輝国山人の韓国映画
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▼陰った目つきで荒い言葉を使い,常にリュックサックを背負って歩くテシク。彼は,道で暮らし,男を愛する男。一時ヒマラヤを夢見る登山家であったということ以外には,誰も彼の過去を知らない。彼は,自分の過去を聞かれるのを非常に嫌う。
▼ある日,彼は,道で酒に酔って倒れて苦しそうな一人の男に会う。彼は,株価暴落で証券会社の有能なファンドマネジャーから一転すべてを失ったソグォン。テシクは,満身瘡痍のソクウォンの面倒を見てあげて,ソグォンは,日々テシクに慣れて行く。
▼ある日,彼らは,当てのない旅に出かける。旅の途中に海辺の場末の村に流れ込んだ彼らの前に,挑発的な女イルチュが現れる。イルチュは,テシクを愛するようになって,どうしても拒むテシクについて行き,彼らの旅に合流する。
同性愛を本格的に扱った作品で一人の男を愛する同性愛者と彼を愛する女の交錯した三角関係を描いた異色メロー作品。題名のようにロード・ムービー形式の映像で同性愛に対する社会的慣習の壁を暗鬱で真剣な雰囲気で扱っている。
[製 作 年] 2002年 [韓国封切] 2002年10月18日 [観覧人員] [原 題] ロードムービー 로드 무비 [英 語 題] Road Movie [原 作] [脚 本] キム・インシク [監 督] キム・インシク [第1作] [撮 影] キム・ジェホ [照 明] ソン・テクチュン [音 楽] ファン・サンジュン,イ・ハンナ [美 術] [武 術] [出 演] チョン・チャン → ソグォン ファン・ジョンミン → テシク ソ・リン → イルチュ チョン・ヒョンギ → ミンソク パン・ウンジン → ジョンイン キム・ギチョン → チョ氏 野宿者 イ・ジェウン → スホ ジョンインの息子 チャン・ユジョン → ユジョン ソグォンの妻 イ・ヒョンジュ → チョクパンの男 リュ・ソヒョン → ヒョンジャ 喫茶店ホステス キム・ヒョンジ → クムジャ 喫茶店ホステス カン・ミンジ → 妊産婦 野宿者 チョ・ウニョン → 屋台主人 パク・キョンファン → ウェイター ハン・ギジュン → ソグォンの先輩 ノ・スンヒョン → ソグォンの同僚 ト・ヨング → 尋問刑事 ウォン・ジョンソン → 尋問刑事 イ・ジェグ → 尋問刑事 キム・グァンイン → 海岸の刑事 キム・ファンド → 海岸の刑事 ヨ・チャンス → ソウルの刑事 キム・サンウン → ソウルの刑事 ナ・スンサン → ネクタイ チョン・ギホ チャン・ウンジン → 従業員 ホ・ギホ → 駅務員 ソン・ジノ → 機動隊 チェ・ソンウン → 採石場監督 チョン・ジョンヒョン → 入り江の班長 イ・ヒョン → 工場職員 オ・ジョンスク → 刺身料理屋主人 チェ・ヒョンソク → トラック運転手 チョン・ソグォン → 刺身料理屋の男 チェ・ギホ → 放送PD [美術] クォン・グッキ → 放送作家 キム・グァンテ → 検問警察 キム・ビョンス → 野宿者 パク・トンイル → 野宿者 イ・ギウク → 野宿者 チョン・ジンベ → 野宿者 クォン・ミンチョル → 野宿者 キム・ユンミ → 客の集まり場マダム パン・ジュラン → チョ氏の娘 キム・ユナン → 霊安室職員 [受 賞] 2002 第22回 韓国映画評論家協会賞/新人監督賞,男子新人賞(ファン・ジョンミン) 2002 第3回 釜山映画評論家協会賞/新人監督賞(キム・インシク) 新人男優賞(ファン・ジョンミン) 2002 第7回 釜山国際映画祭/アジア映画振興機構賞(NETPAC) 2002 第23回 青龍映画賞/新人監督賞(キム・インシク) 新人男優賞(ファン・ジョンミン) 2002 第5回 ディレクターズ・カット・アワーズ/今年の男新人演技者賞(ファン・ジョンミン) 2002 第21回 バンクーバー国際映画祭/龍虎賞(Dragons and Tigers)部門 招請 2002 ロンドン国際映画祭 招請 2003 第40回 大鐘賞映画祭/音楽賞(イ・ハンナ),審査委員特別賞 [時 間] 115分 [観覧基準] 18歳未満 観覧不可 [制 作 者] チャ・スンジェ [制作会社] (株)サイダース [ビ デ オ] 日本発売なし [レンタル] なし [H P] [撮影場所] イルチュの海岸 = 全羅北道 プアン郡 ピョンサン面 キョクポ海水浴場 ミンソクのダム = 全羅北道 ワンジュ郡 コサン面 テアダム 採石場 = 全羅北道 イクサン市 ナンサン面 塩倉庫 = 全羅北道 プアン郡 チンソ面 ヨムジョン村 [Private ] K-DVD【42】 [お ま け] ・2002年3月封切り予定だったが,出演俳優チョン・チャンが大麻草事件で検挙 されたせいで延期になった。 ・チョン・チャンは,この作品で幻覚に酔う場面が出てくるので,実感できる演技の ために大麻草を薦められて飲んだと話そうだ。 ・キム・インシク監督は,韓国社会の同性愛に対するいかにも強情な偏見を破っただ けでなく,真正な愛に対する考察まで込めたこの映画を通じて,「2002年最高の発 見」という高い評価を受け,その年の新人監督賞をさらった。 ・しかし,封切り成績は,ソウル8千,全国1万8千名で興行に惨敗した。