意見交換会


【病害虫の自然農薬による防除】

●モーリス・Mさん
ハ−ブに限らず家庭菜園での病害虫防除については、各方面の研究者によって食料としての安全性と環境への負荷を考慮しつつ効果的な防除を行うという観点から研究されていますが、残念ながら現状では実証されていない「自然農薬」がありますので列挙しておきます。
○食酢の散布
○木酢液の散布
○アブラムシ防除の為の牛乳の散布
○ニンニク液の散布
○連作障害防止の為の拮抗菌類の有機質肥料への混入
以上は多くの本、特に家庭菜園関係の本には良く掲載されていますがいずれもその安全性も有効性も実証されておりません。

●Hさん
こーゆのって「自然・天然=安全・安心」という思いこみがありますよね。
で、化学屋さんに言わせると、正体の分かっている人工的に合成されたものの方が実は安全と。
ケースバイケースで考えるしかないんですが。

●モーリス・Mさん
Hさんの意見が一般的な意味で「思い込み」なのでしょうね。
研究者の言う、実験的に検証されたものが確実であることは理解できるのですが、それがどこまで「安全」か、というと疑問です。何ppmは測定できてもそれが「安全」かどうかは別の判断でしょうから。研究者のいう安全は法で定められた範囲にあれば安全なのでしょう。それはそれなりに根拠があるのですが、同時に変更可能な安全値でもあるはずです。
あとは、経験者の(過去の)膨大な試行錯誤の経験の蓄積がデ−タベ−スとなるわけでしょうが、案外これが軽視できない知恵を含蓄しているのです。

●Hさん
数字もそうだけど、どういうことを指標とするか、原則として数値化できるものじゃないと研究者には扱いかねるところがあるように思います。
それを統計処理で評価する。
また、安全性というのは、調べた項目についてしか言えないんですよね。これだけ調べればOKとその方面の専門家たちによりオーソライズされた項目なんでしょうけど、その予想外のことは起こってからじゃないとわからない。

  ところで、この実証されていないというのは、有効性・安全性を確認する作業がなされていないということか、それともそういった作業はされたけど、有効・安全といえる結果が得られていないということか、どちらでしょうか?
実証されていないと断言されている根拠は?

●モーリス・Mさん
実証されていないとは、証明されていないということです。 同一条件下で普遍的な結果が得られなければ実証されたとは言い難い、と言う事です。 ある畑である年のある日に結果を出せても、次の年ではだめだったではその薬の実証にはなりません。 一般に「自然農薬」の場合は、Hさんの言われるように厳密な意味での有効性の確認作業がなされていないケ−スが多い。また、多くの人が実践しているが有効と認識できるほどの結果がない。という、両方があります。 実例をあげれば、牛乳スプレ−がアブラムシに絶大な効果があった人は何人いらっしゃるでしょうか?



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