1998年2月26日(木)


前日は数学の勉強が長引いたため、結局ベッドにもぐったのは日付が変わって26日の、午前3時だった。
いつもなら、寝る前に一発抜くわけであるが、さすがに明日の学校のことを考えると、そう遅くまで起きているわけにはいかない。
僕は消灯後、すぐに眠ろうとしたが、頭が活性化しているせいか、なかなか意識が去ってくれない。
どうしても眠れないので、ベッドの脇にある棚から、エマ本「スーパー写真塾 96/12月号」を取り出して、 パラパラとめくり、目の保養を試みる。
ついでに、手持ちぶさたな右手でもって股間をまさぐる。ただし本格的なオナニーをするつもりはないので、 パジャマの上から亀頭をこすり、くすぐったい程度の快感を楽しむ。
やがて時計は3時15分を回り、さすがにもう寝なければ、と焦りだした。スタンドの電気を消して目を閉じる。
こういうときに限って、絶対に眠ることができないものである。眠れないのにベッドに横たわっているのは、結構辛いものがある。
一瞬、夢を見ることはあっても、それは極めて浅い眠りで、すぐに再び目醒めてしまう。
なかなか訪れてくれない睡魔を待ちわびること10数分、僕はやっと、「25日」を終えることができた。

4:05。
黄緑色の蛍光を発する時計が、ぼんやりと視界に入る。また目が醒めてしまった。
そのとき僕は、なぜだか、どうしても「やりたいっ!」と思った。
身体も気持ちも、オナニーの「あの」気持ちよさを渇望していた。とにかく今すぐ、オナニーしたいのだ。
部屋が寒いにも関わらず、僕はとたんにベッドから体を起こすと、使用済みトイレットペーパーの入った缶を取りに立ち上がった。
精液を拭く紙が準備されていなくては、心おきなくチン×をこすることができないからだ。
その缶は、親に見つからないように本棚の上に隠してある。机の上に昇らないと、それを取ることはできない。
僕はひんやりと冷たい缶を手にしつつ考えた。「でも・・・今やると、睡眠時間が2時間になってしまう・・・」
彼の心の中には、このとき、まだ明日(実際には今日)のことを考えるだけの理性が残っていたようだ。
そんな理性に諫められ、僕は缶だけを下におろしただけで、またベッドに入って眠った。意外なことに、今度はすぐに眠気が訪れた。

