1998年1月31日(土)


今日は土曜日。また、ご多分に漏れず「ギルガメッシュナイト」を見てしまった。
この日は、風俗の特集をやっていたのだが、そこで紹介された「東京トップレス」という店に、僕は興味を持った。
そこでは、入場料+1000円でセクシーダンス(男性客の太股の上に乗って、女のコが腰を激しく揺り動かす)、 +2000円でトップレス(乳首見せ)、+3000円でディープキスをしてくれるのだそうだ。
こんなところで人生初のキスをするのも、しゃくだとは思うが、最終手段として、このような店があることが分かったのは収穫だった。
やはり僕は、初キスも初えっちも、風俗店ですることになるのだろうか。・・・おそらく、そうらしい。
そのためには今勉強をし、風俗で遊べるお金を稼げるような仕事に就かなければならないなあと思うが、 今日の勉強はもう切り上げ。寝る前に一発抜くことにし、オナニーの準備を整えた。
せっかくなので、リアルタイムで見ながら、同時にビデオにとっておいた「ギルガメ」をおかずに使うことにする。 これで、1日分のおかずを節約することができた。不況下にたくましく生きる、主婦の知恵のようだ。
一通り番組を見た感じでは、風俗特集のトップレスでヌくのが良さそうだ。 いつも頼りにしている「写真館」は、この日は西洋娘だったので、あまり興奮しなかった。別に、西洋娘が嫌いというわけではないのだが・・・。
ビデオの巻き戻しが完了し、いよいよ上映開始。激しい音楽に合わせて、数人の女の子がステージ上で身をくねらせ始めた。 その中でも、コスプレ風の白い衣装を着たコが目立っている。そのコは音楽に合わせて服を脱ぎだした。 いきなり「すっぽんぽん」になるのではなく、徐々に、男をじらすような視線・仕草で脱いでいく。さすがに男をよく知っている脱ぎ方だ。 見ている側のペニスが十分に固くなってきたところで、やっと胸が露わになった。その間も踊り続けているので、胸は上下に激しく揺れる。
僕はそれを見ながら、ペニスを握っている右手の動きを早めた。今日は、早く寝るつもりだったので、 左手もいそがしく動かし、容赦なく、徹底的に快感を高めていく(どこを触っているか、今までの日記をお読みの方なら分かりますね)。
やがて画面の中では、女のコがステージから下り、出演者の男の前に立って、腰をいやらしく動かし始めた。
僕は出演者のことを大いにうらやむと同時に、あと1年したら、間違いなく自分は風俗店に足を運んでいるだろうということを確信した。
僕のちんこの上に、スーツのズボン一枚を隔てて、こすりつけられる女のコのアソコ。そこでは、相手を求めて抱き合うことも可能だし、 どうしようもない欲望を少しでも溶き消してしまおうと、女のコと舌を絡みあうことだってできる。
それは、たった数分だけの楽園模写。決して現物ではない、模写であることが分かってはいても、男という悲しい生き物はそれを求めて金を出す。
いま僕も、決して本物ではない、偽りのおま×このなかに自らを抜き差ししながら、ひとときの快楽に身も心もゆだねてしまっている。
それは、冷静に考えれば無駄な行為に他ならない。しかし、この鬱積した欲望を、他のどこに向ければよいと言うのであろうか!
画面の中では音楽が終わり、踊りが終わった。服を直す女のコの姿。僕はヘッドホンを外し、画面を見ていた目を閉じ、自らの手と股間だけに神経を集中させた。
この収録の行われた日、確かにそこでは、女の子たちが裸で舞っていたのだ。いまさっき見たその裸は単なる幻影に過ぎないが、この体にわき起こる快感だけは、100%本物だ。
僕は出そうになるものを押しとどめようともせず、なりゆきに全てを任せた。

10秒後、体から何かが消えていく喪失感とともに、幻の楽園は音もなく、崩れ去っていった。





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