和40年代の世相に郷愁を感じます。
私も父親の転勤で、幼稚園まで東京、和歌山で育ち、小学校に入る前に父の徳島の実家に引っ越しました。今はもうはっきりとは覚えていないけど、主人公と同じような心細い気持ちで田舎の幼稚園に入ったのかな。今で言ういじめほど陰湿ではなかったと思うけど、いじめられたこともあったなぁと思い出しました。卒業してから同級生たちにはほとんど会ったことが無いけど、30年ぶりに会って、あの頃自分が皆からどんな風に見られていたのか訊いてみたい気もします。




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