ロケットマンのルーツかな?

■宇宙家族ロビンソン■

みなさんは84年のロサンゼルス・オリンピックを憶えておいでかな?陸上のカール・ルイスが元気ばりばりだったころだ。久々にアメリカで行われるオリンピックらしく,それはもう隅から隅までどこを切ってもアメリカ〜〜〜な大会だった。中でも「らしかった」のが開会式の演出!

ショービジネスの本場だけあって,イベントとしては実に豪華な催しだった。特に途中で登場したロケットマン(正式名称は知らないけどアナウンサーがそんな風に言ってた)にはちょっと驚いた。

宇宙服のバックパックみたいな個人用の小型噴射装置をつけた男性が,ホントに飛んで現れたアレである。へえ,現実にこんなのがあるんだ〜というのがその時の感想。何というか007的な小道具だし,どうせごく短時間しか飛べないだろうからショーやイベント以外じゃあまり実用性はなさそうだけど。

このメカ自体は昔からある発想だけど,まさか生中継で実物にお目にかかれるとは思わなかったなあ。しかし実はこれとそっくりの映像がずいぶん昔テレビに登場していたのである。

そろそろ公開(今は98年12月)の「ロスト・イン・スペース」のオリジナルであるテレビシリーズ「宇宙家族ロビンソン」である。この番組については思い入れもあるのでいずれ機会を見て取り上げるつもりだけど,パイオニアから出ている全エピソード収録のLDボックスシリーズはファン感涙の好企画であった。

とりあえずその中の一編「第五次元の侵入」(INVADERS FROM THE FIFTH DIMENSION)を見れば,あまりにロケットマンそっくりな画が見られて驚くだろう。少なくともルーツのひとつといっても間違いではないと思う。

LDボックス1のディスク4,サイド2チャプター4の冒頭がそれだ。これがなかなか本物らしく見えるので感心する。アップの画は単純な合成だが,ロングになるとなんだかとても本物っぽいのである。スケール感とかね。少なくともピアノ線は見えない。モノクロのせいもあるのかな?更に同サイドチャプター5の30分17秒あたりでもう一度見ることができるぞ。

吹き替えのセリフではロケット・ベルトとかフライング・ベルトなどと言っている。その気になればいろいろ面白いものが発見できる実に楽しいドラマである。65年製作だから東京オリンピックの翌年だ。

フライデーやドクタースミスの話はいずれまた。

宇宙家族ロビンソン BOX VOL.1 PILF-1994(PILF199404)
発売元(株)パイオニアLDC