平凡で礼儀正しい顔の後に隠された個人の悪意の顔つきを滑稽に暴露する映画
▼ある日，美貌の女子大生が殺害される。彼女の死を契機に，彼女を取り巻く周辺の人々は，お互いの存在に気付くことになる。
▼女子大生の隣りに住んで彼女を盗聴する警察官，叔父を自認する残忍な私債（闇金）業者，終わった愛を受け入れることができずストーカーをする過去の恋人，妻に知られず不倫を犯した大学教授。
▼普段，誰よりも平凡で礼儀正しい顔をして暮らしてきた彼らは，殺人事件を契機に，自分の内面に位置する怒りを発見し，死の責任をお互いに回し始める。
▼「他人を避けたことがない。」「お金だけ儲ければ良い。」「愛しているから。」「妻にだけ分からなければいい。」利己的な欲望で自分を覆い，お互いを懲らしめようとする４人の男は，悪質的に自分の本性を表わす。
▼自分だけは純潔だと主張する４人の前に，また別の女性が現れる。殺人より不倫の方がもっと耐えることができず，自尊心が傷ついたのが何より不快で腹が立つ女性は尋ねる。「間違った人は誰もいないですね？」
▼お互いを審判するという彼らが作り出した怒りの連鎖輪の中で，事件はますます予想できない方向へ流れて行く。
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