輝国山人の韓国映画
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▼1963年12月8日深夜12時,日本東京の街。荒々しい雨の道を急いで走る車の中には,日本最高のプロレスラー力道山が苦しい息をしている。真っ赤な血で染まっていく白いワイシャツ,腹を押さえた力道山の手の上から血が流れ出ている。10分前,クラブで酒を飲んだ力道山は,誰かの刃物で刺されたのだった。
▼1950年9月,日本大相撲協会では,巨体の力士と役員たちがたった1人の男に手こずっている。椅子を振り回して飛びかかる髷(まげ)の男は,現在相撲番付3位の力道山だ。純粋な日本人でなければ,横綱になれないという言葉を聞いて暴れているところだ。
▼そんなある日,酒に酔って無法な振舞いをしていた力道山は,運命のようにレスリングに出会う。米国から来たプロレスラーに奇襲制圧された力道山は,痛みや敗北感よりこの新しい世界を知って気分が爽快になる。そして,海の彼方に世界のスポーツプロレスがあることを知る。力道山は,10年前に玄海灘を渡って日本に来たように,今回も未練なく太平洋を渡る。
▼2年後,米国でプロレスラーになり,故郷に錦を飾った力道山は,日本でプロレス事業を始める。なじみが薄いスポーツに興行主も国民も半信半疑だが,歴史的な最初の競技が行われた日,状況は逆転する。太平洋戦争の敗北で失意に陥っていた日本人は,力道山がリングの上で米国選手を殴り倒す光景を見て涙を流す。緻密な計算下に行われた競技だったが,力道山は日本の国民的英雄になる。しかし,世の中をすべて持ったと考えた瞬間,力道山の人生は次第に外れ始める…。
一時期,日本の国民的英雄だった朝鮮出身の伝説的なプロレスラー,力道山(本名:キム・シルラク(金信洛),日本名:百田光浩)の一代記を描いた作品
▼彼は,異邦人だ。結局,力道山は,これまで全てだった相撲をあきらめて髷を切る。相撲のほかにはすることがなかった力道山は,酒と喧嘩で毎日を送る。
[制 作 年] 2004年 [韓国封切] 2004年12月15日 [観覧人員] 1,249,794人 22位(2004年) 韓国映画振興委員会(KOFIC) 年度別ボックスオフィス(韓国映画) [原 題] 力道山 역도산 [英 語 題] Rikidozan:A Hero Extraordinary [ジャンル] ドラマ,アクション [原 作] [Producer] キム・ソナ、梅川治男 [脚 本] ソン・ヘソン [脚 色] オ・スンウク、ク・ドンフェ、ソン・ヘソン [監 督] ソン・ヘソン [第3作] [助 監 督] キム・ヒョソク、イ・サングク [撮 影] キム・ヒョング [照 明] イ・ガンサン、チョン・ヨンミン [音 楽] イ・ジェジン [編 集] パク・コッチ [美 術] シン・ジョムヒ [武 術] ユ・サンソプ,チョン・ドゥホン [出 演] ソル・ギョング → 力道山 中谷美紀 → 綾(あや) 藤 竜也 → 菅野武雄 萩原聖人 → 吉町 譲 鈴木砂羽 → 沖 浜子 山本太郎 → 葛西紘一 船木誠勝 → 井村昌彦 [実在のモデルは木村政彦] ノ・ジュノ → キム・イル(金一) リング名:大木金太郎 パク・チョルミン → キム・ミョンギル シンプン(新豊)食堂主人 (キャストロール左) 仙波和之 → 二所ノ山部屋親方 坂田雅彦 → わかまつまさる 井田國彦 → しばまさゆき 岩本宗規 → 田村健一 脇 知弘 → 玉の里 須藤公一 → はまゆうひさし マギー → ニューハバナグループ司会者 ほんだしん → 日本大相撲協会理事1 いちはらきよひこ → 日本大相撲協会理事2 やまざきみつる → 日本大相撲協会理事3 大久保運 → 日本大相撲協会理事4 人村朱美 → 料亭女将 岡本 麗 → 中年女性 大城英司 → 刑事1 りーかねひろ → 刑事2 はまだあきら → 興行師1 おおつきしゅうじ → 興行師2 でんでん → 興行師3 おおたかあきら → 興行師4 むたこうじ → 皇族 みやもとせいや → 皇族の子供 チェ・デウン → 涙を流す老人 やまうちはやて → 立ち上がる少年 わたなべかやと → 松葉杖の少年 なかじま君 長野克弘 → 禿げた記者 しみずしん → 記者1 ふるごりまさひろ → 記者2 ユン・スミン → 記者3 たかまつたつや → 記者4 サイ・ホジン → 記者5 シン・ドンソン → 記者6 ラ・ヨンス → 