▼色あせた白黒写真がきちんと陳列された合唱団。これらの歴史が証明するように，ワールドビジョン宣明会合唱団は，世界的に有名な伝統がある合唱団だ。
▼すでに合唱団生活をして７年目のベストフレンド，ヨンジュとケヨン。歌ならば一寸の譲歩もない軍規班長ケヨンが，今日も公演が完璧でないようで，団員に向かって大声を出している。
▼家へ帰る道，ヨンジュは，一緒に歌うことができるということだけで幸せで，怒りを押さえることができずにハアハアと息をするケヨンを慰める。
▼合唱団の別の友だちソヨンは，すべて名門大学を卒業して順調な裁判官家族たちの中で，自分だけを眺めて劣等感を解消しようとする母のせいで息がつまる。母の監視と組まれている計画のとおり動かなければならない日常が，ソヨンをしきりに疲れさせる。
▼唯一の脱出口である合唱団。ソヨンは，歌を歌う時に初めて自分が生きていることを感じる。驚くべき実力で，ソヨンがソロで選ばれることになるが，母の深刻な反対で合唱団に通うことさえもできなくなる。
▼同点の点数をもらったヨンジュとケヨン。先生たちの決定でヨンジュが選ばれて，内心期待に膨らんだケヨンは，仕方なくお祝いの言葉をかける。
▼偶然に練習室でヨンジュと声楽先生の対話を聞くことになったケヨンは，背信に全身が震える。信じていた友だちヨンジュだったので，さらに腹が立つケヨンだ。とても冷酷に絶交を宣言して後ろを振り向く。
▼次の練習の日，団員がヨンジュを囲んで問い詰め始める。誤解は，より大きい誤解を呼ぶという話。自分の話を聞いてくれる友だちが誰もいない。逃げるように練習室を飛び出して，ソヨンとヨンジュが抜けた合唱団の雰囲気は，大会を控えて落ち着かない。
▼一方，狭いガラス箱の中に閉じ込められたように現実に苦しむソヨンは，道をさまよってバンドの音楽の音に我を忘れて歌を歌うことになる。どさくさまぎれに街のバンドのボーカルとして参加することになって，なじんだ友人たちとの合唱でもなく，人々の喝采もない舞台だが，歌を歌うことができるという事実が夢のようだ。
▼娘を探して道路で歌っている姿を発見する母。ソヨンのほおがかっかとほてって，母の手に引かれて消える。
▼合唱競演大会当日，いよいよワールドビジョン宣明会合唱団の順序が近づくのにケヨンの姿が見えない。一緒に歌うのが幸せだった瞬間，私でなくあなた，あなたのための私たちを存在するようにさせたハーモニー。果たして彼女たちは，その美しい歌を再び歌うことができるだろうか。
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