旅は人生の濃縮パック(6) 〜最後の晩餐〜 


 旅は、年齢や性別や身分とかを超えて仲良くなれるから嬉しいですね。下の写真は、’94年、世界一周の途中、イスラエルのエルサレムにある安宿で、偶然出逢い、一緒に自炊し、いろんなことを話し、笑いあった人たちです。そして、明日には、みんなそれぞれの目的地に出発していくという日。

 最後の晩餐だからと、腕によりをかけて作ったのは、チキンと野菜のトマトシチューと、サフランで薄黄色に美味しそうに炊きあがったゴハン(味は普通の白ゴハンだけど)。ごちそうさま!の後だからみんな満足そうな顔してますね、ははは!
 この場所は、私達のいつのも食事場所で、宿の屋上、ルーフと呼ばれる激安の寝床なんです。なんと1泊約150円。結構広いのですが、みんな寝袋を広げて陣取りしてるんで足の踏み場がないぐらい。夜になると、みんな帰ってきてとっても賑やかになるんです。いろんな国の人と仲良くなれましたよ。
 自炊を通して、普通なら行くことのない八百屋や米屋や肉屋で買い出しするのも、面白かったー。気長に値段交渉したり、馴染みの店ができて喜んだり、今思えば、貧乏だけど贅沢!ですね。

 メンバーは、左から大学3年生の鈴木君。インドやトルコを廻ってきていて、いよいよ最終目的地のエジプトに。その横の帽子の男性は、絵が上手で、ゴールデンシェフのユーゴさん。働きながら、絵を描きながら旅して10ヶ月だと。その上にいるのが、大学卒業後、旅を選んだタカシ君。キリスト教にとても興味を持っていて、毎朝聖書を読み、キリストの辿った道を案内してくれました。一番右は、当時、ヨルダンへ入るのに必要だった通行許可証や招待状が、要らなくなった!と情報が流れ、挑戦する大学生の中島君。
 「グットラック!いつかどこかで!」私達は、それぞれのカメラに同じ光景を納めたのです。
あれから、7年。みんなどうしてるかな。

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