記者7 イ・ヒョンジュ → 記者8 ユ・ビョンフン → 記者9 イ・ドンジュン → 記者10 中村文平 → 製菓店主人 おおくぼたか → 神社のカメラマン しみずせいぎ → スチールカメラマン ながくらだいすけ → 井村を励ます男 くにえだりょうへい → 日本テレビプロデューサー いなみやまこと → 高級クラブの男 おぎしままさみ → 男性アナウンサー キム・ユジン → スチュワーデス もりながけんじ → 井村を見送るヤクザ1 おおつきひろゆき → 井村を見送るヤクザ2 あさぬましんぺい → 赤十字社会長 のむらしんじ → NTV社長 たなかひとみ → NTV社長秘書 のまようこ → 料亭を案内する女将 けだあきひろ → 力道山の運転手 いしがきみつよ → 力道山邸宅の家政婦 なかやまけいた → 人力車夫 たきもとたけし → 蕎麦屋店員 まつだあきら → 飲み屋A主人 さかたただし → シコミン男1 こはたりゅう → シコミン男2 さとうこうだい → 菅野の運転手 ねぎしきよこ → 菅野家の家政婦 あさだけいいち → 菅野の下男 はりはらしげる → 菅野の参謀1 うえのふとし → 菅野の参謀2 あさだかずよし → 菅野のボディーガード1 しまずけんたろう → 菅野のボディーガード2 はまだいさお → 菅野のボディーガード3 さかもとまさゆき → 菅野のボディーガード4 すずきのりゆき → 菅野のボディーガード5 パク・ピオ → 皇族のボディーガード イ・オンサン → シャープ兄弟のボディーガード キル・ミンソン → 新聞配達少年1 キム・グァンソ → 新聞配達少年2 おおたにしゅんぺい → 銀座のある高級クラブのウェイター ふじもりえれな → 銀座のある高級クラブのダンサー ぬまざきゆう → 銀座のある高級クラブのマスター もりきゆき → 防空壕の人々1 あらいかずお → 防空壕の人々2 いまもとようこ → 防空壕の人々3 (キャストロール右) 秋山 準 → 遠藤幸吉 ムハマド・ヨネ → 豊登 武藤敬司 → ハロルド坂田 橋本真也 → 東浪 [実在のモデルは東富士] MIKE BARTON → ベン・シャープ JIM STEELE → マイク・シャープ RICK STEINER → アトミック TREVOR RHODES → アトミックのパートナー HIJO DE DOSCARAS → 米国巡回試合相手 BRAZO DE PLATA JR → 覆面レスラー 梶原しげる → 実況中継アナウンサー しまだひろし → 解説者 イ・スイル → 審判1 ユ・サンソプ → 審判2 [武術監督] キム・ジヌ → 井村のリングセコンド1 チョ・シジン → 井村のリングセコンド2 キム・テナム → 井村のリングセコンド3 橋 誠 → 力道山の門下生1 潮崎 豪 → 力道山の門下生2 吉田孝志 → 力道山の門下生3 百田 力 → 力道山の門下生4 ふじやま → 力道山の門下生5 すずきこうすけ → 力道山の門下生6 きばひこみつ → 力道山の門下生7 ごんどうしゅんすけ → 力道山の門下生8 みやざきのりひと → 力道山の門下生9 ハン・デグァン → 力道山の門下生10 イ・ミョンス → 力道山の門下生11 チョン・グォンフン → 力道山の門下生12 パク・ヨンジン → 力道山の門下生13 しだひろゆき → 相撲取りA ほうじょうとしあき → 田村後輩 相撲取り1 ともべやすし → 田村後輩 相撲取り2 あきたむねよし → 田村後輩 相撲取り3 ひろせやすゆき → マラソン相撲 みやたけいすけ → 飲み屋A2:相撲協会相撲取り1 あさだたかし → 飲み屋A2:相撲協会相撲取り2 ちょうしょうき → 飲み屋A2:相撲協会相撲取り3 のうえりょう → 相撲協会相撲取り4 とよしまこうたろう → 相撲協会相撲取り5 もりやすひと → 二所ノ山相撲取り1 たなかじろう → 二所ノ山相撲取り2 ぬかのぶよしひろ → 二所ノ山相撲取り3 いしかわかずや → 二所ノ山相撲取り4 まつざきたかし → 二所ノ山相撲取り5 さのたかし → テレビ素材用アナウンサー みついみほ → 松葉杖少年の看護婦 あかつき → 芸能人コンビ1 いさお → 芸能人コンビ2 あらきまこと → おきはまこのマネージャー のぼりかわよしかず → シュタイナーグループのレスラーA ほんだたかし → シュタイナーグループのレスラーB なかざとあみ → 教習芸者A すえひろゆい → 教習芸者B よしだかなこ → 教習芸者C むねきよしおり → 教習芸者D こまつすずみ → 教習芸者E こやまともこ → 酌婦1 たなはしさちよ → 酌婦2 はたのまき → 酌婦3 まつもときょうこ → 酌婦4 とうまりん → 酌婦5 みやちかこ → 酌婦6 しばたまさし → 相撲取りたち1 たかしなゆた → 相撲取りたち2 いずみよしひろ → 相撲取りたち3 いちみやしょういち → 相撲取りたち4 ひらのかつみ → 相撲取りたち5 いのくまゆうすけ → 相撲取りたち6 みわふとし → 相撲取りたち7 うらのやす → 力道山の門下生たち1 せきもとだいすけ → 力道山の門下生たち2 かざまきはやと → 力道山の門下生たち3 いとうまさよし → 力道山の門下生たち4 なるみごう → リングアナウンサー(声) ほりのりゆき → 郷軍放送(声) キム・ジェオク → 道行く人 シム・ヘスク → 道の女 字幕外 ファン・インム ソン・ヒョヌ → 日本記者2 [受 賞] 2005 第45回 大鐘賞映画祭/監督賞(ソン・ヘソン) 2005 第28回 黄金撮影賞授賞式/金賞(キム・ヒョング) 準会員賞(カン・スンギ) 照明賞(イ・ガンサン) [映 画 祭] 2005 第18回 東京国際映画祭 閉幕作 [時 間] 137分 (日本版は149分) [観覧基準] 12歳以上 観覧可 [制 作 者] チャ・スンジェ,ノ・ジョンユン,河井信哉 [共同制作] パク・ナムソン [制作会社] 株式会社サイダスFNH [制 作 費] [ビ デ オ] ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(DVD:10,290円,4,935円) 2006/08/04発売 (Blu-ray:4,980円) 2006/11/22発売 [レンタル] あり [H P] 終了(日本) [撮影場所] プチョン(富川)ファンタスティックスタジオ ソンナム(城南)タンチョン(炭川)総合運動場 スンウィ(崇義)体育館 イテウォン(梨泰院)キャピタルホテル インチョン(仁川)ソンド(松島)ビーチホテル イナ(仁荷)工業専門大学校 日本現地ロケ [挿 入 曲] Wakasagi No Uta(若鷺の歌)
作曲:Yasa Saijou(西條 八十)/Yeji Kosaki(古関裕而) Osho(王将)
作曲:Yasa Saijou(西條 八十)/Toru Funamura(船村 徹) Yukanaru Sulhal(勇敢なる水兵)
作曲:Nobutsuna Sasaki(佐々木信綱)、歌:The Dark Ducks(ダーク・ダックス) Espanola
作曲:Winkler Malaga 作曲:Rigner [Private ] K-DVD(567-2024/12/18) J-DVD(3,849)2006/5/20(800-2021/03/03) [お ま け] ・2006年 春 日本公開 ・日本では,力道山が韓国人だったという事実を知らない人が,いまだに80%を 超えるそうだ。 <力道山年譜> 1924年11月4日 咸鏡南道ホンウォン郡シンプン(新豊)里で出生 1940年 朝鮮相撲大会優勝 1940年 日本人刑事の勧誘で日本に行き,二所ノ関部屋から相撲入門 1946年 新入幕 1948年 小結昇進 1949年 5月 関脇昇進。成績では大関になれたが,番付編成から除外される。 1950年 9月 自分で髷を切り、相撲引退 1950年11月 日本国籍取得 1952年 2月 渡米 1953年 3月 帰国 1953年 7月 日本プロレスリング協会を創立 1954年 2月 力道山-木村政彦 VS シャープ兄弟 日本初世界タグ選手権試合(引分け) 1954年12月 力道山 VS 木村政彦 日本選手権(勝ち) 1955年 7月 力道山-東富士 VS プリモカルネラ-オルテガ試合(勝ち) 1956年 5月 力道山-遠藤幸吉 VS シャープ兄弟(勝ち,世界タグチャンピオン獲得) 1959年 5月 第1回ワールドリーグ開催。決勝でジェス・オルテガを破って優勝 1962年 3月 LAでフレッド・ブラッシーを破ってWWA世界ヘビー級王者獲得 1963年 1月 ソウルを極秘訪問 1963年 6月 田中敬子さんと結婚 1963年12月7日 力道山最後の試合 1963年12月8日 東京のナイトクラブで刺され,12月15日腹膜炎で死亡(39歳)