宇宙服のジョディ・フォスター

■コンタクト■

実のところ,劇場で「コンタクト」の予告編を見たときにはジョディのスペース・スーツ姿に甚だしい違和感があってあまり期待できなかった。SFとは無縁の世界の女優さんだという固定観念もあったし,彼女のキャリアから考えるとハリウッド製SF大作という舞台は場違いではないかと感じたからだ。

ああ,頼むから似合わないジェットコースター・ムービーなんかでキャリアに傷を付けないでほしいな〜というところが本音だった。もちろん僕の偏見もあるんだけど,ハリウッドのSF大作はすっかり娯楽一辺倒の巨大遊園地と化して久しいからね。こちらの方が「遊びに行く」という気分の時にはそれで十分なんだけど。

しかし実際に「コンタクト」を見てみると,そんな浅薄な危惧は全くの杞憂に過ぎなかった。そうだよな〜あのジョディ・フォスターがオファーを受けたくらいだからなあ。

こんなにストレートで真面目なSF映画は久しぶりだ。スペースオペラも大好きだけどこういう優等生(バカにしているのではない)もいい。真面目なものが軽侮される世の中に颯爽と立ったその姿が気持ちよい。まあ真面目な映画の割には正体不明の黒幕みたいな??なキャラクターも登場するが。結局あのおじさんは何だったんだろうねえ

で,問題のジョディのスペース・スーツ姿。あらためてじっくり拝見すると意外と野暮ったいデザインに見える。確かにスペオペとは違うわけで現実世界ではこんなもんだよ,と言ってるようでもある。LDではサイド3の7分20秒以後。ここからそのままクライマックスへとつながる。

ジョディ扮するヒロイン=エリーのキャラクターは「ツイスター」のヒロインと似たようなところがある(少女時代の事件,その後の仕事への執着など)が,さすがに天下の大女優の演技はたいしたもので存在感がみごとだ。個人的には"砂漠の巫女"時代の姿が一番気に入っている。

近頃のCMでも感じたんだけど,この人は年を経るごとにどんどん美しくなるタイプのようでこれからがまた楽しみである。

コンタクト PILF-2548
発売元(株)パイオニアLDC