人生を逆転するホラ吹きの法則
編集好奇 '02年6/26 byカヤノカツミ

●宅配すしの「ふく本舗の三太郎」/ドゥイットナウが絶好調です。この6月はなんと既存店が前年対比130%。サッカー効果=家でテレビ観戦+宅配すしやピザを頼む人が増えたこともありますが、今までの努力が実を結びつつあります。'94年に第一号店を出して、今や福岡を中心に約42店舗を展開。去年からは東京、沖縄、広島にも進出し、今も毎月新店舗が増えています。宅配すしでは九州で圧倒的なNO1企業です。

●しかし、ここまでの道のりは平坦ではありません。創業時は1店舗ですから仕入れ原価も高く、約1年半は社長の蔀(しとみ)さんの給与はゼロ。それまでの蓄えで食いつなぎました。その後2年で10店舗を超えて絶好調になったんですが、急激な店舗展開に銀行が危惧を抱いて融資がストップ+O157の全国的な流行でまたも大打撃。しかし、ベンチャーキャピタルの支援や新たな銀行のバックアップ等もあり、'99年よりまたも快進撃。店舗は一気に20店を超え、2000年からは回転すしを1年で7店舗もオープンしました。

●ところが、一段の消費不況や不慣れな店舗運営・店舗立地の選定を誤り、回転すしで大失敗(というか、回転すし本業の同業他社には味や商品、接客でも完敗)。本業の宅配すしは好調だったんですが、回転すしの設備投資が過大でまたもピンチに。ついでに出した「回転焼き肉」店も、オープン直後に狂牛病騒ぎで頓挫のダブルパンチ。これが2001年後半のことで、資金繰りにも追い込まれました。でも、それからがスゴイ。回転すしが駄目だと分かると、好調な2店を除いて大半の5店を一気に閉店。回転すしのレーンを同業他社に次々と売却しました。

●普通はこの「撤退」がなかなかできない。出して1年足らずで、しかも宅配店と違って回転すしの店舗は目立つ。同じようなリストラ撤退を平成2年に経験した石村萬盛堂の石村社長は「店舗を閉めるのは決断力と勇気がいる。なぜなら、見栄=人の目が気になるからだ。通常は赤字でも見栄があり、ずるずると引きずって倒産する。そういう意味で、今回の蔀君の撤退劇は素晴らしい。サスガだ」。今年に入り、またも蔀社長は自信の給与をゼロにし、他の役員も報酬半減。様々な販管費を削減し、「この5月からやっと眠れるようになった」という。この6月決算は回転すしの設備除却損等がかさみ、赤字か収支ゼロの予定。しかし、本業の宅配すしは営業利益で約20%もの高収益・シェアを維持しており、去年進出した東京でもFC加盟希望者が殺到。わずか1年で関東地区店舗は10店になった。「痛い目にあって初めて自分の強みが再確認できた。初心に返り、宅配すしで日本一を目指す。あと2年我慢すれば財務内容もキレイになる。株式公開は当初の予定からは遅れますが、必ず成し遂げます」(蔀社長)。

●先ほど、博多一風堂の河原社長に会った。今日は「一日限定・特製塩ラーメン」の日で、12時前には長蛇の列。今や全国25店を出し、今年は年商50億。1店舗年商2億という化け物みたいなラーメンチェーンだ。河原さんは漫画家や役者の夢に挫折。25歳の時には勤務先の量販店で商品の横流しをし、牢屋に3カ月入るという地獄を見る。出獄後、開き直ってバーを開店。そこで生まれて初めて人生と仕事の目標設定をする。@3年間は休まないA30歳迄に年収1000万円B33歳迄に2店舗目を出しC35歳で一生の仕事に出逢う。33歳で一風堂を出し、@ABは予定通り。CはTVチャンピオンで日本一となった44歳の時。「それまではラーメン以外で何かあるのではと、パソコンや飲料事業や様々なものに手を出した。でも、全て失敗。TVも単なるショーだと思ったけど、応援してくれた松前町の人達が涙を流して喜んでくれた。初めて”有り難う”という意味を理解し、これが天職だとわかった」そうです。そして、45歳の時に目標を再設定。@5年で25店50億A本を毎年1冊出すB講演を年に10回C憧れの月刊誌「致知」に出る。@ABは今年達成し、Cは今月号に神渡良平氏の取材で掲載。Dは昔憧れた漫画家の本宮ひろしに会うことですが、恐らく達成しますね。

●多くの自己啓発本に「夢を持ち、目標を決めて書き出し、毎日眺めれば叶う」とあります。河原さんの例は見事。しかし、現実にはまず、自分の夢や目標がわからない。ましてや夢を人に語るのは目標が挫折したら恥ずかしい。私の夢は「本を出す+講演+弱小企業コンサルになる」ことでしたが、本は4年前から宣言して3年連続挫折。しかし今秋には「福岡のバカ社長・天職発見の法則」が、そして2冊目も年内に出すとホラ吹いたら、今日決まりました。これはランチェスター竹田先生と共著?で全国発売です。講演も最初は失敗ばかりでしたが、今では年間10回の依頼(皆さんの前ではまだ話せません)。コンサル(見習い)では商工会議所の博多商人塾で2年連続講師+市の経営相談員+約10社の顧問(というか臨時社員=使い走り)に就任。来月7月は新潟商工会議所の総会で、竹田陽一+石村善悟+栢野克己の基調講演だ(但し、私は人の受け売り話ばかり)。

●蔀さんはいつも「来年は上場する」「5年で200店出す」「すしでマクドを抜く」「世界一になる」とホラを吹きまくり、その都度挫折はしてきましたが、ホラの何分の1かは実現し、今や九州・中国地区ではNO1です。ホラを吹いて失敗したら恥ずかしい。でも、一番大事なのは自分に克つこと。ホラを吹くと応援する人も出ますが、失敗すればホラ見ろと叩く人もいる。この葛藤がいいですね。貴方のホラは何ですか?人生は一度。死ぬ迄ホラを吹き続けましょう!




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