＜発掘された過去＞は，韓国映像資料院古典映画コレクションＤＶＤの下位（branch）ブランドで，韓国映像資料院が，海外アーカイブで発掘した映画や映像を復元・工夫してＤＶＤで発売するシリーズ
１ 銃後の朝鮮 In the Rear in Chosun
昭和１２年（1937年）の日中戦争で日本の勝利を広報する朝鮮総督府制作の戦争広報映画（1938年：日本語）
朝鮮総督府の全景，着物を着て日章旗を持った女性たちが，皇軍を応援する姿，出征する志願兵を乗せた軍用列車の出発場面，戦争支援のための募金・寄付運動，たすきをかけて軍需品を制作する朝鮮女性たち，軍需物資を積み出す軍人，簪（かんざし）を選んで戦争資金として寄付する朝鮮女性たちなど。
２ 朝鮮私たちの後方 Chosun, Our Rear Base
戦時総動員体制の構築に伴う動員目的の広報映画（1939年頃：韓国語）
京城府民会の飛行機献納，刑務所囚人たちの高射機関銃献納，戦争支援のための連合青年団発団式，漢口陥落祝賀式，中国領事一行の朝鮮神宮参拝，イタリア・モンゴル使節団の朝鮮訪問，債権（国債・貯蓄債権）買入督励など。
３ 朝鮮の愛国日 Partriots Day in Chosun
国民の精神状態を総動員するための朝鮮総督府制作の宣伝映画（1940年：日本語）。
日章旗掲揚式，日章旗を掲揚する村住民たち，制服を着て儀礼する幼い朝鮮学生たち，神社で祈る姿，学校で列をつくって床を磨く学生たち，箒（ほうき）を持って制式で行進する学生たち，愛国臣民に対する褒状授与式，国旗下降式サイレンに立ち止まって黙祷する姿，国民体操など。
４ 日本実録 Japanese Chronicles
戦争広報のためのニュースリール形式の映画（1943年頃：日本語）
昭和１３年（1938年）から１５年（1940年）までの志願者数と入所者数等に対する説明，志願兵の身体検査場面と出征式の姿，朝鮮総督府陸軍兵志願者訓練所の全景，朝の起床と内務班整理，制式訓練と剣術訓練，遊撃訓練など。
５ 朝鮮時報 第11報 Chosun News No.11
太平洋戦争の敗戦が差し迫った時期に朝鮮映画制作株式会社が制作した戦争広報ニュースリール映画（日本語）
１９５３年から＜対韓ニュース＞と名前を変えたイ・スンマン（李承萬）政府の＜大韓戦陣報＞の前身に該当する。
戦死した軍人の遺品と遺族，軍事訓練を受ける軍人，行進する幼い海軍少年兵の姿など。
６ 一つの『まごころ』の力 The Power of Sincerity
納税を促す内容の朝鮮無声劇映画（1935年頃：字幕は，日本語と韓国語）
船頭仕事をする青年が，ある紳士との対話で感じたことがあって，橋梁建設のための税金徴収運動を行う。
青年は，亡くなった父が所有する田畑を村の所有として寄託して共同耕作させ，一緒に誠実に仕事をして納税することを薦める。
青年の演説に感化を受けた村の住民たちは，こまめに仕事をして税金納付に参加するが，村で最も裕福なクォン・ソングン（權聖根）氏は，納税を拒否する。
クォン氏の一人息子ハンニュル（学律）は，滞納者であるケチン坊の父の代わりに自らお金を集める。
ハンニュルは，再び納税日が来ると，税金を出すために貯金箱を壊してお金を持って行き，息子の挙動を怪しく思ったクォン氏が，後を追う。
ハンニュルは，税金を出した帰り道に，うっかり丘から転がり落ちてしまう。
ハンニュルの死に遭って悔いたクォン氏は，大金の財産を寄託して村の前の川に橋をかける。
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