"Caress Of Steel Tour" は1975年の10月か11月に始まり、1月のはじめに終了したと思われます。
残念ながらこのツアーの日程はあまりわかっておらず、約40のショウが行われたといわれているのみです。
Visions に載っている Neil のコメントのように、このツアーはバンドの意気込みをどんどん萎えさせるものだったようです。
いくつかのショウが終わった時点でバンドとクルーが "Down The Tubes Tour" と冗談半分でこのツアーを呼んだものの、実際最後まで下降トンネルを抜けられなかった、という話も Visions に記載されています。
A Stage Of Rush #1 でふれましたが、この時期の音源は全く出回っていません。したがってセットリストがまったくわかりません。
前後のツアーのセットリストから類推するに一曲目はおそらく Bastille Day, そのあと Anthem, Lakeside Park と続いたのではないでしょうか。
ただ、"Caress Of Steel" からこのツアーでのみ演奏された曲があったのかどうかさえもわからないので、セットリストを考えるのも難しいです。
今の所断片情報で "I Think I'm Going Bald" が演奏されていた、というものがあります。
ですから旧 B 面の "The Fountain of Lamneth" が演奏されていたのならば、"Anthem", "Lakeside Park", "The Necromancer" の演奏は他のツアーで確認されているので "CoS" からは全曲が演奏されていた、ということになります。
#ちなみに "By-Tor And The Snow Dog" の続編である "The Necromancer" は後のツアー、"All The World's A Stage" tour で "By-Tor >> The Necromancer" というメドレー形式で演奏されています。
ただし、このときは第III章の "Return of the Prince" のみでした。もしかしたら "COS Tour" では完奏されていたのかもしれません。
というわけで、仮想セットリストを作ってみました .
- Intro/ Bastille Day
- Anthem
- Lakeside Park
- The Fountain Of Lamneth
- I Thing I'm Going Bold
- Beneath, Between And Behind
- By-Tor And The Snow Dog/ The Necromancer
- In The End
- Medley:
- Working Man
- Finding My Way
- Drum Solo
(encore)
- Fly By Night
こんな感じかな。信用はしないでくださいね (^_^;;)
このツアーの最終レッグ、といっても1976年1月だろうか位の推測しかできませんが、なんと "2112" が新曲として演奏されていたことが Visions に記載されています。
しかもまだシンセサイザーやデジタルディレイなどのエフェクトによるアレンジもない、ワーキングトラックが演奏されたらしいのです。
うーむ、聴いてみたい。是非この時期の音が出回ってもらいたいものです。
この時期の映像ですが、8mm film でとられた Rochester, NY のものが残っています。しかし白黒で、音はアルバムのものが重ねられています。しかもほんの断片しかありませんので、あまり情報は得られません。