Elegy Live Report



- Kanji Code : Shift-JIS -


--- Elegy Live in Osaka --- 97-11-17

by O.Masutani


会場は難波WOHOLという100人から200人ぐらい入るライブハウス。
主催はクラブチッタ川崎。5,800円。
会場が狭い(15m×30mぐらい、後はバーカウンタになっている関西の人には
お馴染みだろう)のでロビーで順番待ちしながら会場時間を待つ。
観客の年齢層は10代から20代前半が多いので私はちょっとおやじである。

この前、同じWOHOLであったEric Johnson(No1 Over All Guitarist)のライブ
の時より人数が大分少ない!前の方に行ってピックをゲットするぞ!
しかし...私のチケットはセゾンで購入したものなのでほとんど
最後の方になってしまった。

結構、早く購入したのに(シリアルは10番台)
特別優待券→会場購入→何かの優待券→ぴあ会員優待券→ぴあ
の次、という言語道断な差別主義の前に期待は砕け散ったのでした。

開幕はスモークとニューアルバムのイントロがバックで流され、
暗闇の中に4人のメンバーが登場、Henk van dar Laars(G)の
荘厳なインストゥルメンタル曲 "Equinox" のソロとともに
ライトアップ、メンバーが闇に浮かび上がる。
いきなり観客が盛り上がるが、それ以上のパワーの演奏が始まった!

左から
  Martin Helmantel(B)
  Ian Parry (Vo)
  Henk van der Laars (G)
  Dirk Bruinenberg (Dr 後)
という布陣。

私は、立てかけてあるギターの前にいたのでちょうどHenkと向かい合う位置だ!
Henkがツインギター時代の曲をどうこなすかを見たかったのでベスポジ!!!
(ただし最前列ではない (;_:))

Henkは上半身裸で、白のSharvelかIbanezのようなタイプを弾いている。
HMのまったく新しい領域への進化を引導するElegyのイメージに
ぴったりなハイセンス、ハイテックなギターだ!(なんのこっちゃ)
欲しいぞ!(10万以下なら)
他のイクイップメントは暗くてわからなかった。
今度はチェックしよう(そんなものチェックしてどうする?)

予想どおりの疾走型早弾きタイプのパフォーマンスであった。
すました顔で、極度にテクニカルかつダンスビートのような
ELEGYの曲をいとも簡単に、しかもアルバムのクオリティーを
上回るほどにこなす様は驚嘆というほかに表現しようがない!!
(Henkはダンス、テクノ系もよく聞いて取り入れているそうだ)

バッキング中に時折見せるヘッドバンギングで長い金髪が地毛で
あることがわかる。獅子舞状態!(まじめにレポートしろ!)

ピックを投げる場面が何回かあったが明後日の方向に投げてくれました(泣)

それにしてもオランダ人(多分初めて生で見る)はでかくて見栄えがするなあ。
VoのIanもアルバムジャケットでは小柄に見えるが、実際は170後半はありそうです。

彼のパフォーマンスは、サービス満点&シュアーな
ボーカリングでアルバムよりはるかにエネルギッシュで、
アルバムの印象と違いバンドの新しい方向性にふさわしいと確信した!。

歌っている最中何度も握手したり(やり過ぎの感も)、
「アリガトウ!」を連発したり、全身全霊という感じだ。
残念だったのは日本語のボキャブラリがそれだけだったことか(笑)

メローからハードまできっちり歌うという感じのボーカルは
前任のVoの全力疾走型とまた違ったダイナミクスを生み出している。
さすがメインストリーム系バンドでならしただけはある。
(Vengenceは聞いたことないが是非聞いてみたい)

BassのMartinは一人ぬけたGuitarを補ってあまりある活躍だ。
ソロもあり、プログレッシブなプレイを披露していた。
DrumのDirkのソロもあったが、ありがちな間延びした感じの
ソロではなくコンパクトでフックのあるアレンジはなかなか
見ることはできないだろう。

その後、ニューアルバムのほとんどの曲と過去3枚のアルバムから
2、3曲ぐらいずつ、ほとんど間髪入れずに1時間強のライブ
が続いた。
残念だったのは、私の一押しのポップメタル曲"Shadow Dancer"
何の間違いか演奏されなかったことだ。
このニューアルバムのハイライトの一つであるのになぜだろう。
きっとやりすぎて飽きてしまったのだろう(?)。

Instrumentalの曲も5曲ほどあったが、Henkがステージ際
(といってもステージの奥行きは3mほど)に立ち
1mぐらいの至近距離で怒涛のフィンガリングを堪能できた。
(私は3列目ぐらいだが、ステージと最前列の間はほとんどなし!)

アルバムのイメージをほとんどそのまま再現しているような
クオリティーである。あれだけ完成された楽曲をライブで
即興的にアレンジするのはおそらく無意味であるし、
私はアルバムのプレーをビジュアルに確認するだけでも
満足なのであまりアレンジされるよりもよかった。
もちろんソロはほとんど即興だ。

傑作アルバム"Lost"からはアルバム中盤のプログレッシブ2部作
"1998"と"Spirits"が完全再現された。
個人的に一番好きなのでもっとやって欲しかったが、複雑なツイン早弾き
満載のこのアルバムの曲は物理的に演奏できそうもない。
(マイケル・アンジェロ以外の人間には)
Spiritsの3拍子4拍子の変拍子リフに完全にシンクロして拳を
あげていたのは私ぐらいか??

アンコールでは私の知らない1st 2ndの曲が演奏されたが、
1stのインスト曲"All Systems Go"の、アルバムよりさらに
早弾きパートを増やしたそのバージョンで観客は完全に
ノックアウトされたようだ。みんなリアクションさえ
忘れてしまっている。
私が帰りの即売所で1st, 2ndを買いサイン色紙をもらったことは
言うまでもないだろう。

アンコール含めて1時間半という短いライブでしたが3時間ぐらい
聞いているような充実度だった。
今度来日したらまたぜひ行きたい。

Dank u Elegy !

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