心ゆたかな国 ミャンマー(1)〜まずは旅のフィナーレ〜


 昨年の12月、ミャンマーへ行ってきました。ひとり旅は、世界一周以来のことです。
 たった9日間ではありますが、4年ぶりということで、結構緊張して出発しました。頼みの綱の<直感力>はすぐ開眼してくれるかなーと。でも、心配は無用でした。ミャンマーは私が想像するよりはるかに居心地のいい国だったからです。しかしながら、4年前のひとり身の時との違い、かわいい子供たちを残してまで旅に出ている、という背景・・。今回はそんな旅の最後からです。

 「東南アジアから帰国の方は、この質問票を書いてくださ〜い。台湾だけの方は不要です」
という係員のところへ行き、健康状態の質問にチェック。
「ミャンマーですね。下痢や発熱はないですか?」
係員は、私の書いた紙に目を通しながら再確認。
「ないで〜す!」私はすこぶる元気に答えました。16時間後、40.5度という熱でフラフラになろうとは、全く思いもせずに・・・。
 帰国のスタンプをもらうと、私は階段を駆け下ります。機内預けはないので、税関検査にまっしぐら。早く出ていきたい一心なわけです。なぜならあのドアの向こうには、愛しい子供の笑顔が・・待っているのですから。
 が・・。イナ〜イ!うっそー! 時刻は午後8時。ちょうどいい時間だと思って、今の今まで信じて疑わなかったのに、現実はひゅー・・。あー寒い、心も寒〜い。でもまあ、冷静に考えて見たら、忙しいダンナが放浪グセ?のある妻の帰国に駆けつけるはずなんて、あるわけない! 私の目はピシャリと覚まされたのでした。ははは!
 さあ、電話、電話っと。次男を見てもらっている実家と、長男を園長保育してもらっている保育園に。
「今、戻りました。お世話になりました。有難うございます。元気でおりましたでしょうか?」
「ええ、とてもいい子だったですよ」と先生。
「今から、すぐ迎えに行きますので!」
というやいなや、私はすっとんで行き、やっと感激の再会を果たしたのでした。

 翌日、実家へ次男を迎えに。元気な様子でほっ。と、しかし・・なんかオカシイ。体がクタッーとだるくて、目の周りがピクピク痙攣してきました。体の奥からズンズン熱が込み上げてきてくる感じがして・・・。
 「う〜ん・・。風邪じゃないねー。しかし、こんな高熱、なにかねー」
お医者さんは不思議そー。
「実はー、昨日ミャンマーから帰ってきたばかりなんです。それとカンケーあるんでしょうか?」
「は?ミャ、ミャンマー!?何しに?」
 それから、5日後。熱は下がらず。お医者さんは、こんな高い熱が続くのは、マラリアとか日本脳炎とか・・あるんだけどなーと恐ろしい言葉をお滑らしになる・・。そして、おそるおそるの血液検査をして、翌日、また病院の門をくぐりました。結果は、肝機能障害や白血球の減少など、あちこちに大なり小なりの異常。
「ほー、こりゃーきつかろう。どこもかしこも正常値を飛び出ているよ!でも、まあ、悪い病気じゃーなさそうだよ。」
とニッ!
 その正体不明のウイルスとの戦いは、その後も10日あまり続き、赤い斑点が出、かゆーい思いを経て、終りとなりました。
 思い当たる原因はふたつ。まず刺されまくったデカイ蚊! そして、旅の話しの中でご紹介しますが、体力の過信。帰国後24時間以内に、体の異変が起きることは今までも幾度とあったのですが、今回はちょっとひゃーとしました、はい!

 さて、ミャンマーというと、ポピュラーなタイのお隣、インドやラオス、中国、バングラディッシュとも国境を接する位置にあります。日本人にとってはまだまだ未知な国です。政情の不安定さは否定できませんが人のあったかさは最高です。活気はアジアで、人間的にはオーストラリア人っぽいおっとり気質。ひとり旅でも、あんまり根性?は必要ないです。治安もいい、物価は安い、食は多少脂っこいですが豊か。ただひとり難は、個人旅行者に課せられている300$の強制両替。9日間で使いきることは、私にとって至難のワザ?でありました。
 必須携帯品は、懐中電灯。まあまあいいホテルでも停電は起きるし、もちろん安宿では毎朝毎晩です。一般家庭では、電気賀つくサイクルが(今日は何時から何時という風に)決まっているそう。そして、もうひとつ、強力なムシ除け対策、忘れちゃいけませんねー。

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