Part7


【うどんこ病について】

うどんこ病は絶対的寄生菌です。生きた細胞に寄生するという特殊性から宿主の範囲が狭くなったようです。作物によって病菌の種類が異なるため薬剤の選択性があります。
「難病」ではないでしょうが、耐性菌が認められます。

トップジンM、ベンレ−ト、カラセン、モレスタンなどDIYショップにも並んでいる薬剤ですが、効かなくなりつつあるようです。
昔ながらの水和硫黄剤、石灰硫黄剤、マシン油が耐性がでず、効果が高いと見直されています。ただし、薬害が出やすいので展着剤を多く薬量濃度を薄くして与えるとよいようです。
発生条件がダニ類と同じで、水不足で空気が乾燥し、肥料が欠乏したときに拡大します。これらの薬剤はダニにも効果がありますのでいっしょに防除できます。
栽培農家で使われていて、ハ−ブ類にも応用がきくものとしては、「酢」があります。
水100Lに玄米酢(合成酢はX)300cc、焼酎(35度)300cc、果糖300gを混ぜて3、4日置いて散布する方法があります。

うどんこ病の胞子はアルテミジア類に住着きやすいので近くの雑草に要注意です。


一度このペ−ジでも書いているので、今回はベテラン農家の利用例から。

○発生は土が水不足の時、主に葉から発生し、晴天の日等空気が乾燥したときに拡大する。また、肥料が欠乏した時に発生、拡大する。
★予防法−農薬代わりとして。
 栄養材として「酢」を利用する。活着良く、樹勢が強くなるとの報告が多い。
 植物の抵抗性には2つあり、ひとつは病原菌の進入をおさえる抵抗性、もうひとつは体内への侵入は許しても侵入した病原菌の菌糸などの拡大を抑える抵抗性です。「酢」をかけると葉が厚く固くなるといわれています。これが菌の侵入を妨害します。一方、植物が体内に侵入した菌の拡大を抑えるために反応し素早く強力に抵抗性を展開する為には(具体的には体内の殺菌成分の含有量をあげる等)大きなエネルギ−を要します。
 「酢」は植物体を健康な状態に近づけて、その力を強化すると考えられています。使用する「酢」は植物体への栄養補給の為には「玄米酢」の方が効くとの評価になっていますが、ウドンコ病については「米酢」の方が良いとの報告があります。
★使用法−一般的な方法として
 7−10日おきに500倍以上に薄めたものを葉面散布。植物体の健康状態を 観察しながら行うこと。
★注意!!!
 酢は農薬ではありません。病原菌や害虫を殺すのが目的ではありません。
 一般の農薬が病原菌や害虫を殺す事を目的にし、植物の抵抗力など二の次である点とは全く異なることを念頭に置いて利用してください。
★追伸
 農薬としてはロ−ズマリ−のようにウドンコ病の出やすい品種に対し石灰硫黄 合剤が古くから有効な薬剤として知られています。この場合薬剤濃度を薄く(2000倍位)展着剤を高濃度(1000倍位)にすることで薬害を出にくくできます。
 イチゴ類もウドンコ病の出やすい種類ですが、地元の生産農家でも良く利用 されています。(希釈濃度は異なります。)



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