しかし、やはり性欲というものはすさまじい限り。
僕は5時ごろ、再び目醒めてしまった。そしてすぐに思った。
「やっぱり僕は、オナニーしなきゃ眠れないんだ」、と。
そして、どういうわけか、「精液を飲んでみたい」と・・・。
電気もつけずに手探りで、先ほどのエマ本を取り出し、適当にページを開く。
そこには、ふんわりとした柔らかいバストと、優しい色遣いの乳首をあらわにした女のコが寝そべっていた。 僕を誘うような眼差しである。
女のコの身体の中で、一番魅力を感じるところは胸である。このごろは脚にも興味があるが、やはり胸が一番だ。
いつも、女のコを電車などで見ては、その胸に視線をやって、触りたいなあなどと無理なことを思っている。
僕はどうしようもなく、このコを見ながらイキたいと思った。それですぐ、狂ったように腰を動かし始めた。
うつぶせに寝たままの姿勢で、円を描くように腰を動かして、チン×をベッドにこすりつけるようにする。
右手は左の乳首を、左手は右の乳首を、というように手を交差させて性感帯をまさぐり、刺激する。
腰を使うたびに、ペニス全体から快い反応が返ってくる。亀頭の部分は、トランクスにこすられて固くなり、
タマのあたりには、自らの体重で圧迫されることによって、指でしごくのとはまた違う恍惚感が走った。
オナニーを覚えたての頃は、いつもこんな体勢でオナっていたものだ。ある雑誌で、オナニーには指を使うんだ、ということを知るまでは。
この体勢だと、両手を乳首の攻撃に回すことができ、乳首が敏感な僕にとってはこの上ない快楽だったのだ。
あるいは、小さい頃、こんな風にしてオナっていたから、いま乳首が敏感になっているのかもしれない。
とはいえ、利き手の指と手のひらでめちゃくちゃ早く擦りまくる、あの痺れるような快楽を覚えてしまった今となっては、
やはりこの体勢ではイクことが難しい。さらに、このままイクと、トランクスがべとべとになってしまう上、
最後の方は、我を忘れて腰を激しく叩きつけなければならないので、階下の家族に、確実に行為を悟られてしまう。
だから僕は、2〜3分腰を回した後、じれったさを感じながら通常体勢に移行した。
ベッドに座って、パジャマのズボンを膝まで下げる。そして、そのままトランクスをおろし、屹立したあそこを手で包む。
今日は、我慢しようなどとは考えない。早くイってしまって寝るためにも、もう欲望にブレーキは掛けない。
僕は最初から、しゅしゅしゅしゅっと音を立てながら、激しく、早くペニスをしごきあげた。
もちろん、両方の乳首もしつこいくらいに触る。すぐに高まってくる。ああ、早くイキたい。出したい。
女のコはこちらを向いて僕を誘っている。胸が触りたい。ああ、いつか、こんな女のコに抱かれてみたい・・・
叶わぬ夢を抱きつつ、ますますスピードを上げてしごいていく。今日は、もう先走りが出てきていて、先っぽが透明に濡れている。
僕はそんなことにも構わず、とにかく強く握り、上下させた。本当に気持ちいい。
茎を右手で強く握り、盛んに上下させるとともに、ときどき親指を亀頭やカリに、人差し指を裏スジに這わせ、いろんなタイプの快感を貪る。
ああ、もうすぐ出るかな・・・
このあと素直に出しただけなら、それは日記に記すほどの1Pとはいえない。
だが僕にはこのとき、微塵の理性も、常識もなく、ただ単にすごいことをしたい、壊れてしまいたい・・・という思いだけが全行動を支配していた。
その思いは、僕をあのような恥ずかしい行為に導いたのだ。
身体の底から沸き上がる感覚を抑えて、ペニスを握った右手の動きを止める。そしてベッドに再び横たわる。
体育でいう「後転」を途中でやめるような格好になり、自分のチン×を目の前にもってくる。
つま先をベッドの端に引っかけ、体勢を崩さないようにする。これだけでも、体の固い僕にはかなり辛い。
眼前にそびえるチン×を、右手でぎこちなくしごく。不慣れな手つきだ。
柔軟体操の時と同様の、身体を曲げている痛みと、局部にひろがる快感がなんともいえないほど好対照だ。
身体をエビ反りにしていられるのは、せいぜい10秒が限界だ。不自然な姿勢と、痛みとに耐えられなくなると、 再び横になって、手であそこをこすり、快感を持続させようとする。
そしてもう一度反る。めいっぱい頑張ると、チン×の先を舌で舐め上げることができるくらいに近づく。
先っぽは、すでに先走りのカウパーでとろとろになっていたが、僕はそれを全部、舌ですくい取った。
気持ちいいわけではなかった。そして、味もほとんどしなかった。
ただ、すごくエッチで淫らなことをしている自分に興奮するだけ。
そして、4回目に身体を反ったとき、フィニッシュは訪れた。
無理な姿勢のため、「あああっっ!」というような射精感はなく、それはむしろ漏れ出る感じだった。
いつも上を向いているペニスが、今は下を・・・僕の顔の方を向いている。
中央の小さな割れ目から、突然白い粘液が湧いて出たかと思うと、それはどろっと僕の唇の左側に垂れ落ちた。
続いて、さっきよりは少し透明っぽい粘液が、糸を引いて落ちてきた。
僕はなかば無意識に、その液を口で受け止めようと顔を動かした。
とろぉーっと入ってくるザーメン。口の中、舌より少し左に、とろけ落ちる感触があった。 舌の上にも、水飴のようにたらーっとかかってきた。
一瞬、ちょっと塩辛くて生ぬるい感じと、独特の風味(?)がしたが、よくいわれる「生臭さ」はなかった。 というより、そんなことを感じるような、通常の精神状態ではなかった。
口の中に、十分に注ぎ込まれたあと、尿道口からは最後のザーメンが垂れてきた。 それは口を外れ、唇の右側から頬を伝ってシーツへと流れた。
唇を閉じ、何とかそれを飲み干そうとする僕。 でも、その温度と、特異感(別に、嫌な感じではなかったが)のせいで、どうしても唾液と混ぜ合わせられない。
もう少しで飲めるところまでいったのに、射精を終えた僕は、それより一刻早く、飲精を許さない通常の精神に占領されてしまった。
僕はティッシュペーパーのあるところまで走った。
口の中のものと、顔を汚した白い粘りけを、手にしたティッシュ1枚がことごとく拭き取ってしまった。

午前5時20分。
階段の下からは、大佐が弁当の用意をする物音だけが、かすかに聞こえてきた・・・





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