はじめに


【品種名について想うこと】

英国王立空軍コリンウッド・イングラム大佐はご存知ですか?
第一次大戦終戦と共に退官した彼は、植物学者に転身、ケント州ベネンデンで庭園を造り、以降30年間世界中で植物採集をしました。
ジブラルダル近辺を好み、この地でレディ・アン・パ−マ−と出会い、以降彼女のロ−ズムア庭園の植栽に関わります。
大佐は療養中の彼女をスペイン南部の全山ロ−ズマリ−の密生する地、柔らかな水色に包まれたマキ−に案内。大佐はレディ・アンの類希な資質を見抜き、彼女はこの体験から植物学に目覚め、その後二人は地中海や英国で多くの植物を採集し、ロ−ズムアに植栽していきます。

「大佐を通して私は自然な植物の習性を見た時の感動や、苗や種を我が家の庭に植える喜びを教えられました。」とレディ・アンは述べています。

後に大佐は自らスペインで採集した原種を交配し”アン・パ−マ−”を作出しています。

コルシカ原産のロ−ズマリ−、「ベネンデン・ブル−」、ポルトガルで採集された「ミス・ジェサップス・アップライト」、そして、「コリンウッド・イングラム(ウッドロ−ズマリ−)」

1981年イングラムは100歳で亡くなりました。
ロ−ズムアを訪れても彼の姿は目にすることはできません。

ロ−ズマリ−にはこんな挿話もあるのです。



【改めて「はじめに・・・」】

M.M's Roomは植物全般の育成ノウハウですが、ロ−ズマリ−をはじめとするハ−ブ全般の育成ノウハウ集とすれば、ロ−ズマリ−愛好会の扱いでも良いかと思い、こちらに移動しました。
私もロ−ズマリ−の育成の為にいろいろな協会とか植物学会のデ−タを集めているので、ロ−ズマリ−だけの記事ではないのですけれど、ロ−ズマリ−を殖やす為に役立ちそうな情報の収集という視点で考えています。

それと、ロ−ズマリ−を育てている人の使い方の問題もあります。ただの園芸植物と同じように、単に鑑賞用であれば早く大きく沢山花が咲けば良いのでしょうが、ロ−ズマリ−は単なる園芸植物と見るにはあまりにも多くの特徴を備えている優秀なハ−ブです。
口に入ることも、お風呂に入ることもあると考えられます。見栄えだけの流行のガ−デニング資材とは、根本的に異なる植物です。地味でさっぱり大きくならないし花も小さいうえ変な時に咲くけれど付き合ってみると、飛びっきり優秀!
こんなに愛らしいヤツほかにいないよ、って。

家庭でふつうに育てている人たちにとってDIYショップ等で魅力的な謳い文句で売られている園芸用諸薬剤を誤って使っている事も見受けられます。頼むから薬漬けにしないで!
早く大きく沢山増えて、花は年中満開状態で安全に葉や花が利用できる方法があれば良いのですが・・・・・。
子育てと似ているように、育てる人の創意と工夫と愛情にもう一つプラスできるノウハウの提供ができれば良いかな、と思っています。
よろしくお願い致します。



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