輝国山人の韓国映画
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▼トンソン金属の生産現場には,貧困にやつれた200人余りの労働者がいる。
▼トンソン金属の鍛造班には,チュ・ワニク(イム・ヨング)という新入が入ってきて,鍛造班員たちは,マッコリを一緒に飲んで彼を歓迎する。
▼鍛造班員であるハンスは,どうにかして嫌いな貧困を脱いでしまいたい労働者だ。
▼我慢して仕事をして,節約して金持ちになり,弟を大学に送って,縫製工場に通うミジャと結婚して仲睦まじい家庭を設けることが,必ず成し遂げたい彼の夢だ。
▼しかし,管理者にとって労働者は,よく故障する機械に過ぎなかった。
▼キム専務(ワン・テオン)は,これから起こるかもしれない労組建設の動きに対して,緻密な事前準備を行い,ハンスは,いつもつきあっている主任に,会社側に立つ労働者として抱き込まれる。
▼鍛造班員の中心人物であるソックとウォンギ(コ・ドンオプ)は,労組建設を決議し,鍛造班員たちは,残業・特別勤務の拒否などを行って労組設立を準備する。
▼主任から班長昇進の提案を受けたハンスは,ワニクを密告し,これによってワニクの大学生身分が発覚して,解雇と同時に拘束される。
▼労組創立以後,会社は,労組核心人物を解雇するが,労組員は,出勤闘争を行って会社と対抗する。
▼そうしている間,ウォンギが襲われる事件が発生して,労組員は,これをハンスのせいだと考える。
▼このことでハンスは,管理者の悪だくみにもてあそばれたことを知るようになる。
▼会社側は,暴力団を雇用して,占拠座り込み中である解雇労働者を武力で鎮圧する。
▼労組員たちは,パリケードを積んで対抗するが、暴力団の無差別的な暴力になすすべもなく,工場の外に無惨に引っ張られて行く。
▼ハンスは,同僚のみじめな姿を無視できず,工場の機械稼動を止めて,他の労働者たちと共に彼らを救いに出かける。
[制 作 年] 1990年 [韓国封切] 1990年3月28日 [観覧人員] 40万人 [原 題] 罷業前夜 파업전야 [英 語 題] Night Before a Strike [ジャンル] ドラマ,社会物 [原 作] [Producer] [脚 本] コン・スチャン,キム・ウンチェ,ミン・ギョンチョル [監 督] イ・ウン,イ・ジェグ チャン・ユニョン,チャン・ドンホン [助 監 督] [撮 影] キム・ジェホン、オ・ジョンオク,イ・チャンジュン [照 明] キム・ジョンホ,ソン・フン,イ・ユンドン イ・チョニョン,イム・テヒョン [編 集] チョン・ソンジン、チョン・ジンワン [音 楽] アン・チファン,チョ・ソンウク [美 術] [武 術] [出 演] カン・ヌンウォン → コ・ドンオプ → ウォンギ キム・ドンボム → パク・チョンチョル → パク・ホンギュ → シン・ジョンテ → オム・ギョンファン → チュンソプ ワン・テオン → キム専務 イ・ドクシン → イ・ヨンベ → イ・ウニ → イム・ヨング → チュ・ワニク 新入工員 チョ・ヒョンモ → ソック チェ・ギョンヒ → ミジャ ワニクの恋人 チェ・イルスン → ホン・ソギョン → ファン・ビョンド → ファン・ジン → [受 賞] [映 画 祭] [時 間] 113分 [観覧基準] 歳以上 観覧可 [制 作 者] イ・ヨンベ,イ・ウン [制作会社] 独立映画集団 チャンサンコンメ(長山串鷹) [制 作 費] [D V D] 日本発売なし [レンタル] なし [H P] [撮影場所] [挿 入 曲] [M-Video] [Private ] なし [お ま け] 以下は、 韓国映画100選 韓国映像資料院[編] 桑畑優香[訳] 株式会社クオン 3,500円+税 2019年 からの引用です。 ・『ストライキ前夜』は、1980年代に始まった韓国の独立映画運動の頂きにある映画だ。 ・”映画製作所チャンサンコンメ(長山串鷹)”という団体による共同脚本と共同演出で完成した本 作は、労働者たちが労働環境改善のために立ち上がり、会社側の弾圧に対抗して労働組合を結成す る過程を年表のように描いた作品。 ・この作品以前にも、労働者を主人公にした韓国映画はあったものの、労働条件を改善して労働組合 を結成しようとする、いわば社会階層を意識したレベルでの覚醒にまで至る映画はなかった。 ・そうした意味で『ストライキ前夜』は、韓国で最初の労働映画と呼ぶに値する。