子連れでマニラ(1)〜ユーカイ対策に始まった〜


 いや〜暑かった!
 この3月2日から1週間、フィリピンのマニラと郊外の町を旅してきました。航空券のみの行き当たりばったり旅行で、メンバーは、4歳の長男、2歳前の次男、それと、このよーな旅につきあうと言ってくれた友達Yちゃん。タイヘンではありましたが、子連れのおかげか?たくさんの人の優しさにふれてこれました。しかし・・、出発前はこんな“ドキドキ話”があったのです。

 最初フィリピン行きを考えたのは去年、友人の義理の妹がフィリピン人で、毎年3月に里帰りしている話を聞いてから。友人共々、一緒に行こう!と計画していたのです。しかし、肝心の妹さん一家が、念願のマイホームを建てることになり、里帰りは延期。友人も都合が悪くなって、計画は水のアワと。

 しかし、一旦行く気になった旅心は・・おさまらず。かといって、ひとりでふたりのお子ちゃまを連れていくのは、手も体も足りない・・。あーでもどっかないやろか、と考えていると、今年の年賀状に“どこか旅したい!”と書いてた友達Yちゃんを思い出しました。昔、一緒に仕事をした仲間で、今は一流ホテルに勤めている彼女。誘ってみると、ぜひ行きたいというウレシー返事で!

 というわけで、マニラ復活。航空券の手配も済ませ、ワクワクとガイドブックを読んでいたある日、
「えー!マニラ? 子連れでー」
「日本人や白人の子供が狙われるってよ・・」
「そうそう、さらわれないように、もうガーッチリ抱きかかえとかないとアブナイとかー」
それは、2月の“旅の茶話会”のメンバーからこぼれた話。ぎょえーーと言葉を失っていると、
「でもまあ、久米さんだから、大丈夫よ!」と結ばれてしもて・・。げー!ユーカイだなんて・・そりゃー困る!

 翌日、私はインターネットで治安面の情報収集を始めました。しかし、ユーカイのことはさすがに載ってない。誰か聞ける人いないかなーと探していると、あるホームページの掲示板に情報を提供しているマニラ在住の日本人発見!早速、メールしたんです。すると、すぐ丁寧なお返事をもらいました。あらためてインターネットってスゴーイ!
 空港から町中までは、少し高いがクーポンタクシーかAVISタクシーを利用するのが安全。両替レートは、空港より町中の両替商がいい。24時間営業してる店もある。店を出るときは十分に注意すること。また「チェンジマネー」と近づいてくる人達はぼったくり、絶対ついていかないように。道はデコボコで、ベビーカーを押すのは難儀そう、などなど。そして最後に“お子様の手は絶対離さないように”と添えられていました。
 誘拐ってコトですか?と聞くと、郊外はとても平和だけど、マニラ首都圏では流行ってるから、と。ひえー。そんなもん流行らんでよ!さすがに心がゆらぎました。しかし、フィリピンは熱心なキリスト教の国。あのマザーテレザだってそれが原点。心優しい人達もたくさんいるはず・・。

 私は、狙われるスキをなくすためには、と考えてみることにしました。まず、荷物は、千円バーゲンで買って使い古したリュックひとつにし、子供の服は、捨てようと思っていたボロ。私はいつもの貧乏旅行服。貴重品はいつもより分けて身につける。ベビーカーを使うと両手がふさがるので、次男はウエストポーチ型のだっこひもで抱く。これなら、一緒に歩く長男に集中できます。
 問題は、手がふいに離れたとき。そこで、思いついたのが、ショルダーバックやスポーツバッグに付いてる“取り外しできる肩ひも”。長さを調節する部分で輪ができますよね。それを端にもってきて、子供の腰ベルトにするんです。そして反対側の金具で私のベルトにくっつける。実際に歩いてみると、これはイケる!と思いました。子供もお遊び感覚で面白がってくれて。ヘンに目立たないし、高級感はゼロ。よーし、これで頑張るぞ!
 なぜ、ここまでして、子供を連れていくの?と言われるでしょうね。ハワイとかグアムとか、もっと行きやすいところがあるのに・・って。ホントにそう。でも、今回はこんな目的?もあったんです。
   (続く)

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