Copyright(c)1995 ONGAKU NO TOMO SHA CORP
エリック・サティの演奏家としてのみならず、最近はクラシックの枠を超えた独自のコンテンポラリーな世界を構築している柴野さつきが弾くエリック・サティ・ピアノ曲集。
TotalTime 56min.
Recorded by Naoto Shibuya (CRESCENTE SOUND)
Art Direction and Design : Yusaku Sato
Executive Producer : Kumio Horiuchi (ONGAKU NO TOMO SHA CORP.)
Special Thanks to :
This album is dedicated to Jean-Joel Barbier
100年の時を経たフランス製プレイエル・ピアノ(1870年製)によって静謐な音世界を表現している。
01. グノシエンヌ第1番
02. 貧しき者の夢
03. カドリール舞曲(メデューサの罠)
04. 快い絶望
05. グノシエンヌ第2番
06. 最後から2番目の思想 〜牧歌、朝の歌、瞑想
07. グノシエンヌ第3番
08. 第1幕への前奏曲=使命(星たちの息子への3つの前奏曲)
09. ジムノペディ第1番
10. 彼の鼻眼鏡(嫌らしい気取り屋の3つの高雅なワルツ)
11. グノシエンヌ第4番
12. うつろな空想
13. 困った前例
14. 愛撫
15. 甲殻類の胎児(ひからびた胎児)
16. 家でひとり(<犬のための>ぶよぶよした本当の前奏曲)
17. グノシエンヌ第5番
18. ノクターン第4番
19. 練習
20. グノシエンヌ第6番
常々今日流行りのピアノ録音には疑問を抱いていた。それは俗にいうドンシャリという、つまり中域よりも高低域をイコライザーで持ち上げる「中抜け」の音である。これはそもそもビートルズ以来のイギリス式レコーディングで、主にロックの分野で定着したものだが、CD時代になるとデジタルにフィットする音として、クラシック・ピアノの領域まで中抜けピアノの音が取り入れられるようになったのだ。その音源であるピアノそのものも、重厚なドイツ的色合いの強いものが世界の「標準」となっている。
ということから、ここで柴野さつきさんの演奏するピアノは異色なのだ。その軽やかな音色は、サティという最もフランス風なエスプリを表現するのに最適なピアノだろう。サティ自身もこのような傾向のピアノで曲を作り、演奏していたにちがいない。
このCDの録音はホールにしては比較的接近感のあるオン・マイクの音であるが、それ故にこのピアノの特性が伝わってくると同時に、カフェのような接近したムードを演出している。そのせいかどうか、本来のピアノが民族的な楽器だったということを思い出させてくれた。ぜひ生演奏を聴いてみたいものである。
細野晴臣
Produced by Yoshio Ojima
Co-produced by Satsuki Shibano
Recorded at "Oizumi-cho Bunka-Mura" Hall, Mar.1994
Assistant Engineer : Keizou Mogi at Oizumi-cho Bunka-Mura Hall
Mastering Engineer : Yuka Koizumi and Naoto Shibuya at ONKIO HAUS
Piano Tuning and Recording Coordination : Hiroshi Emori
Photograph : Toshihiro Suzuki
A & R : Toshiei Takatsu (MEDIA RINGS)
Ryoji Ikeda / Oizumi-cho Bunka-Mura Hall / Spiral (Yoriko Yamagami) / CRESCENTE SOUND (Junko Narazaki) / ONKIO HAUS (Tomohiro Ohya) / Theatre Teck (Hiromi Ishii) / Tsutomu Yagi / Michiko Negishi / Haruomi Hosono / Medium (Keiji Ito) / Goro Ohara
取扱店:Amazon.co.jp
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