1998年1月23日(金)


数学の問題集、「チャート」をやるときには、机の上にエマ本を広げてやることが多い。
今日もそんな具合で、「デラべっぴん 96/10月号」を見ながら、媒介変数の問題を解き始めた。
30分ほど経っただろうか。問題に行き詰まると同時に、急に性欲が高ぶってきた。
僕はノートを閉じると、いつものように、オナニーの準備を始めた。
まず、やや離れたところに置いてあったエマ本を、目の前に持ってくる。
次に、椅子を汗で濡らさないように、古新聞を椅子の上に敷く。
そして、妖しげな引き出しから、使用済みトイレットペーパー(もちろん、オナニーの事後処理に使ったものであって、トイレで使ったものではない)を数個取り出す。
紙なのに「個」という表現を使うのは、それが僕の精液で固まってしまい、立体物となってしまっているからである。
これだけの準備が終わると、おもむろにズボンとトランクスを下げる。股間は半立ち状態である。
僕は乳首が感じるので、最初は乳首から順にさわっていく。そのうち勃起してきたら、カリの部分を包むように手を動かし始める。
時折エマ本の方に目をやり、女の子の姿を確認して、目を閉じ、一人だけの快楽の世界にふける。
特に意識しなくても、右手がひとりでに動いてくれる。急がないで、ゆっくりと。できるだけ、終わりを引き延ばそうと努める。
イキそうになると、スピードを落として何とか悪魔の誘惑に耐える。苦悶と快感の刺激的な混同。頭の中には、もはや何もなかった。

こうして、5分ほど性欲の海に身を任せていただろうか、不意に階下で、「パチン」という小さな音がした。
まずい、大佐だ!!
僕は素早くズボンを上げ、エマ本と古新聞を机の下に隠し、ノートを開いてシャープペンシルを握った。
この間、わずか数秒。しかもほとんど無音で、一連の動作を完了しなくてはならない。
厳しい生活環境が身につけさせた、野性的な行動技能、とでも言うべきだろうか。
その10秒後、大佐が部屋のドアを開けた。そして一言、
「夕飯何時?」
僕は答えた、「7時半。」
そして大佐は帰っていった。僕の心に、畏れと、暗く静かな怒りと、投げやりな絶望感だけを残して。

とはいえ、一度立ったものは、発射するまで収まりはしない。
僕は再び準備を整え、マスターベーションを続けた。幸い、すぐに性欲は甦ってきた。
赤黒く立つ肉棒。そこを上下する僕の右手・・・ エマ本の中の女の子に視線を合わせながら、僕は果ててしまった。

トイレットペーパーがまた、新しい僕の精子たちに覆われていった・・・





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